「銀行API」の接続契約企業分析 第2弾 全国でDXの動きが加速!東京以外からのお申込が1.5倍増加
GMOあおぞらネット銀行株式会社(以下、当社)の銀行API(*1)接続契約企業は、現在週に2件の新規契約をいただくスピードで増加しており、2021年10月末時点で171社となっております。中でも、接続企業の自社口座と銀行APIを連携させる「プライベートアクセス(*2)」をご契約いただいている企業が多い状況です。
このたび、2021年9月末時点において、当社 銀行APIの「プライベートアクセス」をご契約いただいている企業の特徴を分析(*3)いたしました。その結果、前回(*4)の調査・分析結果同様、銀行APIは、資本金や力がある大企業だけのご利用にとどまらず、スモール&スタートアップ企業のご利用が多いことに変化はないものの、以下の新たな傾向が見られました。
このたび、2021年9月末時点において、当社 銀行APIの「プライベートアクセス」をご契約いただいている企業の特徴を分析(*3)いたしました。その結果、前回(*4)の調査・分析結果同様、銀行APIは、資本金や力がある大企業だけのご利用にとどまらず、スモール&スタートアップ企業のご利用が多いことに変化はないものの、以下の新たな傾向が見られました。
- 【当社考察】
回調査より1.5倍(8ポイント上昇)となっており、全国でDXの流れが加速してきていることが読み取れます。
2) 直近半年の接続契約企業さまの中で、特に暗号資産交換業者さまや、NFT(*5)・デジタルコンテンツに関するサービスを展開する事業者さまのご利用が目立ってきています。これは、時勢を受けたサービスの利用増加に伴い、業務効率化を目指す事業者さまでの導入が進んでいる結果だとみています。
3)これまで、事業者さま内の業務効率化やDX促進での銀行APIのご利用が全体の半数以上を占めていましたが、事業者サービスのご利用者さま(エンドユーザーさま)の利便性向上を目的に導入するケースが増加しており、銀行APIの利用をフックに、Embedded Finance(組込型金融)を導入する動きが見られます。各種産業においてエンドユーザーの利便性を追求することは当然の流れであり、競争力を高める点からも、今後さらに各種産業において、事業規模を問わず、組込型金融を導入する動きが加速していくものと考えられます。
- 【銀行API接続契約企業の調査・分析結果サマリ】 ※( )は、前回差異
・資本金:1,000万円未満が36%(+6ポイント)、1,000万円から1億円未満が33%(▲1ポイント)、1億円以上が31%(▲5ポイント)と、1,000万円未満の企業のみ増加。
・従業員:50人未満の企業のご利用が約80%(前回とほぼ変化なし)。
・上記2点より、ビジネスのスピード感を重視するスモール&スタートアップ企業と、銀行APIの親和性が高いことがうかがえる。
2. 接続契約をした企業の事業内容
・情報通信業、金融/保険業のご利用が過半数を占める(前回とほぼ変化なし)。
・直近半年の接続企業さまの中で、暗号資産交換業者さまや、NFT・デジタルコンテンツに関するサービスを展開する事業者さまのご利用が目立ってきている。
・金融庁が令和3年9月30日現在で公表する「暗号資産交換業者一覧」に掲載されている全31社 の約3割は当社の銀行APIおよび振込入金専用口座をご利用。
3. 銀行APIの接続理由
・サービス提供時の決済手段や、サービスに紐づく業務(成果報酬支払い・サービス料受取・クラウドファンディングにおける資金管理など)の高速化のための利用:56%(▲15ポイント)
・経理部門の業務効率化のための利用:18%(+5ポイント)
・エンドユーザーに提供するサービスに組み込んでの利用:26%(+10ポイント)
・エンドユーザーに提供するサービスに組み込んでのご利用が急増。
これまでの業務効率化から、CX(顧客価値)向上に、銀行APIの接続目的が移行してきている。
4.接続先企業の所在地
・埼玉県、神奈川県といった首都圏をはじめ、愛知県、大阪府、広島県、福岡県といった地方中枢都市を有する府県など、東京以外でのご利用が前回調査から1.5倍となる24%(+8ポイント)に。
・コロナ下における大企業の本社移転などの動きも相まってDXの動きが全国で加速してきていることが分かる。
(*1)アプリケーション・プログラミング・インターフェースの略で、機能やデータを他のアプリケーションから呼び出すための接続口やその仕組みを指します。当社が公開するAPIは、銀行と外部の事業者との間を安全にデータ連携するための仕組みです。
(*2)当社の銀行APIは、「パブリックアクセス」と「プライベートアクセス」の2種類の接続方法をご用意しています。パブリックアクセスは、主に電子決済等代行業者が利用する、第三者に代わって銀行口座へアクセスする方法です。プライベートアクセスは、接続企業の自社における業務自動化・効率化のために、自社の口座だけにアクセスすることができる接続方法です。
(*3)2021年9月末の「プライベートアクセス」契約中の企業153社を対象として分析。
(*4)2021年3月31日までに当社と「銀行API」のプライベート接続契約をしている92社を対象に、銀行APIを接続契約する企業の属性及び利用分析を発表 2021年5月19日発表:https://gmo-aozora.com/news/2021/20210519-01.html
(*5)Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略で、代替性のない固有の権利を持つIDと保有者情報、発行個数や回数などをブロックチェーンに記録することにより、デジタルコンテンツをはじめとするモノを保有する権利を証明するのに加え、移転追跡可能なプログラムを活用してクリエイターおよび保有者が二次流通以降の収益を得られる仕組みです。
- 【銀行API接続契約企業の調査・分析概要】
分析内容:銀行APIを接続契約する企業の属性及び利用分析
1. 接続契約企業の資本金でみる企業規模
●資本金での比較は僅差だが、最も多かったのが1,000万円未満で全体の36%、次いで1,000万~1億円未満が33%、1億円以上が31%で、資本金1,000万円未満の企業の割合のみ、前回調査から6ポイント増加しているという結果が出た。
●企業規模を問わず、引き続き銀行APIの利用が進んでいるが、資本金1,000万円未満の企業の割合のみが、前回より増加していることから、ビジネスのスピード感を重視するスタートアップ企業での銀行API導入がさらに加速していることがうかがえる。
2. 接続契約企業の事業内容
●銀行APIの接続契約をした企業の事業内容のTOP3の顔ぶれは前回と変化はなく、DX促進やデジタルビジネス・コンテンツサービスとの親和性が高いためと考えられる。
●中でも注目すべきは、TOP2に入っている金融業に含まれる「暗号資産交換業者」で、金融庁が令和3年9月30日現在で公表した「暗号資産交換業者一覧」に掲載されている全31社 の約3割が、当社の銀行APIと振込入金専用口座をご利用いただいており、業界で高い評価を頂戴していることがうかがえる結果となった。●サービス業は、給与の前払いや、フリーランスへの報酬の即時支払い、ファンサイトからの小口報酬、投げ銭など資金移動の即時性を重視する企業でのご利用が目立っており、時勢を受けたサービスの利用増加に伴う、業務効率化を目指す事業者さまでの銀行API導入が進んでいることが読み取れる。
3. 接続契約企業の設立年数
● 最も多かったのは、設立5年未満の58社(38%)で、設立年数10年未満の企業を足すと、全体の62%と、前回調査同様、設立年数が浅い企業での利用が目立っている。
●設立5年未満の企業は38%(4.3ポイントアップ)と微増。●当社の法人口座を利用されている企業は、設立5年未満の企業が多く、口座開設理由に銀行APIの利用をあげられていることから、設立年数が浅い企業ほど、業務フローを新たに構築したり、見直したりすることが比較的容易なため、銀行APIの導入・利用にも積極的な傾向に変わりがないことがうかがえる。
4. 接続契約企業の従業員数
●従業員数50人未満の企業さまでのご利用が全体の79%(+3ポイント)となった。
●前回調査同様、従業員規模の小さい企業においては、銀行APIの活用により、業務効率化を図る動きがさらに加速していることがうかがえる。
5. 銀行APIの接続理由
●前回調査同様、サービス提供時の決済手段や、サービスに紐づく業務(成果報酬支払・サービス料受取・クラウドファンディングにおける資金管理など)の高速化を目的とした事業部部門のご利用が過半数(56%)を占める結果が出た。
●次いで、融資金の即日時払いサービスなどに銀行APIを組み込み、ユーザーにサービスを提供する組込型でのご利用が26%と、前回調査から10ポイント増加していることから、Embedded Finance(組込型金融)が、徐々に世の中にも浸透してきていることがうかがえ、業務効率化にとどまらずCX向上を目的に導入する企業も増加してきている。
6.ご契約企業の所在地
●新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていた2021年7月以降、新規で当社銀行APIの接続契約をいただいた企業さまの所在地が、これまで東京の一極集中から、徐々に大阪府や神奈川県、愛知県などの地方都市を持つ都府県にも広がりつつある傾向。
●東京都以外の都府県からのお申込が増えた背景には、コロナ下における本社移転や、感染拡大を受け在宅勤務日数の増加に伴う業務・サービス提供の効率化・見直しのタイミングが重なったことがうかがえる。
●銀行APIは、接続する事業者さまでのシステム開発が必要だが、一度接続すると、物理的な距離や時間の制約なしに利用できるメリットがあることから、さらに今後、東京都以外に本社を構える事業者さまでの導入実績が拡大する可能性がある。
- 【GMOあおぞらネット銀行株式会社 会社概要】
代表者:代表取締役会長 金子 岳人、代表取締役社長 山根 武
資本金:172億9,003万円
設立年月日:1994年2月28日
URL:https://gmo-aozora.com/
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