神木隆之介主演で映画化も決定!ミステリ大賞総なめ作品『屍人荘の殺人』の続編がついに発売!ミステリ“お決まりの展開”がまた一つ覆される?
“いま”旬な本情報&著者インタビューをお届けします。by本TUBE
今村昌弘さんの単行本『魔眼の匣の殺人』(東京創元社)が発売!その記念に、1億人の本と本屋の動画投稿サイト「本TUBE」では著者インタビューを開催しました。
今村昌弘さんの『魔眼の匣の殺人』(東京創元社)が2019年2月20日に発売された。本書は、鮎川哲也賞をはじめ多くの賞を総なめし、ミステリ界を席巻した『屍人荘の殺人』シリーズ第二弾。その日、“魔眼の匣"を九人が訪れた。人里離れた施設の孤独な主は予言者と恐れられる老女だ。彼女は葉村譲と剣崎比留子をはじめとする来訪者に「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」と告げた。外界と唯一繋がる橋が燃え落ちた直後、予言が成就するがごとく一人が死に、閉じ込められた葉村たちを混乱と恐怖が襲う。さらに客の一人である女子高生も予知能力を持つと告白し――。豪華キャストで映画化も決定した超話題作の“その後”が遂に明らかになる。
本TUBE編集部×今村昌弘インタビュー
―――――――――――――――――――――
――『屍人荘の殺人』で今村さんには前回お越しいただいたんですが、映画化も決まったんですよね。
ありがたいことに豪華なキャストで映像化ということになりました。
――まだ撮影はスタートしたばかりなんですかね?
そうですね、年内の公開予定らしいです。
――あのシーンをどう描くのかっていうのが気になります。本作は、前著から一年半、満を持しての2作目となるんですけど、「予言と予知」二人の能力者が今度出てくるわけですよね。どうして今回は予知能力をテーマにしようと思ったんですか?
まずぱっと聞いて皆さんが同じものを思い浮かべられるような、皆さんに知られた存在を用意しようかなと。そして、普通だと予知能力があると見せかけ実は詐欺師で、実はそうではなかったよということが多いと思うんですけれども…。
――何か、トリックがあるみたいな展開はよく見かけますよね。
そうですね。でもこの作品を書くにあたって、このシリーズには班目機関という組織が出てきますので、もし本当にそういう能力があったとしたら巻き込まれた人達はどう動くのかというところを描きたかったんです。
――前作の『屍人荘の殺人』のファンならやっぱり気になって仕方ないのが班目機関についてなんですけど、今回どこまで明らかになるのかなと思ったら「そうきたか」っていう感じでした。
自分の中では、班目機関の研究成果などを誰かが使って不可能犯罪を起こすというよりも、犯人も巻き込まれた人達も班目機関の技術にちょっと翻弄されるっていう展開にしたかったので、班目機関の正体についてもだんだんシリーズを追うごとに浮き彫りになってくるっていう展開にしたいんです。
――今村さんの本を読むと、悪を成敗するにしても、100%その成敗した人が善ではない、正しくはないなというところを感じるんですけど、その辺りはポリシーとしておありですか?
そうですね、自分の中で『屍人荘の殺人』でもそうだったんですけど、あらゆることをあまり両極端に考えたくはない、はっきりとした答えを出したくはないと考えていました。班目機関の正体にしてもそうですし、前作ですと葉村と比留子の関係性ということもそうですけれども、やはり犯罪者とそれを暴く探偵というものも、あまりはっきりとした善悪という関係には収めたくないなと思いますので、探偵の方も「きついな」と思うところを入れつつ、犯罪者の方も「こんな事情が…」というところは用意したいなと。
――冒頭を読むと、前作からの続きというか、ちょっとエピローグ的な要素になってるかなと感じたんですが、そこはいかがですか?
そうですね、『屍人荘の殺人』の終わり方が、色んなことを匂わせる終わり方をしていますので、その部分がすごく気になっている方もおられると思います。彼らのミステリー愛好会、サークルがどんな形に変わったのか、葉村と比留子はこれからどんな形でやっていくのかというところをまず書いておきたかった。そして、前作で死んだあるキャラクターのことも。やっぱり二人にはすごく影響しているっていうことを自分としては記しておきたいなと思っています。まずは序章が彼らについての話になっていますので、注目していただきたいですね。
――『屍人荘の殺人』から引き続き読まれる方はもちろんなんですが、この作品から手にとった方も十分に楽しめます。前作とは少し違う趣向のミステリーなんですが、今村さんのワールドはしっかりと残っているので、読後感はたまらない、感想を誰かと共有したくなる一冊です。本日はありがとうございました!
■今村昌弘
1985年長崎県生まれ。岡山大学卒。2017年『屍人荘の殺人』で第27回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。同作は『このミステリーがすごい! 2018』、〈週刊文春〉ミステリーベスト10、『本格ミステリ・ベスト10』で第1位を獲得し、第18回本格ミステリ大賞[小説部門]を受賞、第15回本屋大賞3位に選ばれるなど、高く評価される。今最も注目される期待の新鋭____
本編では、この他にも質問やトークが盛り沢山、そして普段は見ることのできない作家さんの表情も楽しめます!完全版が見たい方は、ぜひインタビュー動画をチェック!
http://hon-tube.com/p/movie.php?movieid=2788
本TUBE編集部×今村昌弘インタビュー
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――『屍人荘の殺人』で今村さんには前回お越しいただいたんですが、映画化も決まったんですよね。
ありがたいことに豪華なキャストで映像化ということになりました。
――まだ撮影はスタートしたばかりなんですかね?
そうですね、年内の公開予定らしいです。
――あのシーンをどう描くのかっていうのが気になります。本作は、前著から一年半、満を持しての2作目となるんですけど、「予言と予知」二人の能力者が今度出てくるわけですよね。どうして今回は予知能力をテーマにしようと思ったんですか?
まずぱっと聞いて皆さんが同じものを思い浮かべられるような、皆さんに知られた存在を用意しようかなと。そして、普通だと予知能力があると見せかけ実は詐欺師で、実はそうではなかったよということが多いと思うんですけれども…。
――何か、トリックがあるみたいな展開はよく見かけますよね。
そうですね。でもこの作品を書くにあたって、このシリーズには班目機関という組織が出てきますので、もし本当にそういう能力があったとしたら巻き込まれた人達はどう動くのかというところを描きたかったんです。
――前作の『屍人荘の殺人』のファンならやっぱり気になって仕方ないのが班目機関についてなんですけど、今回どこまで明らかになるのかなと思ったら「そうきたか」っていう感じでした。
自分の中では、班目機関の研究成果などを誰かが使って不可能犯罪を起こすというよりも、犯人も巻き込まれた人達も班目機関の技術にちょっと翻弄されるっていう展開にしたかったので、班目機関の正体についてもだんだんシリーズを追うごとに浮き彫りになってくるっていう展開にしたいんです。
――今村さんの本を読むと、悪を成敗するにしても、100%その成敗した人が善ではない、正しくはないなというところを感じるんですけど、その辺りはポリシーとしておありですか?
そうですね、自分の中で『屍人荘の殺人』でもそうだったんですけど、あらゆることをあまり両極端に考えたくはない、はっきりとした答えを出したくはないと考えていました。班目機関の正体にしてもそうですし、前作ですと葉村と比留子の関係性ということもそうですけれども、やはり犯罪者とそれを暴く探偵というものも、あまりはっきりとした善悪という関係には収めたくないなと思いますので、探偵の方も「きついな」と思うところを入れつつ、犯罪者の方も「こんな事情が…」というところは用意したいなと。
――冒頭を読むと、前作からの続きというか、ちょっとエピローグ的な要素になってるかなと感じたんですが、そこはいかがですか?
そうですね、『屍人荘の殺人』の終わり方が、色んなことを匂わせる終わり方をしていますので、その部分がすごく気になっている方もおられると思います。彼らのミステリー愛好会、サークルがどんな形に変わったのか、葉村と比留子はこれからどんな形でやっていくのかというところをまず書いておきたかった。そして、前作で死んだあるキャラクターのことも。やっぱり二人にはすごく影響しているっていうことを自分としては記しておきたいなと思っています。まずは序章が彼らについての話になっていますので、注目していただきたいですね。
――『屍人荘の殺人』から引き続き読まれる方はもちろんなんですが、この作品から手にとった方も十分に楽しめます。前作とは少し違う趣向のミステリーなんですが、今村さんのワールドはしっかりと残っているので、読後感はたまらない、感想を誰かと共有したくなる一冊です。本日はありがとうございました!
■今村昌弘
1985年長崎県生まれ。岡山大学卒。2017年『屍人荘の殺人』で第27回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。同作は『このミステリーがすごい! 2018』、〈週刊文春〉ミステリーベスト10、『本格ミステリ・ベスト10』で第1位を獲得し、第18回本格ミステリ大賞[小説部門]を受賞、第15回本屋大賞3位に選ばれるなど、高く評価される。今最も注目される期待の新鋭____
本編では、この他にも質問やトークが盛り沢山、そして普段は見ることのできない作家さんの表情も楽しめます!完全版が見たい方は、ぜひインタビュー動画をチェック!
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