PingCAP、Google Cloudプレミアパートナー (Services / Co-sell) で大規模GKE環境の構築・運用に強みを持つgrasysとパートナー提携
~AIエージェントが加速するゲーム・エンターテインメント業界へスケーラブルな次世代インフラを提供~
PingCAP株式会社 (本社:東京都千代田区、代表取締役社長:Eric Han、以下 PingCAP) は、Google Cloudのプレミアパートナー (Services / Co-sell) として大規模インフラの設計・構築・運用を手掛ける株式会社grasys (本社:東京都渋谷区、代表取締役:長谷川 祐介、以下 grasys) とパートナー契約を締結したことをお知らせします。

協業の背景
現在のAIは、単なる情報の応答に留まらず、自律的に計画・実行する「Agentic AI (エージェント型AI)」へと進化を遂げています。特にゲーム・エンターテインメント業界では、今後このエージェント型AIの活用が加速度的に進むと予測されます。エージェントが「記憶」を持ち、一貫性のある高度な体験を提供するためには、膨大かつ流動的なデータを支える強固な基盤が不可欠です。
この需要に応えるべく、スピード感のある開発現場を熟知し、高度な技術力を誇るエンジニア集団であるgrasysと、AIエージェントのアプリケーションに最適な「TiDB Cloud」を用い、次世代のAI活用を支えるスケーラブルなインフラ環境の提供を目指します。
AIエージェントを活用したTiDB Cloudの想定ユースケース
AIエージェントを活用した次世代のアプリケーションおいて、NewSQLデータベースであるTiDB Cloudがどのように貢献できるか、ゲーム・エンターテインメント業界では以下のユースケースを想定しています:
1. ユーザーの行動履歴や好みを記憶・学習し、ユニークな体験を提供
数千万人のユーザーから発生するデータ量は膨大かつ複雑になります。TiDBは、オートシャーディング (データの自動分割) によって、データ増に合わせてサーバーを追加するだけで「無限の記憶容量」を確保でき、エージェントの短期・長期メモリの管理を容易にします。
例えば、従来のゲームのNPC (ノンプレイヤーキャラクター) は、あらかじめ決められたセリフを話すだけでしたが、AIエージェントを搭載したNPCは、プレイヤーとの過去の会話や出来事をすべて「記憶」し、それに基づいて態度を変えるといったことが可能となります。
エンターテインメントの例では、長期メモリにより過去の購入履歴や座席の好みを学習し、「前回のライブはロンドンでしたが、今回はパリ公演になさいますか?」といった、文脈 (ワーキングメモリ) を活かしたスムーズな会話や、空席が出た際の通知だけでなく、制約条件 (予算や日程) に基づいて最適なチケットを自動で比較し、予約までを代行する自律的なタスク遂行まで可能となります。
2. 「止まらない世界」の実現 (高可用性) と柔軟なスケーリング
オンラインゲームやエンターテインメントのサービスにおいて、データベースの停止は「世界の終わり (サーバーダウン)」を意味し、機会損失に直結します。TiDB Cloudは、クォーラム (多数決) とRaftプロトコルの仕組みにより、一部のサーバー故障時でも他のサーバーが瞬時に処理を引き継ぎ、データの整合性を担保します。この仕組みは、チケットの「二重予約」を防ぐためにも有効です。また、TiDB Cloudでは、ゼロダウンタイムアップグレードが可能なため、メンテナンスのためにゲームやサービスを止める必要がありません。ユーザーは24時間365日、ゲームの世界に没入でき、サービスをストレスなく楽しむことができます。
さらに、TiDB CloudのStarterおよびEssentialプランでは、ゲームリリース直後やチケット発売特有の瞬間の爆発的なアクセス集中に対し、スパイク時に自動で計算リソースを拡張し、需要が落ち着くと縮小する弾力性を備えています (※Dedicatedプランでは、リソース計算がマニュアル操作となります)。
3. 不正検知とリアルタイム分析 (HTAP)
ゲーム内での不正行為 (チート) や、人気の高いチケット販売時のボットによる買い占めは、リアルタイムで検知する必要があります。 TiDB Cloudでは、HTAP (トランザクション処理のOLTPと分析処理のOLAPを単一のデータベース上でリアルタイムに統合して処理できるアーキテクチャ。TiDBでは「TiFlash」呼ばれるストレージエンジン) によりユーザーの操作ログを高速に書き込みながら、同時に「今、不自然に行動が増えているユーザーはいないか?」という複雑な分析を同じデータベース上で行うことができます。これにより、大量のリクエスト (トランザクション処理) を捌きながら、別の分析システムにデータを送るタイムラグを発生させることなく、不正を即座に検知できます。また、数時間前のログを分析するのではなく、数秒・数分前の「今この瞬間」の状況に基づいてビジネス判断を下すことが可能となります。
今後の展開
PingCAPは、Google Cloudプレミアパートナー (Services / Co-sell) であるgrasysに対し、TiDB Cloudの専門的な技術サポートを提供し、同社の技術体制構築をバックアップいたします。grasysが手掛けるGoogle Cloud上での大規模インフラ設計・構築においてTiDBのポテンシャルを最大限に引き出し、顧客企業のビジネス成長を加速させる取り組みを推進してまいります。
各社代表コメント
株式会社grasys 代表取締役の長谷川祐介氏は、本提携について次のように述べています。
「株式会社grasysは、このたびPingCAP様とのパートナーシップを締結できたことを、大変光栄に思っております。TiDBは、MySQL互換でありながら、スケーラビリティ・高可用性・分散トランザクションを高次元で両立する、次世代の分散データベースです。大規模・高密度・高負荷システムを数多く支えてきた私たちgrasysにとって、TiDBは『現実的に使える分散DB』であり、今後の日本企業のデータ基盤において重要な選択肢になると確信しています。近年、クラウドネイティブ化やデータ活用の高度化が進む一方で、RDBのスケール限界・運用負荷・可用性設計の複雑化といった課題に直面する企業は増え続けています。grasysはこれまで培ってきた設計・構築・運用の専門性を活かし、TiDBを単なるプロダクト導入に留めず、『安心して使い続けられるデータ基盤』として提供していきます。今回のパートナーシップを通じて、PingCAP様と密に連携しながら、日本市場におけるTiDBの実践的な活用事例の創出と、お客様のビジネス成長を支える攻めのデータインフラを実現してまいります。今後のgrasysの取り組みに、ぜひご期待ください」
PingCAPの代表取締役社長であるEric Hanは、本提携について次のように述べています。
「この度、Google Cloudのスペシャリスト集団であるgrasys様とパートナーシップを締結できたことを、大変嬉しく思います。現在、AIは単なる応答生成から、自律的に思考し行動する『AIエージェント』へと進化しており、その知能を支える『記憶 (データ基盤)』の重要性がかつてないほど高まっています。エンジニア全員がコードを書き、大規模インフラの現場を熟知されているgrasys様の高い実装力と、PingCAPが提供するスケーラブルな分散型SQL『TiDB』が組み合わさることで、予測困難なAI時代のワークロードに対しても、極めて強固な基盤を提供できると確信しています。両社のシナジーにより、お客様がインフラの制約から解放され、ビジネスの核心であるアプリケーション開発に専念できる環境を技術面から強力にバックアップしてまいります」
※本ニュースリリースに記載されている会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
※Google CloudはGoogle LLCの登録商標です。
TiDBについて
PingCAPの主力製品である分散型NewSQLデータベース「TiDB (タイ・デー・ビー)」は、ゲーム業界、金融、決済サービス、Eコマース、コンテンツサービス、ロジスティックス、通信、製造、流通、メディアなど多種多様な業界やミッションクリティカルな場面での導入が進み、全世界で4,000社以上の企業に採用されています。TiDBは、MySQLやPostgreSQLなどの従来のリレーショナルデータベースと同様にSQLを使用してデータにアクセスすることができ、分散型のアーキテクチャにより水平方向の拡張性、強力な一貫性、MySQLとの互換性を備えた高い可用性、HTAP (ハイブリッドトランザクション/分析処理) 、クラウドネイティブを特徴としています。また、TiDBの機能をクラウド上で使用できるフルマネージドサービスのTiDB Cloudを提供しています。TiDB Cloudは、スケーラビリティとコスト効率に優れたオプションとして注目されており、また従来のデータベースの枠を超えた付加サービスを提供しています。
PingCAPについて
PingCAPは、エンタープライズ向けのソフトウェアサービスプロバイダーとして2015年に設立され、オープンソースでクラウドネイティブなワンストップのデータベースソリューションを提供することにコミットしています。PingCAPの社名は、ネットワークの疎通を確認するために使用されるコマンド「Ping」とCAP定理の「CAP」の2つの単語を組み合わせています。3つのうち2つを選ばなければならないとされるCAP定理のC (Consistency – 一貫性)、A (Availability – 可用性)、P (Partition Tolerance – ネットワーク分断への耐性) ですが、この3つの全てに接続したい (Ping) という思いが込められています。PingCAPの詳細については https://pingcap.co.jp をご覧ください。
会社概要
会社名:PingCAP株式会社
所在地:東京都千代田区大手町2丁目6番4号 TOKYOTORCH 常盤橋タワー 9F
代表者:Eric Han (エリック・ハン)
設立:2021年3月15日
事業内容:NewSQLデータベース「TiDB」を主力とした、オープンソースでクラウドネイティブなワンストップのデータベースソリューションを提供
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