【調査】AI Overviewsの影響が鮮明に。国内マーケターの6割が「自然検索流入減」を実感、9割がSEO戦略見直しへ
「AI Overviewsが従来の自然検索流入や検索広告に及ぼしていると思われる影響」に関する調査結果
株式会社キーワードマーケティング(本社:東京都港区、代表取締役:滝井 秀典、以下「キーワードマーケティング」)が展開するメディア「キーマケLab(読み:キーマケラボ)」は、日本在住で自社のWeb広告の運用およびSEOに携わっているマーケティング担当者325名を対象に、AI Overviewsが従来の自然検索流入や検索広告に及ぼしていると思われる影響に関する調査を実施いたしました。

調査概要
-
調査内容:AI Overviewsが従来の自然検索流入や検索広告に及ぼしていると思われる影響に関する調査結果
-
調査期間:2025年5月13日〜2025年5月14日
-
調査対象:325名(日本在住で自社のWeb広告の運用およびSEOに携わっているマーケティング担当者)
-
調査方法:インターネット調査
-
調査機関:株式会社IDEATECH
調査サンプル
性別、年代については次のとおりです。

調査結果のまとめ
-
2025年3月以降、「AI Overviews」の影響で自社のウェブサイトに対して、約6割(61.9%)が自然検索からの流入が減少している、約2割(15.1%)が増加したと回答
-
「AI Overviewsの登場以降、自社でSEO施策に割いていたリソースを見直す動きはありますか」という質問に対して、約3割(33.2%)が「既にリソース配分を変更した」と回答。約6割(57.8%)が「見直しを始めている」と回答
-
現在配信している検索広告に関して、「2025年3月以降、AI Overviewsの影響を受けていると感じますか」という質問に対して、約7割(72%)が影響を受けていると回答
当調査結果の解説を行います
当調査結果に関する解説をZoomで実施します。

開催日時 |
2025年6月5日(木)12 : 00 – 13 : 00 |
開催会場 |
オンライン開催(Zoom) |
参加費用 |
無料 |
ご興味がある方はこちらからお申し込みください。
調査結果の詳細
■Q1.Google検索で現在表示されるようになった「AI Overviews(AIによる概要)」機能について、あなたはどの程度知っていますか
44.9%が「機能の仕組みや影響まで詳しく理解している」と回答、45.2%が「機能の概要を理解している」と回答しました。

■Q2.自社の集客やマーケティング活動全体への影響という観点から、AI Overviewsに対するあなた自身の関心度はどの程度ですか
55.7%が「非常に高い関心がある」と回答、41.2%が「やや関心がある」と回答しました。

■Q3.自社で現在最も重視しているSEO成果指標は何ですか
32.9%が「自然検索経由のコンバージョン数(お問い合わせ、購入など)」と回答、26.2%が「特定キーワードの検索順位」と回答しました。

Q4. 2025年3月以降、「AI Overviews」の影響で、自社のウェブサイトへの自然検索からの流入に変化を感じていますか
約6割(61.9%)が減少したと回答、約2割(15.1%)が増加したと回答しました。

Q5.「AI Overviews」の登場以降、自社でSEO施策に割いていたリソースを見直す動きはありますか
約3割(33.2%)が「既にリソース配分を変更した」と回答、約6割(57.8%)が「見直しを始めている」と回答しました。

Q6.【AI Overviewsの登場以降「既にリソース配分を変更した」と回答した方のみに質問】具体的にどのような変更や新たな取り組みを実施・検討していますか(複数回答)
最多は「FAQや構造化データ(FAQPage、HowToなど)の追加・最適化」で57.4%、次点は「自社独自のデータ・一次情報を活用したコンテンツ作成」で46.3%、「見出しやページ構成などの情報設計の見直し」で42.6%という結果になりました。

Q7.直近では「AI Overviews」内への広告挿入も一部地域や環境で始まっています。AI Overviewsへの広告挿入に対する関心はどの程度ありますか
40.9%が「非常に高い関心がある」、52.3%が「やや関心がある」と回答しました。

Q8.自社で現在配信している検索広告について、2025年3月以降、AI Overviewsの影響を受けていると感じますか
約7割(72%)が影響を受けていると回答しました。

Q9.【検索広告にてAI Overviewsの影響を「強く影響を受けている」「やや影響を受けている」と回答した方に質問】具体的にどのような影響を感じていますか(複数回答)
半数以上(66.7%)が「特定語句における広告の表示回数、クリック数の減少」を感じると回答しました。

Q10.【検索広告にてAI Overviewsの影響を「強く影響を受けている」「やや影響を受けている」と回答した方に質問】「AI Overviews」による影響を受けているという確信はありますか
約9割(96.2%)が確信があると回答、また選択肢「あまり確信はない」「まったく確信はない」の回答は0%でした。

調査結果に対する有識者からのコメント

シンクムーブ株式会社(ThinkMove Inc.)
代表取締役 豊藏 翔太
エン・ジャパン株式会社にてIT/Web系の求人広告営業、ITコンサルティング企業でAIやRPAなどのITコンサルタントを経験後、「SEO Japan」を運営するアイオイクス株式会社に入社。
第1局長として大手企業を中心としたWebコンサルティングに携わった後、2024年12月にシンクムーブ株式会社を設立。アイオイクス株式会社フェローを兼務。
AIを活用したインハウスマーケティング共創支援サービスやセミナー、「AI時代のSEO戦略──組織を動かし成果を引き寄せる実務マネジメント」の出版など精力的に情報の発信を続けている。
■コメント
今回の調査結果は非常に示唆に富んでおり、特に「Q5.AI Overviewsの登場以降、SEO施策に割いていたリソースを見直しましたか」 という質問に対し、9割以上の企業がSEO施策のリソース見直しに着手している点が非常に印象的でした。
Q6.で「既にリソース変更を完了した企業(33.2%)が新たに取り組む施策としては、「FAQや構造化データの追加・最適化」(57.4%)がトップに挙がり、以下「自社独自のデータ・一次情報を活用したコンテンツ作成」(46.3%)「見出しやページ構成などの情報設計の見直し」(42.6%)「記事の作成・リライト」(40.7%)「SEO以外のチャネルへのリソース強化」(38.0%)と続きました。
いずれの施策も4割前後の高い支持率を得ており、企業が多様な施策を積極的に取り入れている様子がうかがえます。
一方、AI Overviewsにおいて構造化マークアップが必須であるという明確な裏付けは現時点でありません。Googleは2023年9月にFAQ/How-toのリッチリザルト提供を段階的に縮小した過去も踏まえると、構造化データはコンテンツの構造化や明確な情報提供を通じたAIのクロール効率を高める補助的な役割として捉えるべきでしょう。
これらの結果から、企業はAI Overviewsによる検索環境の変化に対応しつつ、効果的な施策を模索している段階にあるといえます。技術の進化がマーケティング環境を急速に変える中、明確な手法が定まっていない今、市場動向を注視しながら実験を重ねる企業が新たな機会を掴むでしょう。当面は既存施策を維持しつつ、R&D的な取り組みを並行して進めるバランスが求められる時代だと考えます。
■シンクムーブ株式会社

シンクムーブは、「問い」と「共創」を軸に、SEO・生成AI・マーケティング戦略を統合的に支援するインハウスマーケティング共創支援を提供しています。特に、少人数体制のインハウス支援に強みを持ち、戦略設計から実行支援、組織内の意思決定支援まで一気通貫でサポート。「人の思考とAIの力を掛け合わせ、“いま動ける最善”を実行し、ビジネスを進化させる。」をミッションに、信頼される発信と対話的なマーケティング支援で社会に新たな価値を届ける会社です。
調査結果に対するキーマケLab 編集長 川手からのコメント
2025年3月以降、広告を配信していてもAI Overviewsの影響を僅かながらに感じることがあり、下記のようなアンケート調査をクラウドワークスで、まず1,200名の方に対して実施しました。
AI Overviews(AIによる概要)の利用に関するアンケート結果
https://kwmlabo.com/survey_results/5917/
その上で、かなり大きな変化を確認することができたため、競さん(株式会社IDEATECH 取締役)や、今回設問設計の協力やコメントをお願いした豊藏さん(シンクムーブ株式会社 代表取締役)にもご相談の上、日本在住で自社のWeb広告の運用およびSEOに携わっているマーケティング担当者325名を対象に本調査を実施するに至りました。
今回の調査でもっとも意外だった点が、「自社で現在配信している検索広告について、2025年3月以降、AI Overviewsの影響を受けていると感じますか」という質問に対して、「強く影響を受けている」が19.7%、「やや影響を受けている」52.3%と想像以上に影響を感じている方が多かったという点です。自分が想像していた以上に影響を感じている方が多く、また他の質問に対する回答を見る限り、多くの方がAI Overviewsに対して関心を持っていることが本調査から明らかになりました。
個人としても、キーマケLab としても、今後のAI Overviewsの動向に注目していければと考えています。
調査内容の利用について
今回のすべての調査結果は、キーマケLabにて閲覧可能です。
https://kwmlabo.com/research-release/6106/
調査内容をご紹介・引用・転載される際は出典元として「キーマケLab」を明記の上、利用をお願いしております。(例)「出典:キーマケLab」など
本調査内で使用している画像やテキストに関して、記事の掲載や営業用の資料への使用など、商用利用される際も、個別の連絡や許諾なしに使用していただいて問題ございません。SNS上などでも、常識の範囲でご自由にお使いください。
掲載内容について、個別にご連絡が必要な場合は下記よりお問い合わせください。
https://kwmlabo.com/media-copy/#contact
担当:川手
キーマケLab概要
キーマケLabは、「これからの広告は今後どのように変化していくのか」をメインテーマに関連取材記事や調査結果を公開している、キーワードマーケティングが運営するWebメディアです。
今後も、Web広告領域における実態調査を実施し、現在起こっている変化や未来について情報を集約・発信することで、領域全体の活性化を後押ししてまいります。
キーワードマーケティングについて

キーワードマーケティングは2004年創業、1500社以上の支援実績のある運用型広告に特化した広告代理店です。2022年12月に、世界6位、アジアNo1*のPRエージェンシーのベクトルグループに参画。PRと運用型広告の知見をかけ合わせた「検索創出型マーケティング(SCM)」で、運用型広告だけでは難しかった低予算での認知拡大施策にも取り組み、お客様の事業拡大に貢献しています。*Global Top 250 PR Agency Rankings2024(PRovoke)より
【会社概要】
社名:株式会社キーワードマーケティング
代表者:滝井 秀典
所在地:東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ13F
事業内容:運用型広告の運用代行、検索エンジンマーケティングの研究・教育事業
【主要サービス】
・運用型広告の運用代行
Google広告やYahoo!広告といったリスティング広告を主軸として、SNS広告、動画広告、データフィード広告など、お客様の商品・サービスに合った広告メニューを用いた施策を立案し、実行・運用をおこないます。
▶お問い合わせはこちら:https://www.kwm.co.jp/contact/
・運用型広告のコンサルティング
運用型広告を自社で運用されている企業様向けに、広告運用のコンサルティングをおこないます。高度な広告戦略の設計、クリエイティブ方針の設定、LP改善提案、分析・レポートの作成等でご支援いたします。
▶お問い合わせはこちら:https://www.kwm.co.jp/contact/
・検索創出型マーケティング(SCM)
検索行動を創出し指名検索数を増加させる、広告とPRの連動施策を提供しています。頭打ちになりやすい「顕在層」に対して、意図的に検索行動(検索ボリューム)を創出させ、コンバージョン数をアップできる新しいマーケティング手法です。
▶ご相談はこちら:https://www.kwm.co.jp/contact/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像