許しがたい赤十字職員襲撃
アフガニスタン北部ジョズジャン州で2月8日、赤十字国際委員会の職員が何者かの襲撃を受け、6人が死亡した。支援を必要とする現地の市民のために献身的に活動する赤十字職員を狙った襲撃は、人権を踏みにじる行為であり、到底許しがたい。
前日には、カブールの最高裁判所前で自爆攻撃があり、20人以上が犠牲になったばかりだ。この1週間にヘラートやバダフシャーン州で、合わせて女性4人が殺害されるなど、各地で一般市民を狙った事件が相次いでおり、人びとの動揺は隠せない。ヘラートの犯人グループは「売春婦の処罰だ」と書いたメモを残していた。
そんな不穏な状況のなかで赤十字スタッフが犠牲になった。最高裁前の爆発と赤十字の襲撃のいずれも、犯行声明は出ていない。
国連のアフガニスタン支援団によると、昨年の市民の犠牲者は3,498人で、負傷者は7,920人だった。一連の襲撃で犠牲になった市民の家族および赤十字のスタッフに、深い哀悼の意を表したい。
捜査当局は、いずれの事件も迅速に捜査し、犯人を捕え、司法の手にゆだねなければならない。当局にはその責任がある。アフガニスタンの内戦は、収束するどころか激化するばかりだ。その人権への影響を、見過してはならない。
アムネスティ・インターナショナル日本
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