ナノサミット株式会社への出資を決定

東大IPCは、AOI1号ファンドから、カーボンナノチューブ(CNT)等ナノ材料の分散に係る各種材料等の研究・開発を行うナノサミットに対して、1億円の出資を決定

東大IPC

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社は、東大関連ベンチャーで、ナノ素材の中間処理技術(分散・混合・制御)の研究・開発を行うナノサミット株式会社に対して、1億円の出資を行うことを決定しました。今回の投資は、Fiduciaとの共同投資です。

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(本社:東京都文京区本郷、代表取締役社長:植田浩輔、以下「東大IPC」)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(以下「AOI1号ファンド」)は、ナノ素材の中間処理技術(分散・混合・制御)の研究・開発を行うナノサミット株式会社(本社:埼玉県川口市、代表取締役:熊谷弘太郎、以下「ナノサミット」)に対して、1億円の出資を行うことを決定しました。

なおこの度のナノサミットへの出資は、Fiducia株式会社(本社:東京都中央区日本橋、代表取締役:柴田拓美、清水時彦)との共同出資となります。

 

 

カーボンナノチューブの産業活用実用化のブレイクスルーとなる分散化、分子間力のコント ロール技術開発に成功、実用化へ

 

日本で発見されたカーボンナノチューブ(CNT)をはじめとする様々な炭素系ナノマテリアル(単層CNTや多層CNT、カーボンナノホーンなど)は、1980年代から開発されていますが、実装用途は限られているのが現状です。CNTの特性を最大限に発揮させ産業活用していくためには、分散化や複合化が大きな課題でした。

ナノサミットは、2009年の創業時より基礎研究と産学連携のプロジェクトを通じて研究開発を続け、この課題の解決となる分子間力のコントロール技術の実現に成功しました。特許も取得し、本格的な事業化に着手しています。

 

 

「ナノマテリアル同士の複合」技術を開発し、環境負荷の小さい加工プロセスやリサイクル マテリアルの高付加価値化の実現へ

 

ナノサミットの技術は、既存のナノマテリアルの中間処理を行い、添加剤のように素材に混ぜることで素材全体に高性能を与えることができる、 ” ナノマテリアル実用化のプラットフォーム ”となり得る技術です。この技術を武器に、炭素系ナノマテリアルでは炭素繊維強化製品、導電インク、などで製品化を進めており、すでにスポーツ用品分野などで実績が生まれています。 今後は、環境負荷の小さい加工プロセスやリサイクルマテリアルの高付加価値化の実現に向けて、炭素系ナノマテリアルだけでなく「ナノマテリアル同士の複合」の技術開発に注力してまいります。 

カーボンニュートラルな社会の早期実現のための環境対策部品のニーズの高まりに加えて、エレクトロニクス産業におけるナノマテリアルを活用した次世代加工プロセス開発の協力要請も強まっており、企業アライアンスも強化いたします。 

 

同社は、東京大学の学術的研究の社会連携を推進する「未来ビジョン研究センター・ナノテクノロジーイノベーション研究ユニット(坂田教授・古月特任教授)」」にて、産学連携の研究開発部門・研究員として常駐し、研究成果や知財を活用し、CNT分散技術の共同研究を行ってまいりました。東大IPCは、炭素系ナノマテリアルの産業活用の課題を解決する、同社の技術を高く評価し、この度の出資を決定いたしました。ナノマテリアルの社会実装を促進すべく、積極的な支援を進めてまいります。

 

 

ナノサミット株式会社 代表取締役 熊谷弘太郎 コメント

今回の資金調達は、ナノサミットが取組むナノマテリアルイノベーション推進に必要なリソースの強化のために重要な意味を持つことを実感しています。ナノサミットは、今後誰もがクリア出来なかった多くの領域で革新的なテクノロジーと優れたサービスを通じ、お客様、パートナー、株主、そして社会に貢献し続けるように致します。情熱と努力を惜しむことなく、目線は高く、着実に前進して行く所存です。

 

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社 パートナー 美馬傑  コメント

グローバルではカーボンニュートラルの達成、情報社会に向けた半導体・情報基盤が高度化していく中、新たな素材、ナノマテリアルの社会実装需要は急減に高まっております。日本の素材産業は、元々国際的な競争力が強く、グローバル企業からも高く評価されております。ナノサミットは、カーボンナノチューブ分散で培った高い技術力をベースに、技術を様々な用途に展開していくことで、ナノマテリアルの社会実装を促進する大きな推進力、日本産業の競争力の維持・強化の一助となることを期待しております。

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日本のオープンイノベーション活動の発展寄与を目指すAOI1号ファンド

 AOI1号ファンドは、東京大学周辺でのオープンイノベーション活動の推進を目的とし、「企業とアカデミアとの連携によるベンチャーの育成・投資」というコンセプトで2020年に組成されました。本ファンドでは、各業界のリーディングカンパニーと連携した新会社設立やカーブアウトベンチャー、および事業会社と連携したプレシード育成投資を通じ、新たな分野におけるオープンイノベーションの成功事例創出を目指します。

 

東大IPCは、今後も東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展およびそれを通じた世界のイノベーションを加速するため、ベンチャーキャピタルやオープンイノベーションを推進する企業との様々な連携を通じ、アカデミアの生み出す学術・研究成果を活用するベンチャーの創出、育成および投資を進めていきます。

 

 

ナノサミット株式会社について

概  要  

カーボンナノチューブ(CNT)等ナノ材料に関する調査及び研究、特許権の管理、運用。

カーボンナノチューブ(CNT)等ナノ材料の分散に係る各種材料の研究及びその材料の製造販売。

カーボンナノチューブ(CNT)等ナノ材料の分散品及びその加工品並びに各種材料との複合品の製造販売。

設  立  2009年10月26日  

所在地 埼玉県川口市上青木1丁目19番7号

代表者    代表取締役 熊谷 弘太郎

URL        https://nanosummit.jp/ 

  

 

東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)について

概  要  東京大学周辺のイノベーション・エコシステムの発展を目指す投資事業会社

設  立   2016年1月

株  主 国立大学法人東京大学(100%)

所在地  東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261

代表者  代表取締役社長 植田浩輔

URL      https://www.utokyo-ipc.co.jp/



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化学
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会社概要

URL
https://www.utokyo-ipc.co.jp/
業種
金融・保険業
本社所在地
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学南研究棟アントレプレナーラボ261
電話番号
03-3830-0200
代表者名
植田浩輔
上場
未上場
資本金
9000万円
設立
2016年01月