BUYMAのエニグモ、アカマイのエッジコンピューティングを活用し、Cookie処理とアクセス集中の課題を解決

エッジコンピューティング「EdgeWorkers」を採用、Cookie規制の課題を解決するとともに、ピーク時のオフロード率を最大50%向上

アカマイ・テクノロジーズ合同会社(本社:東京都中央区、職務執行者社長:山野修、以下「アカマイ」)は、株式会社エニグモ(本社:東京都港区、代表取締役 最高経営責任者:須田 将啓、以下「エニグモ」)が、アカマイのエッジコンピューティング「EdgeWorkers」を採用したことを発表しました。EdgeWorkersを活用することで、パーソナライズされた快適なショッピング体験の提供に利用しているCookieの規制強化の課題を解決するとともに、オフロード率を最大50%向上して、ピーク時のサイトへのアクセス集中の緩和に成功しました。

 エニグモは、国内外の個人バイヤーが出品する商品を購入できるマーケットプレイス「BUYMA(※1)」を運営しています。BUYMAは、国内では入手困難なラグジュアリーブランドの商品や、未進出の新鋭ブランドなどのアイテムをリーズナブルに購入できることから人気が高まっており、現在約850万人の会員を擁しています。

※1:https://www.buyma.com/
 
 エニグモは、上質なショッピング体験の提供には、Webサイトの安定性や利便性が非常に重要な要素だと捉えています。そのため、キャンペーンの告知直後やセール開始時などに起きるアクセス集中で不安定になっていたBUYMAのサイトで、コンテンツデリバリーネットワーク (CDN) によるキャッシュをこれまでより多くのページで利用することで、改善する案を検討していました。しかしCDNを利用すると、パーソナライズしたサービスの提供や広告の効果測定などのアクセス分析のために利用していたCookieの処理が、うまく動かなくなることが検討上の課題でした。
 
 近年プライバシー保護の観点からクライアント側でのCookie処理の規制が強化されています。例えばあるブラウザー上のJavaScript APIによってセットされるCookieは、自社のサーバードメインに対するファーストパーティーCookieであっても、7日間で失効する仕様になっています。このため、利用者の再訪間隔が7日以上になることが多いサイトでは、サーバーサイドでCookieをセットする必要があります。BUYMAでも処理をブラウザーからサーバーサイドに移行していましたが、CDNによるキャッシュを導入するとオリジンサーバーに一部のリクエストが届かず、サーバーで行っていたCookieの処理が正常に動作しなくなるという課題が懸念されました。
 
 この課題を解決するために導入されたのがEdgeWorkersです。エニグモは、オリジンサーバーで行っていたCookie処理のロジックをエッジで実行できないかと考えました。EdgeWorkersは、開発者が書いた独自のロジックを、世界中に分散配置されたエッジサーバー上に展開し、利用者のアクセス元に近い場所で駆動するエッジコンピューティングを実現します。開発者は JavaScript のコードを展開するだけで、分散されたネットワーク上で動作するサーバーレスコンピューティングとして利用できます。ピークトラフィックの負荷軽減を目的としたエッジサーバーの分散Webキャッシュも同時に利用することができるため、エニグモが構築した構成では、動的コンテンツの配信とCookieのセットが、エッジで同時に処理可能となりました。その結果、アクセス集中時にコンテンツのキャッシュへのオフロード率が最大50%向上し、ピーク時のサイトへのアクセス集中の緩和と、オリジンサーバーの負荷軽減に成功しました。
 
 エニグモのサービスエンジニアリング本部 データテクノロジーグループ マネージャーを務める木村 慎太郎氏は、「長年にわたって私たちは、オリジンサーバー側のキャパシティプランニングや、データベース/アプリケーションのチューニングなどに苦心してきました。信頼性の高いAkamai Intelligent Edge Platformの動的コンテンツに対応したキャッシュとEdgeWorkersの組み合わせによって、これらの課題をシンプルに解決でき、運用・コストの両面で非常に高い効果を得られたと実感しています」と語っています。
 
 また、エニグモのサービスエンジニアリング本部 部長の小澤賢治氏は、「サービス全体を強化するためにも、さらなる“デベロッパーエクスペリエンス”の向上に取り組んでいく計画です。レガシーな仕組みで動いているシステムは、EdgeWorkersのようなエッジコンピューティング技術も採り入れて、よりモダンにしていく必要があると考えています」と述べています。
 
 アカマイ 社長の山野修は、「ユニークなサービスで市場をリードする株式会社エニグモ様の課題の解決に、EdgeWorkersを先がけて活用いただいたことを大変嬉しく思います。インターネットを介して提供されるサービスは、常にユーザーの期待を越える快適な体験を提供することが求められます。EdgeWorkersによって、開発者の創意工夫で、インターネットの安全、スピード、信頼性を支えるアカマイのエッジを自在に活用し、様々な課題の解決や革新的なアプリケーション、マイクロサービスを開発して頂く基盤が整いました。EdgeWorkersの提供するエッジコンピューティングは、社会の中で今後ますます重要な役割を担うことになると確信しています」と語っています。
 
 EdgeWorkers製品概要
 https://www.akamai.com/jp/ja/products/performance/serverless-computing-edgeworkers.jsp
 
 アカマイ について:
 Akamai は世界中の企業に安全で快適なデジタル体験を提供しています。Akamai のインテリジェントなエッジプラットフォームは、企業のデータセンターからクラウドプロバイダーのデータセンターまで広範に網羅し、企業とそのビジネスを高速、スマート、そしてセキュアなものにします。マルチクラウドアーキテクチャの力を拡大させる、俊敏性に優れたソリューションを活用して競争優位を確立するため、世界中のトップブランドが Akamai を利用しています。Akamai は、意思決定、アプリケーション、体験を、ユーザーの最も近くで提供すると同時に、攻撃や脅威は遠ざけます。また、エッジセキュリティ、ウェブ/モバイルパフォーマンス、エンタープライズアクセス、ビデオデリバリーによって構成される Akamai のソリューションポートフォリオは、比類のないカスタマーサービスと分析、365日/24時間体制のモニタリングによって支えられています。世界中のトップブランドがAkamai を信頼する理由について、<www.akamai.com/jp/ja/>、<blogs.akamai.com/jp/>およびTwitterの@Akamai_jpでご紹介しています。
 
 アカマイ・テクノロジーズ合同会社について:
 アカマイ・テクノロジーズ合同会社は、1998年に設立された、アカマイ・テクノロジーズ・インク(本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、最高経営責任者:Tom Leighton)が100%出資する日本法人です。アカマイは、ウェブサイト/モバイルアプリの最適化、快適なユーザー体験、堅牢なセキュリティを実現する各種ソリューションを提供しており、日本国内では約650社が当社サービスを利用しています。
 
 ※アカマイとアカマイ・ロゴは、アカマイ・テクノロジーズ・インクの商標または登録商標です
 ※その他、記載されている会社名ならびに組織名は、各社の商標または登録商標です
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会社概要

URL
https://www.akamai.com/ja
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区八重洲2-2-1  東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー
電話番号
03-6897-9450
代表者名
日隈 寛和
上場
未上場
資本金
2億1920万円
設立
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