国連が新たに採択 1月24日「教育の国際デー」 国際NGOプラン・インターナショナルが呼びかける「危機状況下の女の子の教育の重要性」

2018年12月3日の国連総会で、平和と発展のための教育の役割を称え1月24日を「教育の国際デー(International Day of Education)」とすることが採択されました。この機会に、教育に関わるあらゆる関係者が、教育の普及にむけた取り組みを一層強化する必要性が改めて強調されています。

課題が残る世界の教育の現状
世界の問題解決を目指す 2030年までの国際社会共通の目標「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals;SDGs)」目標4では、「すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」と定められています。
現在、世界では、初等教育の学齢期の子どもの9%にあたる約6400万人、中学校の学齢期の16%にあたる6100万人、高校の学齢期の36%にあたる1億3800万人が学校に通えていません。2016年時点で、中学校に男の子と同じように女の子が通っている国は54%。高校については、22%の国しか就学率におけるジェンダー平等を達成できていません。

危機状況下の女の子に教育を
危機状況下では、子どもたちの権利、とくに、女の子の権利がより侵害されることがわかっています。学校に通っていない女の子たちは、人身売買、早すぎる結婚や妊娠、ジェンダーに基づく暴力の危険性が高まります。国際NGOプラン・インターナショナル(以下プラン)は、緊急時の取り組み、とくに教育に関しては、女の子に特有のニーズと課題に取り組むようにしています。プランはもっとも取り残されている女の子の教育に焦点が当たり、各国に必要な資金を投資するよう呼びかけています。危機状況下にあっても教育を受ける機会があれば、彼女たち自身の人生が変わり、家族や地域社会によい影響を与えることにつながるためです。

今後もプランは、危機状況下の女の子の教育や必要な支援に対する国際社会の関心を高め、政府が危機状況下にある子どもたちに質の高い教育を保障するよう、働きかけを強化していきます。

     「南スーダンを平和にしたいです。そして、国を発展させたいです」南スーダンの女の子

プランが「危機状況下の教育」に関する報告書を発表
学校に通えない子どもの半数以上は、紛争や自然災害の影響を受けた国に暮らす子どもたちです。2018年6月、カナダのシャルルボワで行われたG7サミットでは、紛争や災害といった危機状況下にある女の子と女性のための教育支援について、カナダ、ドイツ、日本、イギリス、欧州連合(EU)、世界銀行が今後3年間で29億ドルの支援をすることが発表されました。国際的にも関心が高まる危機状況下の教育に対し、プランは、危機状況下にある思春期の女の子のニーズを探るため、南スーダンにおける紛争の影響を受けた女の子、バングラデシュの難民キャンプで暮らすロヒンギャ族の女の子、チャド湖流域に暮らす女の子の状況を調査した報告書を発表しました。
 
【3カ国の女の子が直面している課題】
・日常生活で暴力にあうリスクにさらされている
・十分な食べ物がなく、空腹のまま眠りについている
・兄弟の面倒を見たり家事全般をこなしたりなど、学校に行く時間を犠牲にしている
・性と生殖に関する健康も含めた医療サービスをほとんど受けられていない
【3カ国の女の子から共通してあげられた声】
・女の子が危機状況下にあっても、滞りなく教育を受けられるようにしてください
・女の子の声やニーズに耳を傾けてください
・ジェンダーに基づく暴力に取り組んでください
・性と生殖に関する健康についての情報が手に入れられるようにしてください
・思春期の女の子に影響を与えるすべての決定に女の子を参加させてください


危機状況下にある思春期の女の子たち 南スーダンからの声

英語版全編(36ページ)(PDF 3MB)
https://www.plan-international.jp/about/pdf/201901_s_sudan.pdf

日本語版概要(4ページ)(PDF 1MB)
https://www.plan-international.jp/about/pdf/201901_s_sudan_jp.pdf

 

危機状況下に思春期の女の子たち
ロヒンギャの人々からの声

英語版全編(48ページ)(PDF 4MB)
https://www.plan-international.jp/about/pdf/201901_rohingya.pdf

日本語版概要(4ページ)(PDF 1MB)
https://www.plan-international.jp/about/pdf/201901_rohingya_jp.pdf

 


危機状況下に思春期の女の子たちチャド湖流域からの声

英語版全編(54ページ)(PDF 7MB)
https://www.plan-international.jp/about/pdf/201901_lakechad.pdf

日本語版概要(4ページ)(PDF 1MB)
https://www.plan-international.jp/about/pdf/201901_lakechad_jp.pdf


プラン・インターナショナル アドボカシーチーム・リーダー 城谷尚子


質の高い教育は、貧困のサイクルを断ち切り、ジェンダー平等を促進し、持続可能な経済成長と平和で公正な社会の実現に貢献するなど、あらゆる社会課題を解決するための原動力となるものです。すべての子どもには、教育を受ける権利があります。
持続可能な開発目標(SDGs)で掲げられている「2030年までに、すべての子どもが無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする」という目標を達成するために、各国政府や国際社会が、教育が果たす重要な役割を認識し、今後一層の努力をしていくことを期待します。プランは引き続き、危機状況下の女の子の教育や必要な支援に対する国際社会の関心を高め、SDGsの達成に貢献していきます。

 

プラン・インターナショナルは、子どもの権利を推進し、貧困や差別のない社会を実現するために世界70カ国以上で活動する国際NGOです。創立は1937年。長年にわたり、子どもや若者、地域の人々とともに地域開発を進めてきました。すべての子どもたちの権利が守られるよう、とりわけ女の子や女性への支援に力を入れています。市民社会、政府機関や国際機関と連携しながら、世界を持続的に、前向きに変えていきます。https://www.plan-international.jp

 


 

 

 

 

 

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会社概要

URL
https://www.plan-international.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル10階・11階
電話番号
03-5481-6100
代表者名
池上 清子
上場
未上場
資本金
-
設立
1983年05月