辞書は“かがみ”。ことばで写す時代(いま)。8年ぶりの全面改訂 『三省堂国語辞典 第八版』2021年12月発売!

いつでもどこでも知りたいことを検索できる時代、ニュースがあふれて手元に飛び込んでくる時代に、検索だけでは得られない、価値ある情報を満載した「三国(サンコク)」最新版!

株式会社 三省堂

株式会社 三省堂(本社:東京都千代田区、代表取締役:瀧本多加志)は、『三省堂国語辞典 第八版』 を2021年12月17日(金)より発売いたします。1960年の初版刊行以来、「三国(サンコク)」の愛称で親しまれ、60年以上版を重ねてきた小型国語辞典のロングセラーです。8年ぶりとなる全面改訂版は、❶初版以来継続している用例採集に基づく、生活に即した見出し語と解説。❷時代に伴走する大幅改訂、3,500の新項目追加で、総収録項目数は84,000。❸言葉の由来や、普及時期を示す「年代注」、耳寄りな「豆知識」など、使える情報を多く盛り込みました。皆様の日本語の疑問に、「要はね、」「実はね、」と答えてくれる頼もしい相談相手として、「三国(サンコク)」は新たに生まれ変わります。 
【商品URL】 https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd13928

 

【『三省堂国語辞典』 について】
『三省堂国語辞典』は1960年の初版刊行以来、「三国(サンコク)」の愛称で親しまれ、版を重ねてきた小型国語辞典のロングセラーです。
刊行当初より一貫して、リアルな言語生活を客観的に捉えることに努め、新語・新語義を積極的に採録してまいりました。そして、「要するにそれは何か」が分かる平易な語釈で日本語を活写し続けてきました。60年以上にわたり「三国(サンコク)」は、一般読者に使いやすい国語辞典として、安定・信頼のブランドを築いております。今般、8年ぶりの全面改訂版として、2021年12月17日(金)より発売される『三省堂国語辞典 第八版』は、日常生活に仲間入りした新語など約3,500項目を新たに追加し、総収録項目数は約84,000となります。

 


【辞書は“かがみ”】
『三省堂国語辞典』編集主幹の見坊豪紀(けんぼう・ひでとし、1914〜1992)は、「三国(サンコク)」編纂のために、生涯をかけて現代日本語の用例採集(ワードハンティング)に力を注ぎ、新聞・雑誌などから140万枚にのぼる言葉を採集しカードに残しました。それらは「見坊カード」と呼ばれ、現在は三省堂の倉庫に保管されています。

見坊豪紀(けんぼう・ひでとし)と「見坊カード」見坊豪紀(けんぼう・ひでとし)と「見坊カード」

『三省堂国語辞典 第三版』の序文に、見坊はこう記しています。

 辞書は“かがみ”である--これは、著者の変わらぬ信条であります。
 辞書は、ことばを写す“鏡”であります。同時に、
 辞書は、ことばを正す“鑑(かがみ)”であります。


見坊はまた、『月刊言語』(1975年4月号)にこう残しています。

 「かがみはものをあるがままに映し出すものであり、そのことを手がかりとして人は己れの形を正しうる。かがみとは、まず鏡であることによって鑑(規準)となりうるものである。」(一部引用)

辞書は“かがみ”という理念は、『三省堂国語辞典』が長年の編纂過程で編み出した基本姿勢です。今回の改訂でもその方針を受け継ぎ、日々たゆまずワードハンティングを続けております。現在ではワードハンティングの記録媒体はカードからデジタルデータへと変化し、その対象はあらゆる活字・音声媒体に及びます。常に目を光らせ、耳を傾け、足で集めてきた、それらの最新の成果を『三省堂国語辞典 第八版』としてようやく皆様にお届けすることになりました。
これまで培ってきた伝統と、第八版での新展開を、「要はね、」「実はね、」というメッセージに込めてご紹介します。

『三省堂国語辞典 第八版』 の「要はね、」
便利な社会になりました。いつでもどこでも知りたいことを検索できる時代。ニュースが氾濫し、すぐに手元に飛び込んでくる時代。誰とでもリアルタイムにつながる時代。気になる言葉があれば、検索窓に入力して、誰もが検索します。その中で実感するのは言葉があふれる社会です。多くの人が「今の社会は情報が多すぎる」と感じています[参考1]。言葉の説明も過剰なほどあふれていて、戸惑います。だからこそ、思うのです。「要はね、」とシンプルに伝えることの大切さを。ただ知っているだけでなく、自分自身の気持ちに応じた言葉を使えることの価値を。『三省堂国語辞典』は、実際の用例を観察して語義を写生し、そのエッセンスをやさしい説明文でお届けします。「要はね、」は検索だけでは得られない、なかなか人間らしい営みです。例えば「水」「エモい」「歩容」って何ですか?


要はね、
  • 「水」 自然界に多くあり、われわれの生活に なくてはならない、すき通った つめたい液体。〔水素二、酸素一の割合の化合物〕
  • 「エモい」 ⦅形⦆〔俗〕心が ゆさぶられる感じだ。「冬って―よね」〔「エモな気持ち」のようにも言う〕
  • 「歩容」 歩くときの姿勢。歩幅(ほはば)や腕(うで)のふりなどの特徴(とくちょう)。「―認証(にんしょう)〔=歩容によって人物を特定する認証〕」

『三省堂国語辞典 第八版』 の「実はね、」
『三省堂国語辞典』は初版以来60年以上、言葉が生まれ、育っていくさまを見届けています。言葉は人々の生活とともに使い方が変化していくので、時代を映し出す「鏡」のような存在でもあります。不思議なもので、誤りとされていた使い方が、世の中にとってのあたりまえになってしまうこともあります。言葉の乱れなのか、進化なのかといった議論が必要なものもあります。また、流布している語源説やマナーのたぐいを実際に検証すると、根拠のない怪しげなものも少なくありません。その場合は、事実をはっきりと述べ、フェイクを正す「鑑(かがみ)」の役割を果たします。例えば「ホルモン焼き」[参考2]「くだらない」[参考3]「はっけよい」[参考4]。言葉たちの誕生から成長までを愚直に見つめてきた『三省堂国語辞典』だからこそ、「実はね、」と伝えたいことがたくさん詰まっています。実生活で使う言葉には、知っておきたいことが山ほどあるのです。


実はね、
  • 「ホルモン焼き」 【由来】 戦前から、「ホルモン①」に ちなみ、栄養のある料理に「ホルモン」を冠(かん)したことから。「いらない肉で、放(ほ)るもん〔=捨てるもの〕だから」という説は誤り。
  • 「くだらない」 【由来】もと「筋が通らない」の意味。「京都から関東へ下る上等な酒に対し、関東の酒を下らない酒と言ったから」という説は誤り。
  • 「はっけよい」 【由来】古語の「はや、きおえ〔=早く競(きそ)え〕」の変化。「八卦(はっけ)良い」「発気揚々(はっけようよう)」からという説は誤り。ただし、当て字としては「八卦良い」も使う。

2021年12月、日本語の疑問に答えてくれる頼もしい相談相手として、様々な新機軸を盛り込み、『三省堂国語辞典 第八版』 はパワーアップして爆誕します。より詳細な内容・特徴は後日あらためてご案内する予定です。辞書の三省堂が満を持して世に送る、「三国」史上最大の改訂版をぜひご期待ください。

 
[参考1]
NHK放送文化研究所が2018年6月に実施した「情報とメディア利用」調査の結果によれば、「今の社会は情報が多すぎる」という人が、全体で8割を超えていました。その一方で、「正しい情報をより分ける自信がある」という人は、全体の3割程度でした。

出典:情報過多時代の人々のメディア選択~「情報とメディア利用」世論調査の結果から~(2018)
https://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/20181201_7.html

[参考2]
『分け入っても分け入っても日本語 「ホルモン焼き」』 「考える人」 新潮社 (2021年2月9日)
https://kangaeruhito.jp/article/44496

[参考3]
「誰しも、昨日の言葉で今日は語れない」 “時代の鏡”を磨き続ける辞書編纂者・飯間浩明の美意識 朝日新聞デジタルマガジン&[and] (2020年9月17日)
https://www.asahi.com/and/article/20200917/15172072/

[参考4]
『分け入っても分け入っても日本語 「はっけよい」』 「考える人」 新潮社 (2016年5月24日)
https://kangaeruhito.jp/article/3552


【『三省堂国語辞典 第八版』 商品概要】


書名:三省堂国語辞典 第八版
編著者表示:見坊豪紀・市川孝・飛田良文・山崎誠・飯間浩明・塩田雄大 編
定価:3,300円(本体 3,000円+税 10%)
体裁:B6判/1,760ページ/2色刷 ISBN:978-4-385-13928-9
商品URL:https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd13928
発売日:2021年12月17日(金)より


【小型版も同時発売】
書名:三省堂国語辞典 第八版 小型版
定価:3,080円(本体 2,800円+税 10%)
体裁:A6変型判/1,760ページ/2色刷 ISBN:978-4-385-13929-6
商品URL:https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd13929


【辞書の三省堂、「今年の新語2021」の一般公募を開始!】
株式会社 三省堂(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:瀧本多加志)は、「三省堂 辞書を編む人が選ぶ『今年の新語2021』」を実施し、その候補を9月8日(水)より募集いたします。読者の皆様と、三省堂の辞書を編む人の英知を結集し、今年を代表・象徴する言葉で、今後の辞書に採録されてもおかしくない言葉を選び、後世に遺します。

三省堂 辞書を編む人が選ぶ「今年の新語2021」のプレスリリースもあわせてご覧ください!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000110.000014647.html


 

【三省堂について】
会社名:株式会社三省堂
所在地:〒101-8371 東京都千代田区神田三崎町2丁目22番14号
創業:1881年(明治14年)4月8日
代表取締役社長:瀧本多加志
資本金:7,000万円
従業員数:145人(2021年6月現在)
事業内容:辞書、事典、学習図書、一般図書、電子出版物、小学校・中学校・高等学校教科書の出版・販売、情報提供サービス
URL:https://www.sanseido.co.jp

【お問い合わせ窓口】
株式会社 三省堂 営業企画部
Tel:03-3230-9562
受付時間:平日10:00~17:00(土・日・祝日を除く)
E-mail:www-info@sanseido-publ.co.jp

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会社概要

株式会社 三省堂

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URL
https://www.sanseido.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区麴町五丁目7番地2
電話番号
03-3230-9511
代表者名
瀧本多加志
上場
未上場
資本金
7000万円
設立
1915年09月