東日本大震災から5年、爪あと未だ深く ~働く主婦の5割超に影響~災害に備え近くの職場希望、40.6%
仕事を選ぶ上で「特に震災の影響はない」44.1% :しゅふJOB総研アンケート
(有効回答数344件)
■調査結果概要
- 東日本大震災から5年。仕事選びにおいて「特に影響はない」が44.1%。
この回答を選ばなかった過半数に、未だ何らかの形で影響。 - 2014年と比較すると「災害時すぐに帰宅できるように家から近い職場を
希望するようになった」との回答が4ポイント上昇。 - 子どもがいる層といない層との違いがより顕著に。子どもがいる層は、家から近い職場への希望がより強く
フリーコメントから一部抜粋
・高いビルにあるオフィスは避けるようになった(40代 子ども/いる)
・人が生活する上で密接にニーズとされる職種を選ぶようになった(30代 子ども/いない)
・子供の通う学校には近い場所(50代 子ども/いる)
・震災時に直ぐに保育所へ駆けつけられた経験があり、地元のパートに切り替えて良かったと思えたから
(30代 子ども/いる)
・主人は、自宅より遠くてもいいが、私は2-3時間でも歩いて帰れるところ(40代 子ども/いる)
■しゅふJOB総研 所長 川上敬太郎より
東日本大震災発生から5年となりました。被災地の復興・再生を心より願うとともに、被害にあわれた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
2011年の震災直後には、働く主婦層の就業意欲低下が見て取れました。しかしその1年後のアンケートでは就業意欲が上昇に転じています。そこには、働く意欲を持つ主婦層が前向きに生きようとするポジティブな姿勢が表れていました。
震災から3年後の2014年には、「働く意欲が減退し無理に働こうと思わなくなった」との回答が4.9%にまで減少。そして5年後となる今年、同じ項目を選択した人は2.9%とさらに減少しています。
アンケートに回答した主婦層の殆どが働くことに対してネガティブではなくなりつつある一方で、「災害時すぐに帰宅できるように家から近い職場を希望するようになった」との回答が40.6%と、未だに高い数値を示しています。震災以降、職場と自宅との距離に対する意識は、仕事選びに一定の影響力を持ち続けています。
職場と自宅との距離に対する意識の強さは、お子様がいるか否かで数値に差がでています。自宅から近い職場を希望する人は、お子様がいる方のほうが多くなっています。震災から3年でその差は7.3ポイント、5年では15.0ポイントと差が開く傾向にあります。主婦の仕事選びは常に家庭のマネジメントとのバランスの上にあることから、震災後の仕事選びにおいて、お子様の存在が少なからず影響を及ぼす結果になったと考えられます。
一方で、「仕事を選ぶ上で特に震災の影響はない」との回答も44.1%と増加傾向にあります。女性の活躍推進を考える上においても、震災の記憶は決して風化させてはならないと改めて考える次第です。
■調査概要
調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:344名
調査実施日:2016年2月8日(月)から2016年2月22日(月 )まで
調査対象者:求人媒体『しゅふJOBサーチ』登録者
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」。 そんな志のもとにつくられた研究室です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施、結果を社会に発信して参ります。
<株式会社ビースタイルについて>
企業理念は「best basic style」。時代に合わせて新たなスタンダードをつくる会社です。この理念に基づき、2002年の創業以来、働きたい主婦に対して就業支援を行って参りました。約12年間で生み出した主婦の雇用数はのべ4万人。女性がそれぞれの価値観、ライフスタイルに合わせて働ける社会の実現に向け、派遣・在宅・エグゼクティブなど、様々な『しゅふJOBサービス』を提供しています。
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