探究学習を担当する教員向け研修プログラム「探究スタートアップラボ」2025年度の参加校募集を開始
〜「同じ熱量をもつ他校の先生と出会えたことで、自校に戻ってまた頑張ろうと思えた。」昨年度参加者からのコメント〜
認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都中野区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、探究学習を担当する教員に向けて、カリキュラム開発や組織体制の構築をサポートする「探究スタートアップラボ」を運営しています。この度2025年度の参加校の募集を開始しましたのでお知らせします。

探究的な学びの育成ニーズは高まる一方、教員の90%が課題感を感じる現状
2022年度の高等学校の学習指導要領で、自ら課題を設定し、その解決策を実践的に学ぶ「総合的な探究の時間」が必修化されました。大学入試においても、面接や小論文などで学習意欲や学びへの目的意識を評価する「総合型選抜入試制度」を利用して大学に入学する生徒は年々増加し、2023年度は98,520人(*1)に達しています。新たに総合型選抜入試を取り入れる大学も増加しており、不確実性の高い現代社会において、自ら問いを立て、そこから学び、解決していく力がより一層求められています。
その一方、探究学習は生徒たち一人ひとりの興味関心に沿って学ぶ側面から、カリキュラムの設計が難しい、探究学習の指導の仕方がわからない、校内での推進体制が整備されないなど、授業づくりが難しいといった声もあがっています。カタリバが2023年から2024年にかけて実施したアンケート(*2)では、探究学習の推進を担当している教員や生徒伴走にあたっている教員の約92%が、探究学習の推進に関して「課題を感じている」と回答しました。

(*1)文部科学省 令和6年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2020/1414952_00007.htm
(*2)認定NPO法人カタリバ 探究学習の推進における課題調査
https://www.katariba.or.jp/news/2024/05/31/44485/
探究の先進校「ふたば未来学園」で約10年間ノウハウを蓄積してきたカタリバ
カタリバは、東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県に「地域社会の変革者を育成する」という理念のもと建学された「ふたば未来学園」に、2017年からコーディネーターを派遣しています。探究学習を軸に置き、地域との連携を重要視した新しいカリキュラムを重視する学校の中で、探究授業の指針になる教材やワークシートを協働開発。授業の指導計画を学校の教員とともに考え、各探究班ごとにオリジナルな教材を作成・活用しながら、探究学習を進めるサポートを行ってきました。
カタリバの他の事業の中でも、探究学習の教員向け事例勉強会などを開催している中で、参加した先生から「事例は素晴らしかったが校内の体制が整っていなかったり、教員同士の目線合わせができておらず、活かせるイメージがない」「一部の先生の属人性に頼っている」という声が多数ありました。また、勉強会の場には探究担当の先生が1人で参加していることが多く、組織的に探究学習に取り組むことが難しいという、学校の構造的な課題があることに気づきました。
そこで、これまでの取り組みから「教員でコアチームを構築して組織的に探究のカリキュラム開発をするということが鍵なのではないか」、という仮説をたて、2024年度から学校教員向けの研修プログラム「探究スタートアップラボ」をスタート。参加校を全国から募集し、13校の先生方を対象に3回にわたってワークショップ形式の研修を行いました。一つの学校から複数人の教員が参加し、カリキュラム・マネジメントの方法や学校の中で組織的に探究学習を推進していく方法を、さまざまな学校の教員と実践的に学ぶことを重要視しています。

▼参加した教員の声(一部抜粋)
・探究は進学校の生徒だからやれるものだと思っていたが、自校でもまだまだやれることがあるとわかってモチベーションが上がった。
・生徒に探究的な学びを届けたいなら、まず教員が探究的にならないといけないと痛感した。
・同じ熱量をもつ他校の先生と出会えたことで、自校に戻ってまた頑張ろうと思えた。
▼昨年度の実施レポート
カタリバの約10年のノウハウを糧に生まれた「探究スタートアップラボ」とは?
https://www.katariba.or.jp/magazine/article/report250512/
探究を担当する教員を対象にした研修プログラム「探究スタートアップラボ」への参加校募集を開始
探究に取り組む教員を対象にした研修プログラム「探究スタートアップラボ」を今年も開催することが決定し、5月27日より、今年度の参加校を募集します。生徒たちによりよい探究学習の授業を届ける方法について、学びあう場になればと思います。
【応募概要】
■対象
高等学校関係者、県市町村自治体の教育委員会関係者のみなさま
■その他参加要件
・管理職を含む3人以上での参加をお願いしております
・全3回の研修への参加を必須としております
※日程については資料請求後にご案内いたします。
【応募の流れ】
まずは以下に記載の説明会に参加・もしくはアーカイブをご視聴いただいたのち、資料請求いただいた学校の方に応募方法の詳細をお送りいたします。以下フォームよりお申込みください。

【説明会】
■日 時:
第1回:2025/5/27(火)19:00〜20:00@ZOOM
第2回:2025/6/2(月)19:00〜20:00@ZOOM
■説明会参加申込・資料請求フォーム:
https://forms.gle/m4FhVQYpnQbkSejn8
(申込〆切:2025/5/25(日)20:00、2025/5/31(土)20:00)
【応募期間】
■応募受付
2025/5/27(火)〜2025/6/20(金)
■応募締切
2025/6/20(金)
【運営団体】
主 催:認定特定非営利活動法人カタリバ
協 力:桜美林大学入学部(第2回)
助 成:一般財団法人三菱みらい育成財団
【団体紹介】認定特定非営利活動法人カタリバ

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
【団体概要】
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地 : 東京都中野区中野5-15‐2 カタリバ中野事務所
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
URL: https://www.katariba.or.jp/
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