オワハラ対策で学生は内定承諾を複数確保、辞退申し出が遅れる傾向に
~内定後の人事と内定者のコミュニケーション継続が解決の鍵~
● 内定式や入社直前での内定辞退の申し出が多い
2015年卒のエアリーフレッシャーズ利用企業の人事担当者が内定辞退の通知を受けた時期について傾向を分析した結果、2015年卒は学生の<就活終了時期>と<辞退を伝える時期>に数ヶ月のずれがあることがわかりました。就活を終える学生は5~6月に多いにも関わらず、内定辞退のピークは7月、その後も10月まで辞退率は高いまま推移しています。
この結果から、学生が入社する企業を一社に絞り、他社の辞退を決めても報告していない、もしくは入社する会社を迷っていると考えられます。さらに、年始から入社直前の3月にかけても辞退は微増しており、10月の内定式参加後も他社の内定を保持し、入社直前まで辞退をしない学生も一定数いることが見て取れます。
● 背景には、学生のオワハラ対策で増える複数の内定承諾
近年、学生の売り手市場となってからは、企業の内定候補者や内定者に対する「オワハラ(就職活動終われハラスメント)」が増えていると言われています。それに対し、オワハラ対策を講じている大学は以下のように述べています。
「誓約書を書いて提出しても、学生は、他社の選考を受け続けて構いません。他 社の選考を受ける中で、より志望度の高い企業に内定を得た場合、誓約書を書いた企業に内定辞退を申し出ても構いません。誓約書に法的拘束力はありません。 (中略)学生が内定辞退をできるのとは逆に、企業はいったん出した内定を安易に取り消すことはできません。 」 引用元:「採用時期が分散した今年、「オワハラ」にどう対処するか」 上西充子 法政大学キャリアデザイン学部教授、2015年7月9日 http://bylines.news.yahoo.co.jp/uenishimitsuko/20150709-00047387/ |
このように、大学のキャリアセンターでは学生に対し、オワハラ対策として学生が企業に提出する誓約書に法的拘束力がない点や、企業が内定を簡単に取り消すことはできないといった点について説明しています。それにより、内定承諾書の位置づけは年々軽くなり、学生が複数の企業に内定承諾書を提出する傾向が強くなっています。一方、企業は内定承諾された学生からの突然の辞退で、採用活動での内定者確保が年々難しくなっています。
学生は、上記の大学キャリアセンターのアドバイスを理解したうえで「内定を承諾するかどうか悩んでいる」、または「承諾したものの悩んでいる」ということを正直に人事担当者に伝えないと、ますます辞退の申し出がしづらくなり、状況を悪化させてしまいます。
● 内定辞退が遅れることは、学生にとっても企業にとっても機会損失
1人の学生が複数の内定枠を確保し続けることにより、その企業に入社を希望していた他の学生が内定をもらうチャンスを失うことになります。内定を持っている学生と持っていない学生の差はさらに広がり、これは企業にとっても内定を出した学生を失う可能性を抱えたまま、採用活動を終了してしまうことになります。
就活開始時期の後ろ倒しで実質的に就活期間が短期化している近年、短い採用活動期間の中で多くの学生と企業に出会いの機会を行き渡らせるためには、入社する企業を決めた学生に早いタイミングで他の企業に辞退を伝えてもらうことが重要です。
● 内定辞退を早めに伝えてもらうには、内定後のコミュニケーションの継続が鍵
内定辞退の可能性がある学生から早めに辞退を申し出てもらうためには、企業が内定を出したあとも学生とのコミュニケーションを継続することが重要です。ほとんどの場合、企業と学生のコミュニケーションは内定承諾後希薄になってしまいます。企業がSNSを使って頻繁に内定した学生に情報提供をしたり連絡したりすることで、企業の人事担当者と学生の心理的な距離が縮まり、相談しやすい関係づくりができます。SNSは学生にとって電話やメールに比べて気負うことなく、気軽に相談ができる窓口になります。
● SNS上での行動から辞退を予測。効率よく内定者をフォロー
エアリーフレッシャーズは、内定辞退の可能性が高い学生を事前に発見するための「内定辞退予備群発見機能」を備えています。これは、今までにエアリーフレッシャーズを利用した内定辞退者と似た行動をするユーザーを人事担当者に警告する機能です。2016卒向けではこの機能を大幅に改修し、内定辞退者のうち82%を事前に「辞退予備群」と判断できるまで精度が高まりました。この機能を活用することで、企業側は辞退を迷っている学生を早い段階で把握し、人事担当者から学生の相談に乗ったり、フォローしたりすることが可能になります。
このように、新入社員の研修やインターン採用などの準備で多忙な人事担当者が、効率よく内定者の辞退傾向を知ることで、本来フォローすべき学生を重点的にフォローすることができます。さらに、企業は入社可能性がより高い人に追加の内定を出す機会を得られます。
● 2016年卒採用は、採用時期の後ろ倒しで内定辞退が深刻化の見込み
2016年卒採用では、5月後半が初めの内定出しピークとなり(※)8月に2回目のピークを迎えると予想されます。学生に人気のある大手企業の多くが8月に採用活動を行うため、学生は6月前後に獲得した内定を持ったまま8月を迎えます。そのため、8月に就活を終えて内定辞退する学生が増える見込みです。昨年の調査結果と同じ傾向が続くとすれば、就活終了以降も内定を保持し続け、10月の内定式前や3月の入社直前まで辞退を言い出さない学生が出てくる可能性もあります。スケジュールが後ろ倒しになった2016年卒の採用活動では、例年にも増して内定後にいかに学生と密なコミュニケーションをとり、辞退の可能性を早めに察知するかが重要です。
※「人事白書2015」HR総研、2015年調査による
■ 関連URL
内定者フォローSNSコラム「15年卒内定辞退者の傾向と16年卒向け内定者フォローのあり方」
http://fresher.jp/collumn/collumn07
内定者フォロー・新人育成SNS「エアリーフレッシャーズ」
http://fresher.jp
■ 著作権表記
(C) 2015 GaiaX Co.Ltd.All rights reserved.
■ サービス名表記/サービスロゴ
サービス名:内定者フォロー・新人育成SNS「エアリーフレッシャーズ」
■ 株式会社ガイアックス 概要
設立:1999年3月5日
資本金:1億円
代表執行役社長:上田 祐司
従業員数:128名
本社所在地:東京都品川区西五反田1-21-8 KSS五反田ビル8F
事業内容:ソーシャルメディア構築・運営・モニタリングとソーシャルアプリサポートなど、ソーシャルメディアとソーシャルアプリに関わるすべての業務を提供
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