【スニダン調査レポート】人気アートトイ「ラブブ」、偽造品流通量が半年で2.7倍に。独自の取引データが示す市場リスクを公開
月間600万人以上が利用する国内最大級のファッション&コレクティブルマーケットプレイス「SNKRDUNK(スニーカーダンク)」を運営する株式会社SODA(本社:東京都江東区、代表取締役CEO:内山 雄太)は、自社に蓄積された取引データおよび真贋鑑定データに基づき、現在アートトイ市場で絶大な人気を誇るPOP MART「LABUBU(ラブブ)」の偽造品流通に関する調査レポートを公開いたします。

■調査実施の背景
近年、アートトイやトレーディングカードといったコレクティブル市場は、個人間取引の活性化により急速な成長を遂げています。特にPOP MART社の「ラブブ」は、国内外の著名人の影響もあり、社会現象的な人気から入手困難な状況が続いています。
一方で、このような熱狂的な人気を持つ商品の裏側では、精巧な偽造品の流通が深刻な問題となっています。株式会社SODAでは、創業当初から「偽造品流通ゼロ」を掲げ、すべての取引商品に対する真贋鑑定を通じて市場の健全化に取り組んできました。
今回の調査は、実際の取引・鑑定データに基づき人気商品の偽造品流通の実態を定量的に可視化することで、消費者に注意喚起を行うとともに、改めて安心・安全なC2C市場の重要性を社会に問いかけることを目的として実施しました。
■調査サマリー
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ラブブ人気が2025年7月に急騰:スニダン内の取引データによると、2025年に入り流通量が着実に増加し、7月には取引数が急激にスパイク。市場が過熱状態にあることが判明。
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人気に比例し偽造品も急増:スニダンの鑑定データでは、2025年7月の偽造品着荷数が同年1月と比較して約2.7倍に増加。人気の高まりと偽造品の流通量に強い相関関係が見られる結果に。
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偽造品増加の背景には人気による「品薄」:K-POPアイドルBLACKPINKのLISA氏などの影響で人気が沸騰し品薄状態が加速。二次流通市場での価格が高騰し、偽造業者にとって格好のターゲットとなる土壌を形成。
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プロ鑑定士が見抜く真贋ポイント:偽造品はパッケージの印刷、本体の質感・塗装だけでなく、ブラックライトの反応やX線による内部構造にも正規品との明確な差異が存在することが判明。
■調査概要
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調査名:POP MART「ラブブ」偽造品流通実態調査
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調査方法:「スニーカーダンク」内における取引データおよび真贋鑑定データの分析
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調査期間:2024年8月1日〜2025年7月31日
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調査対象:「スニーカーダンク」で取引されたPOP MART関連商品
■調査結果詳細
①データで見る、ラブブ人気の沸騰と偽造品の相関
【グラフ1:月間取引数の推移】

スニダンにおける「POP MART」及び「ラブブ」関連カテゴリの月間取引数は、2024年秋頃から始まり、2025年に入ると着実に増加。2025年7月には取引数が急激にスパイクし、市場が過熱していることがデータから裏付けられました。
【グラフ2:偽造品着荷数の推移】

この人気に完全に比例する形で、偽造品の流通も深刻化しています。市場が本格的に拡大する前の2024年中は、偽造品の着荷は確認されていませんでした。しかし、流通量が増加し始めた2025年1月に初めて確認されるとその後は右肩上がりに増加。7月には偽造品着荷数が1月の約2.7倍にまで膨れ上がっており、人気の高まりが偽造品の流入を招いている実態が明らかになりました。
【グラフ3:偽造品シリーズの内訳】

また、スニダンに到着した偽造品シリーズの内訳では、『THE MONSTERS - Big into Energy シリーズ』が大多数を占めるという結果になりました。特定の人気シリーズに偽造品が集中していることがうかがえます。
②スニダン鑑定研究所 所長による専門家コメント
今回の調査結果と市場の現状について、スニダン鑑定研究所 所長の中村 渉は次のようにコメントしています。

スニダン鑑定研究所 所長 中村 渉
POP MART ラブブは、世界的なブームの影響で、我々が把握しているだけでも様々な販路で偽造品が流通しています。ユーザー間でのやり取りとなるフリマアプリはもちろん、公式サイトを騙る偽サイトによる被害や、直近では入手経路や真贋が不透明な小売店、お祭りの屋台の景品などでも流通が確認されています。
スニダンのデータでも示された通り『THE MONSTERS - Big into Energy シリーズ』は特に偽造品が多いですが、それに加えて『THE MONSTERS - Exciting Macaron シリーズ』、『THE MONSTERS - Have a Seat シリーズ』、MOKOKO 『Close to Sweet シリーズ』も注意が必要です。
また、LABUBUは生産工場や製造時期による個体差もあり、偽造品を見抜くには一定の知識が求められます。
③フリマアプリで購入する際の注意点
専門家の指摘にもある通り、特に個人間取引のフリマサイトやプラットフォームでは多数の偽造品が確認されています。購入する前には、下記のポイントをチェックしましょう。
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出品価格が他と比べて安い 商品の値段が相場より極端に安いものはコピー商品の可能性があります。大幅に値下げされている商品は警戒しましょう。
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受取評価の前に商品をよく見る フリマアプリなどでは、受取評価をした後はキャンセルができません。商品説明や写真が正規商品でも、届いたらコピー商品だった、ということもあります。事前に見ていた情報と合っているか確認しましょう。もしコピー商品なら、出品者に連絡して返品しましょう。
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評価やプロフィールを調べる ほとんどのフリマアプリやネットショップでは以前の購入者からの評価を見ることができます。悪質なトラブルがなかったか確認しましょう。またプロフィールに「ノークレーム・ノーリターン」などの購入者に不利な条件が書かれていないかもチェックしましょう。
④プロの鑑定士が解説する、ラブブの真贋鑑定ポイント
スニダンの鑑定では、日々持ち込まれる商品から多くの偽造品が発見されています。偽造品は一見精巧に見えますが、細部には明確な違いが存在します。
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パッケージ:偽物は正規品に比べ、箱のロゴや文字のフォントが不鮮明で、印刷に滲みが見られます。
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フィギュア本体(質感):正規品の手足はマットな質感ですが、偽物は安価なプラスチックのようなテカリが目立ちます。
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フィギュア本体(塗装):偽物は歯の部分などに色ムラや塗料のはみ出しが多く見受けられます。
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フィギュア本体(ブラックライト):正規品が特定の箇所のみ鮮明に発光するのに対し、偽物は顔全体がぼんやりと反応するなど、使用されている素材自体が異なると推測されます。
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内部構造(X線):X線で内部を調査すると、正規品には存在する「手を繋げるパーツ」が偽物には入っていないなど、肉眼では見えない構造的な違いも確認されています。
【画像:真贋比較画像各種】




■スニダンの真贋鑑定と今後の展望
株式会社SODAが提供するフリマアプリ「SNKRDUNK」では、創業以来、取引されるすべての商品を運営が一点ずつ確認し、プロ鑑定士が正規品であることを保証する「真贋鑑定」を徹底することで、独自の「安心と安全」を築いてまいりました。 今回の調査で明らかになったPOP MART「LABUBU(ラブブ)」の裏に潜む偽造品問題の深刻さを真摯に受け止め、私たちは改めて「偽造品流通ゼロ」の実現を固く決意しています。今後も鑑定技術の革新とオペレーションの強化に投資を続け、誰もが一切の不安なく、心から取引を楽しめるマーケットプレイスを作り続けてまいります。
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