アトラックラボ、行動前に複数の未来を予測するロボットAIプラットフォームを開発

データから将来傾向と行動結果を予測し、安全で有効な行動を選択。機体の違いを越えて認識・判断・制御を共通化

株式会社アトラックラボ

Physical AIプラットフォーム

株式会社アトラックラボ(所在地:埼玉県入間郡三芳町藤久保16-37、代表取締役:伊豆 智幸)は、ドローン(UAV)、無人車両(UGV)、無人船舶(USV)へ展開可能な、行動前に複数の未来を予測するロボットAIプラットフォームを開発しました。

本プラットフォームは、大規模言語モデル(LLM)をロボットの頭脳として活用するAI自律制御システム「AT-SYNAPSE」を中核に、共通ロボット制御層「AT-TOOLS」、機体・エッジ制御層「AT-ROS」、監視・データ連携層「AT-GCS」を統合したものです。

ロボットごとに異なる機体制御を共通インターフェースでつなぎ、AIによる認識、将来傾向の分析、行動結果の予測、判断、タスク指示、遠隔監視などの機能を共通化します。機体固有の動作や安全制御は各ロボットに適した制御層が担うため、陸・空・水上という移動方式の違いを越えて、共通のAI基盤を展開できます。

さらに、現在の状況やセンサー情報、蓄積されたデータをもとに複数の行動候補を生成し、各行動によって起こり得る結果を事前に予測・評価します。現実空間ですべての行動を試すことなく、危険や失敗につながる可能性を比較し、より安全で有効な行動を選択します。

開発の背景

生成AIや画像認識AIが急速に進歩しても、AIの判断を実際のロボットの安全な行動へつなげるには、リアルタイム制御、障害物検知、緊急停止、通信状態の監視など、物理空間特有の技術が必要です。

現実空間で動くロボットには、現在の状況を認識するだけでなく、「この行動を取ると次に何が起きるか」を予測する能力も求められます。人は物を持ち上げる、押す、運ぶといった動作を行う際、過去の経験や物理的な常識をもとに、起こり得る結果を無意識に予測しています。

ロボットアームを搭載したUGV

例えば、ロボットアームを搭載したUGVが、地面に落ちた栗を拾う場面では、次のような複数の可能性を考慮する必要があります。

・強くつかみすぎると、栗を傷つける可能性がある

・つかむ力が弱すぎると、持ち上げる途中で落とす可能性がある

・横から押すように近づくと、栗が転がってしまう可能性がある

・石や枝などの周辺物を確認せずにアームを動かすと、接触する可能性がある

・傾斜や凹凸のある場所で無理な姿勢を取ると、ロボット本体が不安定になる可能性がある

こうした行動を現実空間ですべて試すことは、安全面でも時間やコストの面でも現実的ではありません。

そこで本プラットフォームでは、AIが栗の位置や形状、周囲の障害物、地面の状態、ロボットの姿勢などをもとに、複数の行動候補とその結果を内部で予測します。

「どの方向から近づくか」「どの程度の力でつかむか」「どの軌道で持ち上げるか」といった選択肢を比較し、栗や周辺環境を傷つけず、安全に収穫できる可能性が高い行動を選択します。

また、蓄積された気象、環境、稼働データなどから将来の変化傾向を分析し、目の前の状況だけでなく、その後に起こり得る環境変化も考慮した判断につなげます。

アトラックラボは、ドローン、UGV、USVの機体設計から、電子回路、通信、ROS 2、AI、クラウドまで、一貫した開発を手がけてきました。今回、そこで蓄積した技術と知見を生かし、ハードウェアとソフトウェアを共通アーキテクチャ上に統合しました。

これにより、AIが現実空間を認識し、複数の未来を予測しながら、各機体へ適切な指示を与えるPhysical AIプラットフォームを実現しました。

Physical AIプラットフォームの構成

本プラットフォームは、主に次の4層で構成されています。


1.AI判断・未来予測層「AT-SYNAPSE」
MCP(Model Context Protocol)に対応したLLMエージェントをロボットの頭脳として活用します。音声やテキストによる指示、カメラ画像、センサー情報などをもとに周囲の状況を理解し、目的に応じた行動を選択します。

行動を実行する前に複数の行動候補を生成し、それぞれについて「次に何が起きるか」を予測します。各候補の安全性、有効性、実現可能性を比較し、目的を達成するために適した行動を選択します。

予測される危険性が高い場合や、判断に必要な情報が不足している場合は、行動を中止する、別の方法を選ぶ、人へ確認を求めるといった判断につなげます。

また、蓄積されたデータから将来の変化傾向を分析し、行動結果の予測に反映します。

特定のAIサービスに依存しない構成を採用し、用途や運用条件に応じて使用するLLMやAIサービスを選択できます。


2.共通ロボット制御層「AT-TOOLS」
ROS 2をベースに、移動、航行、飛行、経路計画、障害物回避、センサー情報の取得などの機能を、共通インターフェースとして提供します。
AIは機体固有のモーター構成や操舵方式を直接意識することなく、「指定地点へ移動する」「対象物を確認する」「異常を検知したら停止する」といった共通の指示を各ロボットへ与えることができます。
AT-TOOLSがAIからの指示を機体ごとの制御機能へ橋渡しすることで、異なる種類のロボットへ共通のAI機能を展開できます。


3.機体・エッジ制御層「AT-ROS」
ROS 2ベースの制御ソフトウェアと、機体制御用コントローラー、モータードライバー、エッジコンピューター、通信モジュールなどを、機体や用途に応じて組み合わせます。
ドローン、車輪・クローラー型UGV、USVなど、それぞれの機体に必要なリアルタイム制御を担います。機体固有の移動特性や搭載機器の違いをこの層で吸収することで、上位のAI判断層および共通ロボット制御層から統一的に扱える構成としています。


4.監視・データ連携層「AT-GCS」
Webコンソールを通じ、カメラ映像、位置、バッテリー、センサー値、稼働状態などをリアルタイムで確認できます。
AIが認識した内容、評価した行動候補、予測したリスク、最終的に選択した行動などの履歴を可視化し、開発、検証、運用、保守を支援します。
クラウドやGIS(地理情報システム)、外部の業務システムとの連携にも対応します。

主な特長

複数の未来を予測してから行動
AIが一つの判断を直ちに実行するのではなく、現在の状況やセンサー情報、蓄積されたデータをもとに複数の行動候補を生成し、それぞれの行動によって起こり得る結果を予測します。

「衝突する可能性がある」「機体が不安定になる」「対象物を損傷する」「目的を達成できない」といったリスクを事前に評価し、安全性と有効性の高い行動を選択します。

これにより、現実空間で危険な試行錯誤を繰り返すことなく、状況に応じた慎重な自律行動を実現します。

陸・空・水上でAI機能を共通化
環境認識、指示理解、未来予測、タスク計画、データ記録、遠隔監視などのAI機能を共通化します。機体固有の制御からAI機能を分離することで、ドローン、UGV、USVへ同じ考え方でAI機能を展開できます。


自然な言葉でロボットへ指示
専門的な操作コマンドだけでなく、「設備を確認して異常があれば知らせて」「指定地点まで移動して周囲を撮影して」といった自然な言葉による指示を、ロボットが実行可能なタスクへ変換します。


オープンで拡張性の高い技術基盤
ROS 2やMCPなどのオープンな技術を活用しています。特定メーカーの機体や特定のAIサービスへ過度に依存せず、用途に応じて機体、センサー、AI、通信方式を組み替えられます。


AI判断と機体側の安全制御を分離
未来予測によるリスク評価に加え、障害物検知、緊急停止、速度・出力制限など、安全に直結する機能はAIの推論だけに依存させず、用途や機体構成に応じて機体側の制御層にも実装します。
AIによる予測と、機体側に実装する安全制御を組み合わせることで、多層的な安全設計を実現します。


PoCから実運用まで段階的に拡張
共通のソフトウェア構成やインターフェースを再利用できるため、小規模なPoCで検証した機能を、機体の変更や大型化、複数台運用、対象エリアの拡大へ段階的に展開できます。

代表取締役 伊豆 智幸 コメント

「私たちの発想の原点は、無人機に『優秀なパイロット』を乗せたいという考えです。優秀なパイロットは、単に指示どおりに機体を動かすだけでなく、周囲の状況を把握し、このまま進むと何が起きるかを予測して、安全で有効な行動を選びます。

ロボットが現実空間で安全に働くためにも、現在の状況を認識するだけでなく、その先に起こり得る未来を予測する能力が重要です。

今回開発したプラットフォームでは、機体固有の制御とAIによる認識・判断を分離し、AIが複数の未来を予測して行動を選択する仕組みを組み込みました。ドローン、UGV、USVに、状況を理解し、先を読んで判断できる共通の『AIパイロット』を搭載することを目指しています。

危険な仕事や身体的負担の大きな仕事を安心して任せられるロボットを実現し、Physical AIを社会を支える身近なインフラへ育ててまいります」

株式会社アトラックラボについて

株式会社アトラックラボは、ドローン(UAV)、無人車両(UGV)、無人船舶(USV)などのフィールドロボットに、AIを現実の物理空間で機能させる「Physical AI」を組み込むフィールドロボットSIerです。
機体設計、電子回路設計、制御ソフトウェア、ROS 2システム開発、AI・画像処理、通信、クラウド連携までを一貫して提供し、研究開発、PoCから製品化、現場導入までを支援しています。

会社概要

• 会社名:株式会社アトラックラボ
• 代表者:代表取締役 伊豆 智幸
• 所在地:〒354-0041 埼玉県入間郡三芳町藤久保16-37

• 事業内容:無人機の設計、AI・通信・GIS技術を用いたシステム開発、フィールドロボットSIer業務

URL:https://attraclab.com

本件に関するお問い合わせ先

株式会社アトラックラボ
E-mail:sales@attraclab.com

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会社概要

株式会社アトラックラボ

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URL
http://attraclab.com/hp/
業種
製造業
本社所在地
埼玉県入間郡三芳町藤久保16-37
電話番号
049-293-6138
代表者名
伊豆智幸
上場
未上場
資本金
300万円
設立
2018年01月