アレッポ東部から避難してきた人々―飢えと疲労で極限状態に
セーブ・ザ・チルドレンなどが支援活動を展開も、さらなる国際社会の支援が急務
シリア北西部を吹雪と積雪が襲い、アレッポ東部から最近避難してきた子どもたちやその家族に、さらなる悲惨な状況をもたらしています。
アレッポ東部から避難してきた子ども
イドリブを拠点に活動するセーブ・ザ・チルドレンのパートナー団体のスタッフは、次のように証言します。「アレッポからのバスを降りると、子どもたちは目の前にある果物や暖かい食事に興奮して、バナナやリンゴを目がけて一目散に駆け出すので、混乱の中で両親とはぐれてしまうケースがありました。子どもたちだけでなく、大人の顔にも栄養不良状態がはっきりと表れていて、おそらく何ヶ月も果物など目することすらなかったのでしょう。また、子どもたちの顔や手足は、過去数週間の避難を待つ間に、暖をとるために家具などを燃やした炭で黒く汚れていました。」
食料の支給を受け取った子ども。手もマフラーも炭で黒く汚れている
ある医師は、「この3日間で、私たちが支援している病院に、30人もの重傷を負った子どもたちが運び込まれました。包囲された地域で適切な処置を行うことができなかった傷口からの感染が進み、命を救うために肢体の切断を余儀なくされる場合もあります。バスから降りてくる人々は、飢えと疲労で極限状態にあります。私は今まで、たった1枚のビスケットのために、人がここまで必死になれると想像すらできませんでした」と証言します。
アレッポ東部から避難する人々を乗せた移送バスが続々と到着
セーブ・ザ・チルドレンは、シリア各地で展開されている包囲作戦の中止を求めます。2016年が終わりを迎える中、いまだ大勢の人々が、厳しい冬の寒さに直面しながら、十分な食料も燃料も医療的ケアもないまま、包囲された地域に取り残されています。
セーブ・ザ・チルドレンは、アレッポ東部から避難してくる子どもたちやその家族に対して、食料や現金、毛布、緊急キットなどを配布しています。さらに、刻々と増加するニーズに応えられるよう、医療施設や学校に、必要な物品や備品の補充も開始しています。
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<セーブ・ザ・チルドレンへのご寄付の受付先> ゆうちょ銀行口座名: セーブ・ザ・チルドレン 子ども基金 口座番号: 00900-1-120760 クレジットカードによる寄付はこちら http://www.savechildren.or.jp/contribute/ |
<セーブ・ザ・チルドレンによるシリア危機支援>
2011年3月に始まったシリア危機。この紛争の影響でシリア国内や周辺国で避難生活を送る子どもたちに対し、セーブ・ザ・チルドレンは、教育や衛生、子ども保護など様々な面で支援を行っています。2016年11月までに、シリア国内、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプトで5,327,632人(内、子ども3,322,786人)に支援を届けました。
<セーブ・ザ・チルドレン概要>
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもにとって、生きる、育つ、守られる、参加する、「子どもの権利」が実現されている世界を目指して活動する子ども支援の国際NGOです。1919年に英国で設立され、現在、日本を含む29の国と地域の独立したメンバーが連携し、約120ヶ国で子ども支援活動を展開しています。2015年には、およそ9,400万人(うち、子ども約6,200万人)に支援を届けました。
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