「日本財団-GEBCO Seabed 2030」始動から2年10ヶ月、地図化された世界の海底地形は6%から19%へ
6月21日 国際水路デーに2020年版の世界の海底地形図を公開、科学的解明も進む
日本財団(会長 笹川陽平)は、2017年8月から海洋事業の一環として、2030年までに全地球の海底地形図を100%完成することを目指す国際的なプロジェクト「日本財団-GEBCO Seabed 2030」を推進しています。水路の重要性を周知する日として国際水路機関が提唱する「国際水路デー」である6月21日現在、地図化された世界の海底地形は19%となりました。
海底地形の解明が進むことで、海底に残された痕跡によって氷河の融解が太古からどのように進んできたか推測できることも判明しました。本件は2020年5月29日に科学雑誌『Science』に掲載されています。
海底地形の解明が進むことで、海底に残された痕跡によって氷河の融解が太古からどのように進んできたか推測できることも判明しました。本件は2020年5月29日に科学雑誌『Science』に掲載されています。
- なぜ海底地形図が必要なのか?
- これまでの成果
最近の事例では、本プロジェクトのメンバーであるMartin Jakobsson氏らが、近年得られた高精度の海底地形図データを元に、南極周辺で海底地形に氷河が溶けた痕跡が年輪のように残っていることを確認し、これにより氷河の融解が太古からどのように進んできたか推測できることが判明しました。本件は2020年5月29日に科学雑誌『Science』2)に掲載されています。
海底地形図2020年版の公開先: https://www.gebco.net/data_and_products/gridded_bathymetry_data/
- 今後の予定
■用語解説、雑誌情報
1)GEBCO(大洋水深総図)
The General Bathymetric Chart of the Oceans (GEBCO)は国際水路機関―(IHO)と国連政府間海洋学委員会(UNESCO-IOC)が共同で推進する、世界唯一の公的な海底地形図を作成する団体です。GEBCOはモナコ公国のアルベール1世大公が1903年に海底地形図の作成を提唱したことに起源を持つ歴史ある団体です。日本財団はSeabed 2030プロジェクトを共同で実施する以前の2004年からGEBCOと連携し、海底地形図の専門家を育成する人材育成事業を実施しており、現時点で40カ国90名が研修プログラムを修了しています。
2)『Science』(29 May 2020)Tracking the rapid pace of a retreating ice sheet, Martin Jakobsson, DOI: .1126/science.abc3583
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 調査レポート
- ビジネスカテゴリ
- 財団法人・社団法人・宗教法人電気・ガス・資源・エネルギー
- ダウンロード