「消費税・軽減税率など税制改正への対応」実態調査
~軽減税率への対応が進んでいる企業はわずか2割未満~
■調査概要 ○調査名 : 「企業における消費税など税制改正に関する対応」についての実態調査 ○調査主 : 株式会社ミロク情報サービス ○調査対象 : ZDNet Japanの登録会員 ※大手企業のIT部門の役職者を中心としたビジネスパーソン (本文末回答者属性参照) ○調査期間 : 2019年1月16日~2月12日 ○調査手法 : ZDNet Japanで実施したオンラインアンケート ○有効回答数 : 473 ○調査結果のダウンロード:ZDNet Japan サイト https://japan.zdnet.com/paper/20013940/30003019/ ■調査結果トピックス ○消費税法の改正への対応は「会計・税務システムの見直し(163人)」がトップ 一方で、「まだ具体的な準備をしていない(132人)」も次いで多い状況 ○軽減税率の対応が進んでいる企業は、20%未満 ○経過措置について「よくわからない・全く知らない」が半数以上 ○軽減税率導入による「区分記載請求等保存」の対応を検討している企業は約20% ○帳簿作成は、「市販の業務用ソフトウェア」を活用する企業が大多数 少数ではあるが、「手書き」で作成する企業も存在 ○今後の税制改正や制度の改正への対応に不安を感じている人が40%以上 |
■調査詳細
―消費税法の改正への対応―
◆消費税法の改正への対応は「会計・税務システムの見直し」がトップ 一方で、「まだ具体的な準備をしていない」も次いで多い状況 |
2019年10月に施行予定の消費税法の改正に対する準備について尋ねたところ、「会計・税務システムの見直し(163人)」がトップとなり、次いで「まだ具体的な準備をしていない(132人)」という結果となりました。自由記述欄では「ERPのカスタマイズで対応」「マスタ設定の変更」といった回答がありました。
―軽減税率への対応―
◆軽減税率の対応が進んでいる企業は、20%未満 |
軽減税率への対応状況については、「なにもしていない(35%)」がトップとなり、「まだ検討中(28%)」「進んでいる(17%)」という結果となりました。自由回答として、「軽減税率に対象となる領域はない模様」「軽減税率に関連した商材はない」といった意見もありました。
◆経過措置について「よくわからない・全く知らない」が半数以上 |
税制改正による「経過措置」について、内容はどの程度ご存知ですかという質問に対しては、「ある程度理解してる」と答えた人が38%。一方で、「聞いたことがあるがよくわからない」「全く知らない」を合わせると全体の半数以上にのぼる56%となりました。
◆軽減税率導入による「区分記載請求等保存」の対応を検討している企業は約20% |
軽減税率導入による「区分記載請求書等保存方式」について、業務への影響範囲の調査や対応計画は進んでいますかという質問については、「分からない」という回答が約半数を占め、「対応を検討していない」を合わせると70%以上となりました。
補足)
・今回の回答者は、情報システム関連職が多く、かつ税制改正に直接は関係のない業種に属する回答者も含まれているとはいえ、全般的に税制改正への対応について細かいところまでは理解が進んでいない状況が読み取れます。
・本アンケートの別の設問において、税制改正に対応した会計システムの導入を検討しない理由を聞いたところ「税理士に任せているため」「取引先のシステムを使用している」と回答した人が30%となりました。そのような場合は確かにシステムの導入は必要ないのかもしれませんが、他の60%は「現状、課題を感じていないため」と回答しており、そうした人の中には、改正の時期が近づくにつれこれから認識を新たにする可能性があるとも考えられます。また、消費税アップに軽減税率、経過措置が加わった「複数税率」への対応では、多くの企業でシステム面での対応とともに、システムに入力する前の書類の書き方、記述に関するチェックの仕方にも新しい作業が追加されるはずです。一般の社員にとってはそれほど負担にならないとしても、経理担当者の負担は確実に重くなることが予想されます。
―消費税法改正・軽減税率などへの具体的なシステム対応―
◆帳簿作成は、「市販の業務用ソフトウェア」を活用する企業が大多数 少数ではあるが、「手書き」で作成する企業も存在 |
帳簿作成にどのようなITシステムを利用していますかという質問に対しては、「市販の業務用ソフトウェア(210人)」が最も多く、次いで「独自開発のソフトウェア(164人)」となりました。また、少数ではあるものの、「手書き(18人)」という回答もありました。
―まとめ―
◆今後の税制改正や制度の改正への対応に不安を感じている人が40%以上 |
「全体的に不安に感じる」「少し不安に感じる」という人が合計で40%以上を占めることになりました。税制改正や制度改正によって業務が混乱する恐れが広がっていると考えられます。また、この結果は、企業会計についてシステムに依存する割合が高くなっていることの表れだと考えられます。混乱を避け、制度の改正に柔軟に対応できる会計システムがますます求められています。
―回答者属性―
■ 株式会社ミロク情報サービス(MJS)について (https://www.mjs.co.jp/)
全国の会計事務所と中堅・中小企業に対し、経営システムおよび経営ノウハウならびに経営情報サービスを提供しています。現在、約8,400の会計事務所ユーザーを有し、財務会計・税務を中心とした各種システムおよび経営・会計・税務等に関する多彩な情報サービスを提供しています。また、中堅・中小企業に対して、財務を中心としたERPシステムおよび各種ソリューションサービスを提供し、企業の経営改革、業務改善を支援しており、現在、約10万社の中堅・中小企業ユーザーを有しています。
【本リリースに関するお問い合わせ先】
株式会社ミロク情報サービス
社長室 経営企画・広報IRグループ 小高・安藤
Tel :03-5361-6309
Fax:03-5360-3430
E-mail:press@mjs.co.jp
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像