OrcaRouter、個人情報をモデルに送る前に合成データへ置き換える「Data Cloak」を提供開始

氏名・メール・電話番号をモデル到達前にダミー値へ置換し、応答時に元の値へ自動復元。全ユーザーに無料で提供

FlashLabs株式会社

FlashLabs株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:細井洋一、以下「FlashLabs」)は、米国のAI研究機関Continuum AIが開発し、当社が日本市場向けに独占提供するAI推論ゲートウェイ「OrcaRouter」(AIモデルへのアクセスを1つにまとめる中継サービス)において、リクエストに含まれる個人情報をモデルへ届く前に合成データへ置き換える新機能「Data Cloak」(データクローク)の提供を開始したことをお知らせします※1。

Data Cloakを有効にすると、送信する文章の中の氏名・メールアドレス・電話番号・カード番号といった個人情報が、あらかじめモデルに届く前に「同じ形の実在しない値(合成データ)」へ置き換えられます※1。モデルは本物の個人情報を受け取ることなく、タスクに必要な文脈だけを使って回答を作成します。回答は自動的に元の値へ復元されてから利用者の手元に届くため、利用者は合成データを意識する必要がありません※1。管理画面「Guardrails」のスイッチ1つで有効にでき、アプリケーションのコード変更は不要です※1。

主なポイント

  • 個人情報をモデルに届く前に合成データへ置き換え、応答時に元の値へ自動復元する機能を提供開始※1

  • 対象は氏名・メールアドレス・電話番号・住所・カード番号・IBAN・生年月日・パスポート番号・運転免許証・IPアドレス・組織名など、15種類以上の識別情報※1

  • 置き換えるのは「伏せ字」ではなく、同じ形をした現実的な合成データ(例:メールアドレスなら実際に使える形式の別アドレス)※1

  • APIキーや秘密鍵・トークンなどの秘密情報は置き換えず、送信をブロック※1

  • 実値と合成データの対応表はメモリ上にのみ存在し、ディスクには保存されない※1

  • 全ユーザーに無料で提供。エンタープライズ専用ではなく、追加料金も不要※2

  • BYOK(自社のAPIキーを持ち込む機能)と組み合わせ、フロンティアモデルを使いながら上流に送る個人情報を減らせる※2

開発の背景

AIモデルにデータを送って業務をこなす場面が広がるにつれ、そのデータに含まれる個人情報(PII)をどう扱うかが課題になっています。多くの場合、個人情報を含む文章をそのままモデルへ送るか、事前に手作業で伏せ字に置き換える必要がありました。伏せ字([EMAIL]のようなタグ)では、モデルが値の中身を扱えないため、メールの下書き作成や住所の整形といったタスクの品質が落ちることがあります※1。

開発チームは「個人情報を外へ出さないこと」と「タスクの品質を落とさないこと」を両立する方法として、値そのものを隠すのではなく、同じ形の実在しない値に置き換えて渡す仕組みを実装しました。モデルは「本物らしい値」を使って処理を続けられ、回答は利用者に届く前に元の値へ戻されます※1。

Data Cloakの仕組み

Data Cloakは、次の流れで動作します※1。

  • 送信時:利用者のリクエストに含まれる個人情報を、モデルへ届く前に合成データへ置き換えます。たとえば「jane.doe@acme.com にカード 4111 1111 1111 1111 の件でメールを」という文は、モデルには「mia.cole@example.com にカード 4539 5780 1234 5678 の件でメールを」という形で届きます

  • モデル側:モデルは本物の値を受け取らず、合成データを使って回答を作成します。合成データは実在しない値でありながら形式が正しいため、モデルは文面の作成や書式の整形、外部ツールの呼び出しをそのまま実行できます

  • 受信時:回答に含まれる合成データを、元の値へ自動的に戻します。利用者には「jane.doe@acme.com にメールの下書きを作成しました」という形で届きます

伏せ字(マスキング)との違い

伏せ字(マスク)

Data Cloak

置き換える値

[EMAIL]のようなタグ

同じ形の実在しない値

応答での復元

しない

する

モデルが値の中身を扱えるか

扱えない(タグのため)

扱える(有効なメールアドレス・カード番号のため)

向く用途

モデルに不要なデータを消したいとき

値を隠しつつ、回答を使える形で受け取りたいとき

対象となる情報

次の種類の情報が置き換えの対象になります※1。

  • 連絡先:メールアドレス、電話番号、住所

  • 金融:カード番号、IBAN

  • 本人確認:氏名、生年月日、パスポート番号、社会保障番号、国民ID番号、医療記録番号

  • ネットワーク:IPアドレス、MACアドレス

  • その他:組織名

一方、APIキー、クラウドのアクセスキー、JWT、秘密鍵、ウォレットアドレスといった秘密情報は置き換えず、そのリクエスト自体をブロックします※1。

データの扱い

  • 実値と合成データの対応表は、リクエストの処理中だけメモリ上に保持され、ディスクには書き込まれません※1

  • 同じ会話の中では、同じ実値には常に同じ合成データが割り当てられます。会話ごとに識別情報(セッションID)を送ることで、複数回のやり取りでもモデルは一貫した履歴を保てます※1

  • ワークスペースが異なれば合成データが共有されることはありません※1

  • すべてのエンドポイントで動作し、ストリーミング(応答を逐次受け取る形式)にも対応します。ツール呼び出しの引数も対象です※1

  • 値を保護できないと判断した場合は、リクエストを上流のモデルへ送信しません(安全側に倒れる設計)※1

有効化と提供範囲

Data Cloakは、管理画面の「Guardrails」からスイッチを切り替えるだけで有効にできます。アプリケーションのコード変更は不要です※1。精度は3段階から選べます※1。

  • Essentials:あらかじめ決めたパターンで値を検出します。処理の遅延は増えず、検出のためのAI呼び出しも行いません

  • Recommended:パターンに加え、非公開のAIが文脈から値を探します。日本語を含む任意の言語に対応します

  • Strict:Recommendedと同じ検出を行い、検出が完了しなかった場合にリクエストをブロックします

BYOKと組み合わせることで、自社が契約するモデルプロバイダーのキーを使いながら、上流へ送信される本物の個人情報を減らした運用ができます※1※2。

今後の展望

OrcaRouterは、AIを業務に組み込む際の「データをどこまで外へ出すか」という課題に対して、機能の追加と透明性の両面から取り組んでまいります。Data Cloakをはじめとするプライバシー機能の拡充を通じて、企業が安心してフロンティアモデルを活用できる環境の提供を目指します。

OrcaRouterについて

OrcaRouterは、米国のAI研究機関Continuum AIが開発し、FlashLabs株式会社が日本市場向けに独占提供するAI推論ゲートウェイ(AIモデルへのアクセスを1つにまとめる中継サービス)です。OpenAI互換のAPIを備え、Anthropic、OpenAI、Google Gemini、DeepSeek、Grok、Qwenなど200以上のLLM・生成AIモデルを単一のゲートウェイから利用できます。OrcaRouterのAIモデル一覧からすべてのモデルを確認できます。APIキーの発行と接続設定はOrcaRouterの管理画面から行えます。

会社概要

FlashLabs株式会社

  • 本社所在地:東京都千代田区一番町10番8号

  • 代表取締役:細井洋一

  • 設立:2023年7月

  • 事業内容:AI応用研究所(Human-AI Hybridで営業・CXの自動化・自律化。OSS音声モデルChromaの開発元)

  • URL:https://www.flashlabs.ai/

Continuum AI

  • 「次の10年の知能システムを支える基盤インフラを開発する研究機関(米国)」

  • OrcaRouterの開発・提供

  • URL:https://www.continuum01.ai/

本件に関するお問い合わせ

FlashLabs株式会社 マーケティング部 小林光喜

E-mail:koki.kobayashi@myflashcloud.com

※1 Data Cloakの仕様は、OrcaRouterの公式ドキュメント「Data Cloaking」(https://docs.orcarouter.ai/data-protection/data-cloaking)に基づきます(2026年10月2日時点・当社確認)。対応エンドポイント・検出できる情報の種類・動作は今後変更される可能性があります。 

※2 「全ユーザーに無料」および「BYOKとの組み合わせ」は、OrcaRouter公式Xアカウント(@OrcaRouter)における発表(2026年10月2日)に基づきます。なお、検出精度「Recommended」「Strict」では、値の検出にAIモデルを呼び出す場合があり、その呼び出しは利用中のワークスペースのリクエストとして計上されます(「Essentials」はAI呼び出しを行いません。詳細は公式ドキュメントに基づきます)。

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

FlashLabs株式会社

7フォロワー

RSS
URL
https://www.flashintel.ai/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区一番町10番8号
電話番号
-
代表者名
細井洋一
上場
海外市場
資本金
-
設立
2023年07月