茨城県内初!「筑波記念会・筑波総合クリニック」にて、小児脳神経外科専門医が院内で初診から卒業まで治療を行う「頭のかたち外来」でのヘルメット治療が開始しました
茨城県内で初めて、2025年1月25日より医療法人社団筑波記念会筑波総合クリニック(茨城県つくば市)「赤ちゃんの頭のかたち外来」において、株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役:CEO大野秀晃、以下「当社」)が開発製造する赤ちゃんの頭のかたちを矯正するヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」を用いた頭蓋矯正治療が開始されました。
赤ちゃんの頭のかたち(歪み)に対する治療への社会的関心が高まる中、茨城県における高度医療を提供する「筑波総合クリニック」において、2025年1月25日より、乳幼児向け頭蓋矯正治療の専門外来「赤ちゃんの頭のかたち外来」が開始されました。本外来では、小児脳神経外科専門医である井原哲先生が、初診から治療終了(卒業)まで一貫して責任を持ち、適正な頭蓋健診とヘルメット治療をシームレスに提供します。
従来の取り組みとの違い
これまでの筑波総合クリニックにおける「赤ちゃんの頭のかたち外来」では、初診時に井原先生が赤ちゃんの頭蓋変形が病気(頭蓋縫合早期癒合症など)によるものか、向き癖など外部要因による位置的変形かを鑑別診断し、その後のヘルメット治療は院外にて、外部企業および義肢装具士が担当していました。
今回、筑波総合クリニックで開始される新たな治療体制では、鑑別診断からヘルメット治療までを同クリニック内で一貫して行う仕組みを実現しました。
井原先生による鑑別診断の後、ヘルメット治療が必要と診断された患者様には、当社製のヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」を使用し、院内で井原先生と当社専門スタッフが一丸となって治療を提供します。
初診から治療終了(卒業)まで、同一施設内でシームレスに治療を受けられる環境を整えたことで、患者様とご家族にとって大きな利便性が提供されます。特に、小児脳神経外科専門医である井原先生の指導の下、ヘルメットの処方や調整がすべて院内で完結するため、治療の効果と効率が高まるだけでなく、患者様とご家族様の負担軽減にも寄与します。
治療の流れ
筑波総合クリニックでは、初診において赤ちゃんの頭の歪みが手術が必要な病気によるものか、向き癖などによる位置的変形かを正確に鑑別診断します。ヘルメット治療を開始した後は、毎診察時に赤ちゃんの頭蓋の成長発達や治療効果を確認し、必要に応じてヘルメットの調整を行います。調整の際には、治療効果を最大化するため、ヘルメットのインナークッションを赤ちゃん個々の成長に合わせて交換します。これにより、治療中も常にオーダーメイドの治療が提供されます。
井原哲先生の取り組み
井原先生は、赤ちゃんの頭のかたち矯正治療に関する適正な医療提供を目指し、当社主催の「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」(※注)に参加し、同研修会での発表も行われています。また、他施設でのヘルメット治療の現場を視察され、知識と経験を重ねてこられました。今回の外来開始により、茨城県内で乳幼児の頭蓋形状に関する適正な治療環境がさらに充実することが期待されます。
※注:「第5回 位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」を2024年12月22日に開催
頭蓋健診とヘルメット治療を担当する医師
小児脳神経外科
井原哲(いはら さとし)先生
【現職】
東京都立小児総合医療センター脳神経外科部長
【経歴】
1997年3月 筑波大学医学専門学群卒業
1997年5月 筑波大学附属病院 脳神経外科レジデント
2003年4月 茨城県立中央病院 脳神経外科医員
2005年4月 国立成育医療センター 脳神経外科医員
2009年4月 筑波大学附属病院 脳神経外科病院講師
2013年4月 東京都立小児総合医療センター 脳神経外科医長
2021年7月 同 脳神経外科部長
2022年5月 同 二分脊椎センター長
【資格・学会活動など】
日本脳神経外科学会 専門医・評議員
日本小児神経外科学会 認定医・評議員
日本小児神経学会 評議員
日本脊髄外科学会 脊椎脊髄外科専門医 脊髄外科認定医
日本神経内視鏡学会 技術認定医
日本脳腫瘍学会 脳腫瘍診療ガイドライン委員
日本小児がん研究グループ(JCCG) 脳腫瘍委員会委員
日本子ども虐待医学会 AHT研究部委員
Craniosynostosis研究会 世話人
当社製ヘルメットによる治療開始に際して井原哲先生よりコメント
〜 ヘルメット治療への思い 〜
乳児の頭蓋変形を引き起こす代表的な疾患に頭蓋骨縫合早期癒合症があります。頭蓋骨縫合早期癒合症は非常にまれな疾患ですが、手術以外に治療法がありません。私は小児脳神経外科を専門とする医師ですので、頭蓋骨縫合早期癒合症の診断や手術に豊富な経験があります。赤ちゃんの頭の形に強い変形が見られる場合に最も大切なことは、頭蓋骨縫合早期癒合症を適切に診断し治療につなげることです。内視鏡を使用する負担の少ない術式が近年広まってきましたが、その手術の対象になるのは生後6ヶ月未満での実施が推奨されていることから、早期診断の重要性が高まっています。「赤ちゃんの頭のかたち外来」では、まず頭蓋骨縫合早期癒合症なのか位置的頭蓋変形なのかの鑑別を行います。
軽症の位置的頭蓋変形は、成長や日常ケアによって自然に改善することが期待できますが、重症例では頭蓋骨だけでなく顔面にまで変形が波及し、ヘルメット治療を選択しなかった場合には強い変形が残ってしまうこともあります。「赤ちゃんの頭のかたち外来」では、現状の頭蓋変形がどの程度なのか重症度を判定し、豊富な経験をもとにヘルメット治療に適した状態なのかどうか判断し説明いたします。
位置的頭蓋変形は病気ではありませんので、ヘルメット治療は必要不可欠なものではありません。「赤ちゃんの頭のかたち外来」では、ご家族の皆様が納得して治療をするかしないかの選択をしていただけるように丁寧な説明を心がけます。
筑波総合クリニックについて
筑波総合クリニックは、医療法人社団筑波記念会が運営する外来完結型の専門クリニックで、地域住民が安心して利用できる医療サービスを提供しています。同法人は1982年、小關迪会長が地域初の24時間救急病院として筑波記念病院を開設し、現在は介護老人保健施設や予防医療施設を併設する総合医療グループへと発展しました。筑波記念会グループでは、超急性期から慢性期、予防医療まで一貫したサポートを行い、患者が「元の生活に戻る」ためのシームレスな医療提供を目指しています。小關暎子現グループ長のもと、地域医療支援病院として医療・介護施設との連携を強化し、地域完結型医療の実現に努めています。
施設名 |
医療法人社団筑波記念会「筑波総合クリニック」 |
所在地 |
〒300-2622 茨城県つくば市要65 |
赤ちゃんの頭のかたち外来の予約方法 |
予約電話 0120-138-122(フリーダイヤル) または029-877-1915 *お電話でご予約をお願いします |
赤ちゃんの頭のゆがみについて
赤ちゃんの頭のゆがみは、向き癖など外部からの圧力が主な原因ですが、稀に病的変形があり、ヘルメット治療の対象となるのは、外部からの圧力による位置的頭蓋変形になります。赤ちゃんの頭囲が急成長する生後3ヶ月~生後6ヶ月頃までの間に、治療用のヘルメットを装着することで頭蓋変形を治療することが可能になっています。
赤ちゃんの頭のかたちの測定は、専用の3Dスキャナーだけでなく、「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」でも行うことが可能です。
当社が開発した「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」では、写真を撮るだけで赤ちゃんの頭のかたちを簡単に計測することができます。累計27万ダウンロード(※注)を超えアプリの精度も向上しており、医師の論文発表等にもアプリデータが使用されています。アプリは医師監修の基に作られており、病院の診察の際にも役立てることもできますので、ぜひダウンロードしお役立てください。
※注:2024年12月 当社調べ
※国内初「赤ちゃんの頭のかたち測定」アプリが累計25万ダウンロードを突破!乳児の頭蓋変形の測定のみならず頭蓋変形に関する研究開発への応用も進む
製品情報:Qurum Fit(クルムフィット)
株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーは、長年にわたり頭蓋形状矯正ヘルメットの製造に取り組んできました。このたび、脳神経外科、小児科、新生児科、小児外科、形成外科の専門医とともに開発検討委員会を立ち上げ、共同開発を実施。その成果として誕生したのが、最先端の3Dプリンタ技術を駆使して製造された日本製ヘルメットです。
このヘルメットは、高い通気性を備えた設計によりムレを防ぎ、快適な使用感を実現しています。また、ヘルメット本体だけでなくクッション部分も水洗いが可能で、衛生面にも配慮されています。赤ちゃんのために細部までこだわり抜かれたデザインと機能性が特徴で、快適さと効果を両立させた製品です。
当社は製品の高品質だけでなく、治療の安全性と信頼性を確保するための体制にも注力しています。当社製品を取り扱う医師には、必ず「位置的頭蓋変形に対するヘルメット適正治療研修会」への参加をお願いしています。また、治療経験を持つ大学病院での実地見学を通じて、より深い理解を得ていただいています。さらに、ヘルメット導入後も継続的に研修会に参加していただくことで、最新の知識と技術を共有し続ける仕組みを整えています。
こうした取り組みは、親御様が安心して頭蓋健診やヘルメット治療を受けられる環境を提供するため、一般社団法人日本頭蓋健診治療研究会の理事を中心とした専門医と協力して進めているものです。
「最高の安心」をお届けするために。私たちは、ヘルメット治療の導入からその後のフォローアップまで、製品だけでなく徹底した品質管理とサポート体制を通じて赤ちゃんとそのご家族を支えています。私たちは、未来の医療を支える革新的な製品づくりを通じて、安心と健康を提供し続けてまいります。
https://babyhelmet.jp/product/
株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーについて
ジャパン・メディカル・カンパニーは、最先端の3Dプリンティング技術を活用し、医療の新たな可能性を切り拓くものづくりベンチャー企業です。1897年創業の鉄鋼メーカー「大野興業」を前身とし、130年以上にわたり培われた技術力とものづくり精神を基盤に、革新的な医療製品の開発を続けています。
1999年には、積層造形技術(3Dプリント)を活用したリバースエンジニアリングを導入し、耳小骨などのヒト骨模型製法で特許を取得しました。この技術を基に、術前シミュレーション用3D模型や教育練習用模型の開発を数多く手がけ、脳神経外科や耳鼻咽喉科領域を中心に、手術前シミュレーションや認定医試験等の場面で当社製品が活用されています。
2012年には、国内初の頭蓋矯正ヘルメット「Aimet(アイメット)」を脳神経外科医との共同開発により発表。2018年にジャパン・メディカル・カンパニーとして独立し、医療分野でのさらなる成長を遂げました。
現在では、頭蓋矯正用ヘルメット「Qurum Fit(クルムフィット)」および「Qurum(クルム)」、乳児の頭蓋変形の程度を簡便に計測できる「赤ちゃんの頭のかたち測定アプリ」、ヘルメット治療を支援する「metto(メット)アプリ」などの製品を開発・製造・販売しています。当社は、医療分野における新たな価値の創出を目指し、革新を続けています。
これまでに、当社の頭蓋矯正ヘルメットを用いた治療は累計17,000症例以上に達しており、ヘルメット治療の認知拡大や普及に努めています。また、頭蓋形状矯正という新しい概念を広めるとともに、疾病啓発活動を推進し、より良い医療環境の実現に貢献してまいります。
■社名:株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー
■設⽴:2018年5⽉
■代表取締役CEO:⼤野秀晃
■事業内容:医療機器の開発・製造・販売、医療雑品の開発・製造・販売
■URL:https://japanmedicalcompany.co.jp
株式会社当社のプレスリリース⼀覧
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/4644
本リリースに関するお問い合わせ・ご質問はこちらまで
株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー コーポレイト・デザイン室 柳本 瑞穂
TEL:03-5829-8342 / choice@japanmedicalcompany.co.jp
すべての画像