マリオット・インターナショナル、アジア太平洋地域における食の嗜好の変化を探る「The Future of Food 2026(食の未来2026)」を発表
~心地よさと地域の食文化に根ざした体験が新たなラグジュアリーの時代を切り開く~

マリオット・インターナショナル(本社:米国メリーランド州、代表取締役兼CEO:アンソニー・カプアーノ)は、アジア太平洋地域における食の習慣や嗜好の変化を探る最新レポート「The Future of Food 2026(食の未来2026)」を発表しました。本調査では、食の世界を大きく変える主要トレンドとして、伝統的な高級料理からカジュアル・ラグジュアリーへのシフト、心地よさを重視したメニュー、没入型のダイニング体験、そして地域の味に対する新たな敬意が明らかになっています。消費者は、料理そのものと同じくらい、物語性やエンターテイメント、洗練された空間デザインを重視した、リラックスできるパーソナライズされた食体験を求める傾向が高まっています。
本レポートは、30名以上の著名なシェフやバーテンダー、業界関係者、地域のフードメディアの知見に加え、マリオットがアジア太平洋20市場・270の施設の飲食部門スタッフを対象に実施した初の地域調査の結果をもとに、これらの新しいトレンドがホスピタリティやお客さまの期待にどのような変化をもたらしているかを明らかにしています。
■食の未来を形づくる主要トレンド
-
「心地よさ」が新しいラグジュアリー
「ファイン・カジュアル」と呼ばれる新しいダイニングスタイルが広がっています。親しみやすい料理に上質なエッセンスを加え、肩ひじを張らずに楽しめる贅沢な体験を提案するものです。たとえばキャビアを添えたフライドチキンや、選択肢の幅を広げたアラカルトメニューなど、シンガポールから東京まで多くのシェフがこの流れを取り入れています。お客さまがひねりのある親しみを求める中、シェフたちはファインダイニングの技術や創造性、美しい盛り付けを通じて、日常的な人気料理を新たな視点で再構築しています。従来のフルコーススタイルから、スピーディで柔軟なダイニング体験へと移行が進んでいます。マリオット・インターナショナルがアジア太平洋地域で実施した調査によると、59%の施設が「ゲストがフォーマルな食事よりもカジュアルなスタイルを選ぶ傾向が強まっている」と回答しています。
-
食事が五感を刺激する体験に
アジア全域で、食事は五感すべてを楽しむ体験へと進化しています。暗闇でのダイニングや食べられるアートなど、味覚だけでなく、視覚・嗅覚・触覚・聴覚まで満たされる体験が求められています。マリオット・インターナショナルの飲食部門スタッフの約半数(48%)が、昨年に比べ、よりインタラクティブなダイニング体験を求める傾向が高まっていると回答しています。おまかせコースやテーマ性のある空間演出など、レストランはインタラクティブ性や演劇的要素を取り入れ、没入感のある五感体験を提供しています。小売、ホスピタリティ、エンターテインメントの境界が曖昧になる中で、食は個性や創造性を表現する新たな手段となっています。
-
地元食材を生かした料理
シェフたちは、地域に根ざした食材を自身の料理のアイデンティティの中核として捉え、伝統や個性を表現しています。地元産はもちろん、自生植物や忘れられかけた食材を積極的に活用し、より深みのある本物の「食の物語」を紡ごうとしています。本調査によると、85%の施設で地元食材や地域料理をメニューに取り入れており、季節感あふれる食体験への関心の高まりがうかがえます。
-
AIが飲食業界にもたらす新たな変化
AIの導入が進むホスピタリティ業界では、効率化だけでなく、よりパーソナライズされたダイニング体験の提供が期待されています。リアルタイムのフィードバックを活用したAIによるメニュー設計や、料理の組み合わせ、価格設定の最適化が進むと見込まれています。調査では、76%の施設が予約管理システムを導入し、75%の施設でSNSがレストランやバーの予約判断に影響を与えていると回答しました。こうした技術を活用しながらも、ホスピタリティの本質である「人とのつながり」をいかに保つかが今後の課題です。
-
アジアの注目グルメスポット
インドネシア、フィリピン、ベトナム、そして中国本土は、多彩で活気ある食文化により国際的な注目を集めています。本レポートでは、これらの地域が独自の感性と自信をもって、世界の食シーンに存在感を示している様子を紹介しています。
-
第三世代アジア シェフが食文化に新風
ミシュラン星付きレストランで経験を積んだ第三世代のシェフたちが、アジア料理に新たな風を吹き込んでいます。彼らは文化のアンバサダーとして、現代的な調理技術を駆使し、地元食材と向き合いながら、料理を一層洗練させています。ただ料理を作るだけでなく、伝統を守りつつ新しいスタイルを切り拓き、伝統と革新が調和することを示しています。この創造的な精神は屋台文化にも広がり、「ホーカープレナー(屋台ビジネスを展開する起業家)」と呼ばれる新世代のシェフたちが、ラクサにラグジュアリーを、サテーに遊び心を加え、ストリートフードを進化させています。
■その他の注目ポイント
-
フレーバーの多様性:
結果によると、クラシックなカクテルと地域の個性を取り入れたモダンなカクテルの双方が人気を集めています。また、健康志向の高まりも顕著で、アジア太平洋地域のマリオット・インターナショナルの飲食部門スタッフによると、ヴィーガン(63%)、ベジタリアン(64%)、グルテンフリー(54%)のメニューを求めるゲストが増加しています。さらに、ケチャップ、マヨネーズ、ホットソース、しょうゆなどの定番調味料も、依然として多くの市場で根強い支持を得ています。
-
バーの新潮流:
アジア各地のバーが、ウェルネス、パーソナライゼーション、没入感のある空間を重視する新しい世代に向けて、飲酒体験を再定義しています。低アルコールやノンアルコールのメニューから、おまかせスタイルのカクテルまで、従来のドリンクサービスの枠を超えた体験を提供。さらに、カクテルバーでは、地元食材や出汁を加えるなど独自の工夫で、味わいとストーリー性を兼ね備えた新たなシーンを生み出しています。
-
未来の食材棚:
新しい発想の食材や、長らく忘れられていた伝統食材が、アジア料理に新たな潮流をもたらしています。発酵調味料や手作りの塩、伝統的な製法の酢など、シェフたちは昔ながらの食材に再び光を当て、文化的な背景を感じさせる、力強く持続可能な味わいを創り出しています。
-
サステナビリティの先駆者たち:
アジア各地で、地元農家の支援や社会的企業を通じた生物多様性の促進など、地域発の持続可能な食の取り組みが広がっています。こうしたローカルリーダーたちの草の根の活動は、ホスピタリティ業界に新たな価値観をもたらし、地域全体の食のエコシステムの未来にも影響を与えています。
■マリオット・インターナショナル アジア太平洋地域(中国圏を除く)料飲オペレーション担当ヴァイスプレジデント、ピーター・ラバ(Petr Raba)のコメント
「『The Future of Food 2026』レポートは、アジア太平洋地域がいかに世界の食の未来を形づくり続けているかを示しています。カジュアル・ラグジュアリーの台頭や体験重視のダイニングの広がりにより、いまのゲストは料理の質の高さと同じくらい、心のつながりを求めています。本レポートは、業界の変化とともに進化し、文化や地域に根ざした新世代の旅行者に向けたダイニング体験を提供するという当社の取り組みを反映したものです。
アジア全域で、新しい食のスタイルが生まれつつあります。それは、質と心地よさが融合し、ラグジュアリーと体験が結びつき、食事が単なる“食べる”という行為を超え、五感すべてで楽しむ体験へと進化しています。本レポートが示すように、食はもはや単なるエネルギー補給ではなく、物語であり、アイデンティティであり、文化をつなぐ手段なのです。」
全文レポートは [こちら] からダウンロードできます。アジア太平洋地域の食の未来を形作るトレンドを詳しくご覧ください。
高解像度画像やメディア素材は [こちら] からアクセス可能です。
Marriott International について
マリオット・インターナショナル(NASDAQ:MAR)は、アメリカ合衆国メリーランド州のベセスダに本社を置き、 143 の国と地域で 30 以上の主要ブランド、約 9,600 の施設を有しています。マリオットは、世界中でホテ ルの運営およびフランチャイズやリゾートのオーナーシップ・プログラムを展開しています。また、受賞歴を誇る旅行 プログラム、Marriott Bonvoy®(マリオット ボンヴォイ)を提供しています。詳しい情報は、 https://www.marriott.com をご覧ください。最新の会社のニュースは、 http://www.marriottnewscenter.com より、Facebook、XやInstagramでも情報発信しています。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像