未来洞察および都市デザイン領域の知見の融合によるデザイン力・都市力向上の研究を開始
株式会社日本総合研究所(本社: 東京都品川区、代表取締役社長: 谷崎勝教、以下「日本総研」)と台湾デザイン研究院(財団法人台湾設計研究院 : Taiwan Design Research Institute/本社: 台湾台北市、院長: チー・イー・チャン(Chi-Yi CHANG)、以下「TDRI」)は、民間企業・自治体の都市力の向上などを推進するための研究を開始します。
日本総研が持つ未来洞察(注1)・未来デザイン領域および都市・地域づくりに関する知見とTDRIが強みとしているデザイン領域の知見を融合させることで、日本および台湾両地域の民間企業・自治体のデザイン力や都市力の向上、そして創造的な社会の構築に貢献するサービスを開発することを目的としています。
■目的および連携・協力事項
日本総研の未来洞察に関する豊富な実績とTDRIのデザイン領域における高度な専門性を統合し、民間企業・自治体のデザイン力や都市力の向上などを推進するための研究を行います。
日本総研がコンサルティング業務を通じて把握している日本の各地域や行政組織が抱える課題について、TDRIのデザインツールである「都市デザイン力指標(City Design Power Index、以下「CDPI」)」(注2)を適用し、都市の現状を多面的に把握した上で解決策を検討し、効果的な政策形成に貢献するサービスの開発を目指します。また、サービスの開発や展開の過程において関連するステークホルダーと協働することで、クリエイティブな視点を組織内の人材に浸透させたり、組織間の円滑なコミュニケーションを促進したりすることも狙います。
日本総研とTDRIは、以下の項目を中心に実施します。
・両組織が有する各種手法のノウハウ交換・手法の高度化
・両組織共同での民間企業・公共組織に対する未来洞察関連サービスの提供
・CDPIを用いた都市・地域づくりに関する新たな都市の分析手法と政策形成のしくみの再構築に向けた検討
・日本および台湾における都市のデザイン力向上、政策形成への活用
・相互交流による人材育成・組織の能力開発
◆財団法人台湾デザイン研究院(台湾設計研究院:Taiwan Design Research Institute)
中華民国経済部によって、台湾デザインセンター(Taiwan Design Center)として2003年設立。2020年に現名称へ改称。部門横断的協力と学際的コラボレーションを通じてデザインの影響力を高めること、若手デザイナーが才能を発揮できるデザインイノベーションプラットフォームを立ち上げること、デザインを経営戦略の不可欠な部分として扱い企業がデザイン力を高めることに寄与すること、の3つをミッションとする。
https://www.tdri.org.tw/?lang=en
(注1) 未来洞察
日本総研が提供している、「非連続な未来からインスピレーションを得て、中長期の経営・事業戦略策定や新規事業創造に活用する」ための方法論。未来像や未来シナリオを思考する1)フレームワーク、2)根拠となる情報の収集・分析やロジック構築、3)お客様のメンバーと共に考えるファシリテーションの3つの要素を駆使して実施する。
https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=27361
(注2)都市デザイン力指標(City Design Power Index: CDPI)
都市がどのような「デザイン力」を持っているかを測定し、デザイン力を構成する様々な要素が都市にどのようなインパクトを与えるかを分析するための指標。都市・地域課題の解決に向けて、デザインの力を可視化し政策をつくる主体や企業のみならず市民に至るまであらゆる人が都市の未来のあり方を考えられるようになることを目的としてTDRIが開発した。CDPIのモデルでは、定性・定量の両側面から各都市・地域が自らの状況や特徴を把握することができる。CDPIのダッシュボードも開発中であり、各都市におけるデザイン産業を支えるインフラの充実度、デザイン産業における経済活動の状況や社会的・経済的・環境的観点での競争力を評価する指標などが参照可能となる予定である(図1)。
図1: 都市デザイン力指標ダッシュボード(デモ版)
■本件に関するお問い合わせ先
日本総合研究所
【報道関係者様】広報部 山口 TEL: 080-7154-5017
【一般のお客様】リサーチ・コンサルティング部門 辻本・大庭・田中・余 MAIL: 200010-desgin-twn@ml.jri.co.jp
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