デジタル・クライシス総合研究所による最新の炎上事案分析
調査対象期間: 2021 年 9 月 1 日~ 2021 年 9 月 3 0 日
ネット炎上や情報漏えいなどのデジタル上で発生したクライシス(危機や重大なトラブル)を研究する、日本初の研究機関デジタル・クライシス総合研究所(以下、弊研究所)は、10月14日、2021年9月1日~9月30日に発生したネット炎上について件数とその内訳の分析結果を公開しました。
「9月最新の炎上事案分析」ダウンロードURL
https://www.siemple.co.jp/document/enjou_report_202109/
- 調査背景
投稿内容に「炎上」というキーワードを含む4,165件の投稿から153件の炎上事案を抽出し、炎上の原因となった問題行動の主体、問題行動の内容、炎上を起こした企業の業種などの切り口から傾向を分析しました。
※「デジタル・クライシス白書2021」は以下のURLからダウンロードをリクエストできます。
https://dcri-digitalcrisis.com/document/dcri_hakusho2021/
- 調査
調査対象:Twitter、Facebook、Yahoo!ニュース、アメブロ、Fc2ブログ、Yahoo!知恵袋、2ちゃんねる など、弊社指定媒体への投稿
調査方法:弊社ソーシャルリスニングツールを使用
分析対象投稿数:4,165件
抽出炎上事例数:153件
- 調査結果トピックス
・「法人等」の炎上事案が前月対比で増加しており57件(37.3%)を占めました。
・反社会的行為や規則・規範に反した行為(の告白・予告)、法律に抵触する可能性のある行為は23件(15.0%)でした。
・炎上事案が最も多かった業界は「娯楽・レジャー」業界でした。
・炎上事案が発生した日系企業33社のうち、30社が非上場企業でした。
- 分析コメント/シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所 研究員 前薗 利大
一方で、自粛疲れなどからレジャー施設などに遊びに行っている人への攻撃が起因となる、炎上も見られました。
10月は宣言が解除され、日常生活を取り戻しつつありますので、炎上の傾向もコロナ関連から早速、広告表現が炎上するなどの動きが見られております。一方で、小規模なクラスター発生で企業側の感染対策が指摘されるケースもあり、コロナにも注意を払いつつ、従来の炎上対策も継続して実施が必要になると思います。
- 調査結果詳細
【炎上事案発生件数】
9月の炎上事案発生件数は153件でした。
炎上事案の原因となった問題行動の主体別の内訳では、「著名人」56件(36.6%)、「法人等」57件(37.3%)、「一般人」40件(26.1%)という結果でした。9 月は法人等の炎上事案発生率が多く割合を占めております。
【問題行動の内容別件数】
炎上の原因となった問題行動の内、23件(15.0%)が「反社会的行為や規則・規範に反した行為(の告白・予告)。法律に抵触する可能性のある行為。」に該当し、「不適切と判断される可能性のある発言・行為。」132件(85.0%)に比べて少数でした。
【炎上内容の詳細区分】
炎上内容の詳細を分析したところ、「その他」を除くと、コロナ関連に関する炎上事案が最も多く27件、次いで「差別・偏見」に関するものが18件ございました。
問題行動の主体のうち、「法人等」に該当する炎上57件を業界ごとに分類しました。炎上事案が最も多かったのは「娯楽・レジャー」業界で19件(33.3%)でした。次いで「IT・メディア」業界が14件(24.6%)、という結果でした。
【上場企業の割合】
問題行動の主体が「法人等」に該当する57件のうち、33件は日系企業でした。(24件の炎上は自治体や社団法人、海外企業等が問題行動の主体となったもの)
これらの日系企業が上場企業か否か、また、それぞれの従業員数について分析しました。
結果は「上場企業」3社(9.1%)、「非上場企業」30社(90.9%)でした。
また、従業員数「1,000人以上」の大企業が19件を占め、日系企業における炎上の57.6%を占めました。
■デジタル・クライシス総合研究所 概要
名称:デジタル・クライシス総合研究所
主宰:シエンプレ株式会社
所長:佐々木 寿郎
アドバイザー:村上憲郎(元Google本社副社長及び日本法人代表)
芳賀雅彦(元博報堂・PR戦略局シニアコンサルタント)
山口真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授)
徳力基彦(note株式会社 プロデューサー/ブロガー)
設立日:2020年1月10日
公式HP:https://dcri-digitalcrisis.com/
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