Indeed、観光・インバウンドに関する求人および仕事検索の動向を調査
観光関連の求人はインバウンド再開後8カ月で1.8倍、インバウンド関連求人も2.3倍に増加。観光・インバウンド関連の仕事検索も増加、求職者の関心が高まる傾向。
最新の2023年6月時点と以下2つの比較を中心に増加率を算出し、動向を調査しました。
(1)インバウンド再開※1、全国旅行支援が始まった2022年10月と比較し、直近8カ月間における動向
(2)コロナ禍(全国で適用された第1回緊急事態宣言直後)の2020年6月と比較し、コロナ前後における動向
その結果、観光業に関する求人は、2022年10月と比較して8カ月間で1.8倍に増加、2020年6月と比較して1.4倍に増加していることがわかりました。また、観光業の求人の中でも、訪日外国人観光客対応を想定したインバウンド関連の求人について確認すると、2022年10月と比較して2.3倍、2020年6月と比較して2.7倍と大きく増加が見られました。インバウンド再開や新型コロナウイルス感染症の5類移行後初めての、夏の観光シーズンを前に観光・インバウンド関連人材の需要が高まっていることが明らかとなりました。
※1:2022年10月11日に、入国者数の上限撤廃および個人の外国人旅行客の入国解禁によりインバウンドが本格的に再開したことを指す。
一方、仕事検索の動向を調べると、観光関連の検索、インバウンド関連の検索ともに、2022年10月、2020年6月それぞれと比較して、いずれも2023年6月の検索割合が増加しています。観光業界への求職者の関心も回復しつつあることがわかります。
「We help people get jobs.」をミッションとするIndeedでは、あらゆる人々が公正に自分に合った仕事を見つけられる社会を実現するためのさまざまな取り組みを行っています。今後も、Indeedに蓄積されたデータや知見を活かした調査を行い、求職者や採用企業にとって役立つ情報を提供してまいります。
■調査実施の背景
日本政府観光局によると2023年6月の訪日外国人客数は207万3,300人で、訪日外国人客数が大幅に減少した2020年2月以降、初めて200万人を突破※2しています。また、政府が2023年6月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太の方針)において、観光は「成長戦略の柱、地域活性化の切り札」と位置付けられており、「持続可能な観光立国の復活」に向けて、従業員の待遇改善や外国人活用による人材不足対策などの推進が盛り込まれています。観光がもたらす経済効果への期待と観光需要が高まる中で、観光産業における人材確保が喫緊の課題となっていると言えます。
2022年10月のインバウンド再開後、初めて迎える夏の観光シーズンに向けて、観光・インバウンド関連の人材需要および求職者の関心が高まっていると考えられます。
そこでIndeedでは、コロナ禍以前の2017年6月からコロナ5類移行後の2023年6月までを対象に、Indeed上での観光・インバウンド関連の求人動向および検索動向を調査しました。
※2 出典:JNTO(日本政府観光局)「訪日外客数(2023年6月推計値)」
■調査結果
1.求人動向
1-1.観光業全体の求人動向:インバウンド再開から1.8倍増加、同月比では過去6年間で最多
●Indeed上の観光業に関する求人の割合は、政府によるインバウンド再開・全国旅行支援が開始された2022年10月と比較して2023年6月は1.8倍に増加しました。特に、厚生労働省が新型コロナウイルス感染症の5類移行の検討を始めると公表した2022年11月から4カ月連続で前の月を上回り求人が大幅に増加しました。
●コロナ禍(全国で適用された第1回緊急事態宣言直後)の2020年6月と比較すると、2023年6月は観光業に関する求人割合が1.4倍増加しています。
●さらに2017年からの同月(6月)比では6年間で最多となり、観光業の求人がコロナ禍以前の水準に回復したと言えます。
1-2.インバウンドに関する求人動向:インバウンド再開から2.3倍増加、観光業全体に占める割合も回復
●観光業の求人のうち、訪日外国人観光客対応を想定したインバウンドに関する求人の動向をみると、インバウンド再開の2022年10月と比較して2023年6月は2.3倍増加しました。
●コロナ禍の2020年6月と比べると2.7倍増加しており、アフターコロナにおいて、インバウンド対応の人材需要が増加していることがうかがえます。
●観光業の求人全体におけるインバウンドに関する求人割合は、2023年4月に過去6年間で最も高くなり、25.9%でした。2023年5月のコロナ5類移行後は、コロナ禍以前の水準と同程度で推移しており、2023年6月は20.4%となりました。
2.検索動向
2-1.観光業に関する仕事検索動向:2023年2月から5カ月連続で増加、求職者の関心は増加傾向
●Indeed上で求職者が仕事を探す際に、観光業に関する仕事検索(「観光」「旅行」「ツアー」「ホテル」「旅館」のキーワード検索)の割合は、2023年6月は、2022年10月と比較し1.1倍の増加となっています。特に、2023年2月からは5カ月連続で観光業に関する仕事検索割合は前の月を上回っていました。
●コロナ禍の2020年6月と比較しても同じく1.1倍増加となっています。さらに、2017年からの6月の数値を比較すると、2023年は同月比において過去6年間で最多となりました。
●観光業に関する仕事検索割合は、コロナ禍において、観光業における求人割合ほど大きく落ち込んではおらず、観光業に関する求職者の関心はある程度コンスタントに存在するものと考えられます。その中でも、アフターコロナにおいては、仕事検索割合が右肩上がりの傾向を示しており、観光業に関する求職者の関心が増加傾向にあることがうかがえます。
2.2.インバウンドに関する仕事検索動向:インバウンド再開で1.4倍、コロナ禍の同月比で1.7倍増加
●訪日外国人観光客への対応を想定したインバウンドに関する仕事検索の割合は、2023年6月は、インバウンド再開の2022年10月と比較し1.4倍となりました。
●コロナ禍の2020年6月と比較すると、1.7倍の増加となりました。
●コロナ禍以前の高水準には届かないものの、インバウンド再開およびコロナ5類移行後、初の夏の観光シーズンを控え、求職者のインバウンド関連の仕事に対する関心は増加傾向であると言えます。
■調査概要
・調査主体:Indeed Japan株式会社
・調査対象期間:2017年6月〜2023年6月
・調査方法:
【求人動向】
<観光業に関する求人>
対象期間において、日本のIndeed上に掲載されている全求人における「ホスピタリティ・観光」*1の職種カテゴリの求人割合を算出。(100万件あたりの求人数)
*1:職種カテゴリ「ホスピタリティ・観光」:ホテルや旅館などの宿泊施設スタッフや旅行プランナー、空港スタッフ、ツアーガイドなどの観光に関わる職種
<インバウンドに関する求人>
対象期間において、日本のIndeed上に掲載されている全求人に対するインバウンド関連の求人(「ホスピタリティ・観光」の職種カテゴリの求人のうち、インバウンド関連のキーワード*2を含む求人)の割合を算出。(100万件あたりの求人数)
*2インバウンド関連のキーワード:「インバウンド」「外国語」「英語」「中国語」「語学」
<都道府県別の観光業およびインバウンドに関する求人>
対象期間において、各都道府県の「ホスピタリティ・観光」の職種カテゴリの求人、およびインバウンド関連の求人(「ホスピタリティ・観光」の職種カテゴリの求人のうち、インバウンド関連のキーワードを含む求人)の増加率を算出。ただし、特定の期間で求人数が基準以下の県については算出対象から除外。
【検索動向】
<観光業に関する仕事検索>
対象期間において、日本のIndeed上の全仕事検索に対する観光関連のキーワード*3を含む検索割合を算出。(100万件あたりの検索数)
*3観光関連のキーワード:「観光」「旅行」「ツアー」「ホテル」「旅館」
<インバウンドに関する検索>
対象期間において、日本のIndeed上の全仕事検索に対するインバウンド関連のキーワード(観光関連のいずれかのキーワード、かつインバウンド関連のいずれかのキーワードを含む)の検索割合を算出。(100万件あたりの検索数)
※本プレスリリースは、以下からもご確認いただけます。
Indeed Japan Press Room:https://jp.indeed.com/press/releases/20230809
Indeed (インディード)について
Indeedは、最も多くの人が仕事を見つけている世界No.1求人検索エンジン*です。現在60ヵ国以上、28の言語でサービスを展開し、求職者は何百万もの求人情報を検索することができます。 300万以上の企業がIndeedを利用して従業員を見つけ、採用しています。また、月間3億人以上のユニークビジター**が、Indeedで求人検索や履歴書の登録、企業の情報検索を行っています。詳細はhttps://jp.indeed.comをご覧ください。
*出典:Comscore 2022年9月総訪問数
**出典:Indeed社内データ 2022年4~9月
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