日本アセアンセンターによるASEAN地域におけるグローバル・バリュー・チェーンの活用についての研究をASEAN諸国の政策策定者も注目:藤田事務総長がハイレベル・シンポジウムで政策提言の要旨を披露

ベトナム(ハノイ)で実施されたASEAN域内貿易・投資に係るハイレベル・シンポジウムに参加する藤田・日本アセアンセンター事務総長(右から3番目)。左隣は、Le Thi Hai Van ベトナム社会主義共和国 計画投資省 外国投資庁 副長官。ベトナム(ハノイ)で実施されたASEAN域内貿易・投資に係るハイレベル・シンポジウムに参加する藤田・日本アセアンセンター事務総長(右から3番目)。左隣は、Le Thi Hai Van ベトナム社会主義共和国 計画投資省 外国投資庁 副長官。

国際機関日本アセアンセンター(所在地:東京都港区、事務総長:藤田正孝)は、2020年1月10日にベトナムの首都ハノイで開催されたASEAN域内貿易・投資に係るハイレベル・シンポジウム「結束力且つ対応力のあるASEAN共同体に向けた域内貿易・投資の強化」に登壇者として招待され、ASEAN[1]の域内貿易・投資の現況について、グローバル・バリュー・チェーン(GVC)という観点から、センターが実施してきたASEANにおけるGVCの活用についての研究成果の要旨を中心に、提言を行いました。

本シンポジウムは、ベトナムの2020年のASEAN議長国への就任直後に実施したASEAN 2020公式イベントの一つであり、ベトナム外務省が同国産業貿易省並びに計画投資省と連携して開催しました。また、本シンポジウムは、ASEAN諸国の現職並びに元閣僚、ASEAN全10か国の高級経済実務者会合(SEOM)参加者、ASEAN事務局やその他国際機関等から専門家や参加者約120名を迎え、議論された内容を2020年実施のSEOMやASEAN経済大臣会合(AEM)に報告し、更なる検討を促がすための提言を出すことを目的に、開催されました。他の地域協力体と比べた場合に、ASEAN域内の貿易・投資は割合が小さく拡大の余地があること、また、ASEANにおける域内貿易・投資の強化はASEANの優先事項や、結束力かつ対応力のあるASEAN共同体の実現に寄与することを念頭に、本シンポジウムでは、「制度的・政策的な障害」、「GVCsにおける高付加価値への移行」及び「滑らかな物流」の3つの課題テーマについて議論されました。

藤田事務総長は、「ASEANのGVCへの更なる参加と発展」と題するパネル・ディスカッションに登壇し、ASEANにおけるGVCの現況について全般的な説明を行った後、日本アセアンセンターによるASEAN地域におけるGVCについての研究成果に言及しつつ、ASEANが如何にしてGVCへの参加を深め、発展していけるか、付加価値貿易のデータを基に洞察を提示しました。藤田事務総長はGVCへの参加と一人当たりGVC成長率はおおよそ比例関係にあり、ある国がGVCへの参加を深めるほど、同国の一人当たりGDP成長率も向上する傾向にあることをふまえ、ASEAN諸国もGVCに更に参加することが重要であると訴えました。 また、GVCへの参加と外国直接投資(FDI)額にも相関関係があり、ある国が対内FDI額を増やすほど、GVCへの参加も増える傾向が認められていることについて説明し、ASEAN諸国に対し、FDIを呼び込むための方策の強化と改善を呼びかけました。

さらに、上記をふまえ、藤田事務総長はASEAN諸国がGVCに参加し、GVCから恩恵を受け、地域の更なる経済発展のために必要となる政策のポイントを 「(1)GVCを開発戦略全体及び産業開発政策に組み込むこと; (2)促進的な貿易・投資環境を維持し、基礎構造条件を整備することにより、GVCの成長を可能にすること; (3) 現地企業の生産力を拡張すること; (4) GVCへの参加に伴うリスクを軽減すること(環境上、社会上、またガバナンスの観点からの強固な枠組みが必要); 及び(5) 貿易と投資の二つの政策分野及び関係機関における相乗効果を特定し、同二分野についての政策調整をはかること」の5つにまとめて提言しました。

ハイレベル・シンポジウムへの参加にあたり、藤田事務総長は、ASEANの政策策定者が、日本アセアンセンターのASEAN諸国のGVCに関する研究を認め、深い関心を寄せて下さっていることに深く感謝するととも、ASEAN経済共同体(AEC)ブループリントの達成に向けて邁進するASEANにとって、GVCは重要な戦略的選択であるため、センターによる提言が、ASEANのGVCへの更なる参加と発展に寄与することを期待していると発言しました。

[1] ASEAN(東南アジア諸国連合)とは、1967年に結成された地域協力機構。加盟10カ国(ブルネイ・ダルサラーム、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)の総人口は6億5千万人を超える。

■ 日本アセアンセンター発行「ASEANにおけるGVCの活用についての調査論文」:
https://www.asean.or.jp/ja/centre-wide/centrewide/


<<国際機関日本アセアンセンター>>
正式名称:東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センター
ASEAN10カ国政府と日本政府により1981年に設立。
貿易・投資・観光・人物交流の4分野を中心に、ASEAN商品の輸出促進、日系企業の進出支援、人材育成、日ASEAN間の観光促進等を通して、日本とASEAN諸国との関係促進に貢献する国際機関です。
URL:https://www.asean.or.jp/ja/ 

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