JAXAベンチャー天地人、月面でのアスパラガス栽培を目指す「月面アスパラガス」を日本橋三越本店の新館1階で展示へ。
株式会社天地人(東京都中央区、代表取締役 櫻庭康人)は、月面でのアスパラガス栽培を
目指す「月面アスパラガス」プロジェクトの一環として、栽培実験の展示を日本橋三越本店
の新館1階で開始します。展示期間は、2024年4月23日(火)〜6月30日(日)まで。月面アスパラガスが育つ様子を無料でご覧いただけます。
栽培実験の展示の目的と概要
「月面アスパラガス」は、月面での栽培に向けた試行錯誤で得られた知見を、地球の農業の
課題解決に役立てることを目的にしています。天地人だけではなく、生産者や化学メーカ
ー、レストラン、地方自治体などに協力いただきながら進行しているプロジェクトです。
展示では、水の使用を最小限に抑えつつ、土の毛細管現象を利用して水分を一定に保つ栽培
システムを採用しました。アスパラガスの伏せ込み促成栽培とトマトの吸水ひも栽培を参考
にしています。タンクに貯めた水と土を紐で繋ぐだけという簡単な設計で、電力などを使わ
ずに自動で吸水できるのが特徴です。また、紐が濾過装置となるため、生活処理水などを利
用した栽培も期待できます。
今回の展示で得られた知見も、月面での栽培だけでなく、地球で水が十分に得られない地域
の課題解決にも役立てていく考えです。
サステナビリティへの取り組み
三越伊勢丹グループは、"think good" をスローガンにサステナビリティ活動に取り組んでい
ます。天地人は、バリューのひとつに「地球に良い営みを」を掲げており、同じくサステナ
ビリティ活動に取り組んでいます。本展示は両者の取り組みを実現したものでもあります。
本展示で使用するポットは、三菱ケミカル株式会社の協力のもと、同社の生分解性樹脂
「FORZEAS™」を使用して3Dプリンターで造形しました。FORZEAS™は三菱ケミカル株式会社が開発した生分解性かつ植物原料ベースのBioPBS™を使用したコンパウンド樹脂で、枯渇原料の使用削減に貢献し、自然界の微生物の力で水と二酸化炭素に分解されることでプラスチック廃棄物の削減にも貢献する、地球にやさしい素材です。
来館されるお客様に、農業の未来に向けた取り組みを体感していただければ幸いです。
展示情報
場所: 日本橋三越本店 新館1階 日本橋口
期間: 2024年4月23日から6月30日まで(変更の可能性あり)
時間: 10:00〜19:30
*諸般の事情により、営業日、営業時間の変更、予定していたイベントが中止・変更となる
場合がございます。
月面アスパラガスについて
「月面アスパラガス」の栽培は、「宇宙ビッグデータ米」※1の経験を活かした、新しい挑
戦です。「月面アスパラガス」は、2023年春にも出荷実績があり、今年は二度目の出荷とな
ります。
アスパラガスは、栄養ドリンクに含まれる「アスパラギン酸」や強力な抗酸化物質「ルチン」が豊富に含まれます。宇宙では、生活習慣病を抑える働きをしている、体内の抗酸化物質の量が低下する可能性が報告されており、アスパラガスは、月面で生活する人類の健康の維持に貢献できると考えます。
「月面アスパラガス」は、宇宙飛行士が宇宙に近い環境に段階的に移行して訓練するのと同
様に、月面でのアスパラガス栽培を最終目標として、段階的な研究開発を進めています。
Phase1:通常の畑で美味しいアスパラガスを栽培する
Phase2:耕作放棄地で美味しいアスパラガスを栽培する
Phase3:過酷な環境もしくは限られた資源で美味しいアスパラガスを栽培する
Phase4:月面で美味しいアスパラガスを栽培する
2023年は、Phase1として、明治大学の野菜園芸学研究室を中心に、サナテックシード株式会社と東京都多摩市ほか2市による共同開発で誕生した「採りっきり栽培」を参考に栽培を開始しました。
2024年は Phase2 にステップアップする前段階として、前回とは異なった環境でのアスパラガス栽培を行いました。これにより、環境が異なる2地点での栽培ノウハウを蓄積し、さらなる厳しい環境でのアスパラガス栽培を行う予定です。
※1宇宙ビッグデータ米、宇宙と美水(そらとみず)は、人工衛星から送られてくる気象情
報などのビッグデータを元に、水田の水を適切に管理して栽培されたお米です。
会社概要
会社名:株式会社 天地人
所在地:東京都中央区日本橋1丁目4−1日本橋一丁目三井ビルディング5階
代表者:代表取締役 櫻庭康人
事業内容:衛星データを使った土地評価コンサル
WebサイトURL:https://tenchijin.co.jp/
すべての画像
- 種類
- イベント
- ビジネスカテゴリ
- 農林・水産環境・エコ・リサイクル
- ダウンロード