ヤフー株式会社からの社長退陣要求に関する当社意見と提携解消協議申入れのお知らせ
当社は、当社株主ヤフー株式会社(以下「ヤフー社」)との間の業務・資本提携関係(以下「本提携関係」)を解消すべく、ヤフー社に対し、協議の申入れを行いましたので、お知らせいたします。
1.本件経緯
当社とヤフー社は、2012年4月に業務・資本提携契約を締結し、ヤフー社は当社の議決権の42.47%(現在約45%)を保有する筆頭株主となりました。また、この業務・資本提携に基づく事業として、当社はBtoC通販LOHACOを立ち上げました。その後、2015年5月にヤフー社による当社のIFRS連結を契機に業務・資本提携契約を更改し、現在に至っています。
2019年1月、ヤフー社から当社に対し、LOHACO事業のヤフー社への譲渡の可否、および譲渡が可能な場合の各種条件について検討するよう要請がありましたところ、翌月、当社は独立役員会および取締役会の審議を経て、ヤフー社への譲渡の提案は行わないことを決定し回答しました。
同年6月27日、ヤフー社川邊社長が当社へ来訪、岩田社長に対し退陣要求するとともに、ヤフー社が8月2日の当社定時株主総会において岩田社長再任へ反対することの意向表明がありました。当社は、指名・報酬委員会の審議等、当社所定の手続きに従い、7月の当社取締役会において、指名・報酬委員会の提案に基づき現任取締役全員の再任案を決議しました。
当社は、この半年に渡り、当社とヤフー社との経営思想の違い、業務・資本提携契約で合意したイコールパートナーシップ精神の喪失、上場企業としての独立性の侵害が顕著になったことを鑑み、もはや当初本提携関係によって実現しようとしていた個人向けECを両社共同で成功させるという目的を達成することができなくなったと考え、本提携関係の解消を申し入れることといたしました。
本リリース添付別紙①~⑤のとおり、7月10日以降、当社からヤフー社に質問書、本提携関係解消の協議開始申入れ書等を交付し、ヤフー社からは当社株式の譲渡先・譲渡条件について質問がありましたので、当社はこれに回答しております。
なお、当社の今期(2020年5月期)連結業績は、営業利益88億円(前期比194.7%)の大幅増益を見込んでおります。2017年からの物流センター火災、宅配クライシスの影響を完全に克服し、当社のBtoB事業、BtoC事業、ロジスティクス事業の3事業のシナジーを最大化するECの実現に引き続き邁進していきます。
※2019年5月期決算説明資料(2019年7月3日発表)
https://pdf.irpocket.com/C2678/Uxy1/yH62/a8Am.pdf
2.本件の問題点
(1)業務・資本提携契約の精神に反すること
両社間の業務・資本提携契約には、当社が上場会社でありながら、ヤフー社という実質的な支配株主が存在することとなるに当たり、当社の少数株主の皆様の利益が毀損されることがないよう、締結当時、当社の社外役員を中心に構成された特別委員会、独立委員会の審議を踏まえ、ヤフー社と交渉した結果、以下のような特徴的条件を織り込んでおります。
①当社およびLOHACOの独立性に関する条項
冒頭、目的・精神に関する条項において、「イコールパートナーシップの精神」や、ヤフー社が、当社およびLOHACO事業の独立性を最大限尊重することが明記されています。また、LOHACOの運営をヤフー社が運営するYahoo! ショッピング、Yahoo! オークションと区別するという条項も置かれています。
②当社による取締役の受入れに関する条項
ヤフー社は、当社の常勤取締役1名、および非常勤取締役1名の指名権を有する旨が定められています。一方、当社のその余の取締役候補者に関しては、当社が設置する指名・報酬委員会の答申を最大限尊重の上、当社の取締役会において決定することとされています。
③明確な目標設定と誠実協力義務に関する条項
「お客様に最高のEコマースを提供する」という両当事者の壮大な目標をLOHACOにおいて具現化するため、ヤフー社と協議の上、当社が、主体的、自主的に各時点において最善と考える施策を講じることとし、ヤフー社は、これに誠実に協力する旨が定められています。
ヤフー社の一連の行為は業務・資本提携契約の精神に反するものであり、当社としては本提携関係の解消が最適な解決と考えます。
(2)ガバナンスプロセスを逸脱する行為が行われたこと
当社は独立役員の確保等、適切なコーポレート・ガバナンス体制を積極的に整備してきており、都度適切な経営判断を実施しております。健全なコーポレート・ガバナンス体制は、持続的成長、中長期的な企業価値の向上に欠かせないものと考えております。
当社は、前述のとおり圧倒的多数である約45%の株式を保有する実質的な支配株主であるヤフー社が存する一方、上場会社として、少数株主の利益にも配意した適切なコーポレート・ガバナンスの体制を実現するべく、取締役10名中、社外取締役5名(内独立役員3名)を選任すると共に、指名・報酬委員会を設置しており、株主総会に提出する取締役の選任に関する議案に関しては、取締役会による決定に先立ち、同委員会の答申を受け、これを最大限尊重することとしております。
なお、別紙⑥のとおり、当社独立役員会からも、本提携関係を見直すべきとの意見書が当社に提出されております。
3.公表にいたった理由
今般、当社としては
①本件が約45%の株式の異動に関すること、業務・資本提携契約解消に関すること、当社岩田社長の再任の否決可能性に関することから、株主の皆様にとって重大な情報であり速やかに開示すべき
②ガバナンスの観点からも看過しがたい支配株主による強引な株主権の行使であり、当社各ステークホールダーに開示すべき
③目前に株主総会が迫っており、議決権を行使される株主の皆様にとって重要な情報であり会社として情報提供すべき
と考え、本件の公表にいたりました。本件の推移につきましては、今後も、適時適切に公表する所存でおります。
以上
※別紙につきましてはこちらからご確認ください
ご参考当社プレスリリース:https://pdf.irpocket.com/C0032/Uxy1/ddHX/sWqW.pdf
1.本件経緯
当社とヤフー社は、2012年4月に業務・資本提携契約を締結し、ヤフー社は当社の議決権の42.47%(現在約45%)を保有する筆頭株主となりました。また、この業務・資本提携に基づく事業として、当社はBtoC通販LOHACOを立ち上げました。その後、2015年5月にヤフー社による当社のIFRS連結を契機に業務・資本提携契約を更改し、現在に至っています。
2019年1月、ヤフー社から当社に対し、LOHACO事業のヤフー社への譲渡の可否、および譲渡が可能な場合の各種条件について検討するよう要請がありましたところ、翌月、当社は独立役員会および取締役会の審議を経て、ヤフー社への譲渡の提案は行わないことを決定し回答しました。
同年6月27日、ヤフー社川邊社長が当社へ来訪、岩田社長に対し退陣要求するとともに、ヤフー社が8月2日の当社定時株主総会において岩田社長再任へ反対することの意向表明がありました。当社は、指名・報酬委員会の審議等、当社所定の手続きに従い、7月の当社取締役会において、指名・報酬委員会の提案に基づき現任取締役全員の再任案を決議しました。
当社は、この半年に渡り、当社とヤフー社との経営思想の違い、業務・資本提携契約で合意したイコールパートナーシップ精神の喪失、上場企業としての独立性の侵害が顕著になったことを鑑み、もはや当初本提携関係によって実現しようとしていた個人向けECを両社共同で成功させるという目的を達成することができなくなったと考え、本提携関係の解消を申し入れることといたしました。
本リリース添付別紙①~⑤のとおり、7月10日以降、当社からヤフー社に質問書、本提携関係解消の協議開始申入れ書等を交付し、ヤフー社からは当社株式の譲渡先・譲渡条件について質問がありましたので、当社はこれに回答しております。
なお、当社の今期(2020年5月期)連結業績は、営業利益88億円(前期比194.7%)の大幅増益を見込んでおります。2017年からの物流センター火災、宅配クライシスの影響を完全に克服し、当社のBtoB事業、BtoC事業、ロジスティクス事業の3事業のシナジーを最大化するECの実現に引き続き邁進していきます。
※2019年5月期決算説明資料(2019年7月3日発表)
https://pdf.irpocket.com/C2678/Uxy1/yH62/a8Am.pdf
2.本件の問題点
(1)業務・資本提携契約の精神に反すること
両社間の業務・資本提携契約には、当社が上場会社でありながら、ヤフー社という実質的な支配株主が存在することとなるに当たり、当社の少数株主の皆様の利益が毀損されることがないよう、締結当時、当社の社外役員を中心に構成された特別委員会、独立委員会の審議を踏まえ、ヤフー社と交渉した結果、以下のような特徴的条件を織り込んでおります。
①当社およびLOHACOの独立性に関する条項
冒頭、目的・精神に関する条項において、「イコールパートナーシップの精神」や、ヤフー社が、当社およびLOHACO事業の独立性を最大限尊重することが明記されています。また、LOHACOの運営をヤフー社が運営するYahoo! ショッピング、Yahoo! オークションと区別するという条項も置かれています。
②当社による取締役の受入れに関する条項
ヤフー社は、当社の常勤取締役1名、および非常勤取締役1名の指名権を有する旨が定められています。一方、当社のその余の取締役候補者に関しては、当社が設置する指名・報酬委員会の答申を最大限尊重の上、当社の取締役会において決定することとされています。
③明確な目標設定と誠実協力義務に関する条項
「お客様に最高のEコマースを提供する」という両当事者の壮大な目標をLOHACOにおいて具現化するため、ヤフー社と協議の上、当社が、主体的、自主的に各時点において最善と考える施策を講じることとし、ヤフー社は、これに誠実に協力する旨が定められています。
ヤフー社の一連の行為は業務・資本提携契約の精神に反するものであり、当社としては本提携関係の解消が最適な解決と考えます。
(2)ガバナンスプロセスを逸脱する行為が行われたこと
当社は独立役員の確保等、適切なコーポレート・ガバナンス体制を積極的に整備してきており、都度適切な経営判断を実施しております。健全なコーポレート・ガバナンス体制は、持続的成長、中長期的な企業価値の向上に欠かせないものと考えております。
当社は、前述のとおり圧倒的多数である約45%の株式を保有する実質的な支配株主であるヤフー社が存する一方、上場会社として、少数株主の利益にも配意した適切なコーポレート・ガバナンスの体制を実現するべく、取締役10名中、社外取締役5名(内独立役員3名)を選任すると共に、指名・報酬委員会を設置しており、株主総会に提出する取締役の選任に関する議案に関しては、取締役会による決定に先立ち、同委員会の答申を受け、これを最大限尊重することとしております。
なお、別紙⑥のとおり、当社独立役員会からも、本提携関係を見直すべきとの意見書が当社に提出されております。
3.公表にいたった理由
今般、当社としては
①本件が約45%の株式の異動に関すること、業務・資本提携契約解消に関すること、当社岩田社長の再任の否決可能性に関することから、株主の皆様にとって重大な情報であり速やかに開示すべき
②ガバナンスの観点からも看過しがたい支配株主による強引な株主権の行使であり、当社各ステークホールダーに開示すべき
③目前に株主総会が迫っており、議決権を行使される株主の皆様にとって重要な情報であり会社として情報提供すべき
と考え、本件の公表にいたりました。本件の推移につきましては、今後も、適時適切に公表する所存でおります。
以上
※別紙につきましてはこちらからご確認ください
ご参考当社プレスリリース:https://pdf.irpocket.com/C0032/Uxy1/ddHX/sWqW.pdf
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