サイプレス・スナダヤと中部電力が設立した釧路ウッドプロダクツによる北海道釧路市での製材事業について
株式会社大林組(本社:東京都港区、代表取締役 社長兼CEO:佐藤俊美)のグループ会社である株式会社サイプレス・スナダヤ(本社:愛媛県西条市、代表取締役社長:砂田雄太郎)と、中部電力株式会社(本社:名古屋市東区、代表取締役社長:林欣吾)は、2024年7月1日付プレスリリースで、2027年4月をめどに北海道釧路市において住宅用木構造材の生産・販売事業への取り組みを開始することを公表し、準備を進めてきました。
2024年11月26日に新会社「株式会社釧路ウッドプロダクツ」を設立し、事業スキームの検証を重ね、計画の一部を見直した上で、2028年4月からの商業生産開始を目指すこととしました。

1.国内における製材市場の現況
国内住宅用木構造材市場は、価格や強度などの点から大半が外国産材製品で占められています。そのため、国内の豊富な森林資源は伐期を迎えてもその多くが有効活用されておらず、森林資源の循環利用や脱炭素化社会実現に対する貢献が限られています。
また、国内の多くの集成材製造会社は、その原材料となるラミナ(ひき板)を欧州からの輸入に頼っており、為替相場の変動や、昨今の不透明な世界経済情勢により安定的な調達を見通し難い状況です。
2.事業スキーム概要
北海道に欧州製の製材機械、木材人工乾燥装置などを備えた国内最大級の製材工場を新設し、輸入材と同等の品質を有するトドマツなどの北海道産原木からラミナを製造し、国内集成材製造会社などに販売します。また、ラミナ以外に本工場で製造するディメンションランバー(2×4材)などの製品を住宅メーカーなどに販売する計画です。
なお、2024年7月発表時の当初計画では、上記の製材工場に加え、集成材製造ラインを備えた集成材工場も新設し、主に住宅用構造集成材を製造・販売する計画としておりましたが、事業採算性を検証した結果、集成材工場は新設せず、ラミナやディメンションランバーなどの製造・販売に特化することとしました。


工場においては、流通量の確保とコスト縮減を図るため、欧州製の大型機械を導入することで、大量生産を実現し、安定的な供給を可能にします。これにより、品質・価格・流通量で輸入材に対して競争優位性を高めることができ、住宅メーカー各社が取り組む国産材の活用促進につながります。
国産材マーケットを拡大していくことで脱炭素社会の実現、森林循環の保全、地域経済の活性化にも寄与することを目標に、北海道・釧路での製材事業に取り組んでいきます。
製材工場の概要

今回の事業計画 |
(参考)前回公表時の計画 |
|
所在予定地 |
北海道釧路市 約6.7ha |
北海道釧路市 約19ha |
工場施設 |
原木土場、製材工場 |
原木土場、製材工場、集成材工場 |
生産設備 |
原木皮むき機、原木径級選別機、チッパーキャンター製材機械、木材人工乾燥機 |
原木皮むき機、原木径級選別機、チッパーキャンター製材機械、木材人工乾燥機、集成材製造ライン、ペレット製造機械 他 |
原料 |
北海道産トドマツ(主体) |
同左 |
原木消費量 |
操業1年目約10万m³、2年目約20万m³、3年目約36万m³を計画 |
同左 |
生産品目 |
(主製品)集成材用ラミナ、ディメンションランバー(2×4材) |
(主製品)構造用集成材、ディメンションランバー(2×4材) |
生産開始年月 |
2028年4月(予定) |
2027年4月(予定) |
【参考】新会社「釧路ウッドプロダクツ」について

会社名 |
株式会社釧路ウッドプロダクツ |
設立年月 |
2024年11月26日 |
本社所在地 |
北海道釧路市 |
代表者 |
砂田和之(現 サイプレス・スナダヤ代表取締役会長) |
資本金 |
100百万円 |
出資比率 |
サイプレス・スナダヤ80%、中部電力20% |
従業員数 |
40~50人(操業開始後3年目1シフト稼働時の見込み) |
売上高 |
約80億円(操業開始後3年目1シフト稼働時の見込み) |
事業内容 |
国産材を主とする木材の生産・販売 |
関連情報
・サイプレス・スナダヤと中部電力が合弁会社を設立し、2027年4月をめどに北海道で住宅用木構造材の生産、販売事業を開始(2024.07.01付)
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