ダリドレキサントに関する台湾におけるHolling社との新規提携について

ネクセラファーマ株式会社

ネクセラファーマ株式会社(以下「当社」)は、ダリドレキサントについて、Holling Bio-Pharma Corp.(以下「Holling社」)と、台湾でのライセンス、製剤供給および販売に関する契約を締結しましたので、お知らせいたします。

 

ダリドレキサントは、経口の不眠症治療薬であり、覚醒を促す神経ペプチド(オレキシン)の受容体(OX1R およびOX2R)への結合を選択的に阻害する、デュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)です。オレキシンの受容体への結合を阻害することにより、過剰な覚醒状態を抑制し、睡眠状態へ移行させることで、効果の発揮が期待されます。台湾の国家衛生研究院によると、2021年には成人人口の12~20%、人数にして約400~500万人が不眠症などの睡眠障害に悩まされているとされています。

 

本契約に基づき、当社は製剤を供給し、Holling社は、申請・承認、流通および販売を行い、取得するすべての承認を保有します。Holling社は2025年半ばに台湾食品薬物管理署(TFDA)に新化学物質(NCE)製品登録を申請する予定であり、承認取得を前提に2026年半ばに発売される見込みです。

 

当社は、契約締結時に一時金を受領し、それに加えてHolling社による承認および販売に関する初期マイルストンや、純売上高に対するロイヤリティおよび製品供給による収益を受領する権利を有しています。

 

当社子会社であるネクセラファーマジャパン株式会社の代表取締役社長である杉田真は次のように述べています。「Holling社との新たな提携により、台湾で増加している不眠症に苦しむ患者さまに対し、ベストインクラスの治療薬となる可能性を秘めたダリドレキサントをお届けすることが可能になります。台湾の大手流通販売会社として豊富な経験を有するHolling社は理想的なパートナーであり、ダリドレキサントの承認申請と、承認取得を前提にした2026年中の発売に向けて準備を進められることを楽しみにしています。本契約は、日本およびAPAC全域において革新的な医薬品へのアクセスを拡大するという当社の戦略の一環であり、スペシャリティ医薬品や希少疾患治療薬における当社の能力を活用しながら、より多くの患者さまを対象とする製品について、地域の有力な販売パートナーと協力していくというものです。」

 

以上

 

ダリドレキサントについて

ダリドレキサントは、デュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)であり、オレキシンと呼ばれる覚醒促進機能がある神経ペプチドの結合と活性を阻害することで効果を発揮します。ダリドレキサント25 mgおよび50 mgは、2024年9月に日本における製造販売承認を取得し、2024年12月にネクセラファーマジャパン株式会社と塩野義製薬株式会社がクービビック®のブランド名で発売しています。また、当社は韓国において不眠症の成人を対象にしたダリドレキサントのフェーズ3試験を実施中です。QUVIVIQ™は米国、欧州、およびその他の国において承認されており、Idorsia Pharmaceuticals Ltdが販売しています。

 

※QUVIVIQ™はIdorsia Ltd.の登録商標です。

 

不眠症について

不眠症は、入眠または睡眠の維持が困難であることを特徴とし、日中の活動の重要な部分において臨床的に明確な苦痛や機能不全を引き起こすと定義されています。睡眠量または睡眠の質に対するこの影響は、十分な睡眠の機会にもかかわらず、少なくとも週3日起こり、3カ月の間持続するものとされています。

 

不眠症は睡眠中の過剰な覚醒シグナルの状態であり、研究によると、不眠症患者では睡眠中でも覚醒に関連する脳の領域がより活動的なままであることが示されています。台湾の国家衛生研究院によると、2021年には成人人口の12~20%、人数にして約400~500万人が不眠症などの睡眠障害に悩まされているとされています。

 

疾病としての不眠症は短時間の睡眠不足とはまったく異なり、身体的にも精神的にも大きな負担となり、日中の活動性に悪影響を与える持続的な状態です。質の悪い睡眠は、集中力、気分、エネルギーレベルなど、日常生活の多くの側面に影響を与える可能性があることが研究により明らかになっています。

 

不眠症の治療目標は、睡眠の質と量を改善し、日中の活動への影響を減らすとともに、有害事象と翌朝の持ち越し効果を回避することです。現在推奨されている不眠症の治療には睡眠衛生指導、認知行動療法、薬物療法などがあります。

 

Holling社について

Holling社は、台湾台北に本社を置き、設立から約50年を経過し、現在、台湾最大の医薬品流通業者となっています。長年にわたり、Holling社は主に革新的な製品を有する企業と提携し、低分子薬や生物製剤からワクチンに至るまで、台湾の患者さまの様々な疾患の治療に役立つ最新の治療薬を継続的に導入してきました。Holling社は、充実した設備と専門チームを擁し、医薬品の登録、市場アクセス、製品プロモーション、倉庫管理、物流など、包括的なサービスを提供しています。また、Holling社は中枢神経系(CNS)分野でも豊富な経験と専門知識を有しており、欧州および米国の革新的なCNS製品の上市に成功しています。同社は、国際基準を満たす高品質なサービスの提供に注力しており、最新医療における技術革新を効率的かつ効果的に患者さまにお届けできるよう努めています。

 

ネクセラファーマについて

ネクセラファーマ株式会社は、テクノロジーに立脚したバイオ医薬品企業であり、日本および世界中のアンメットニーズにお応えし、患者さまの生活の質を向上させる新しいスペシャリティ医薬品をお届けすることを目指しています。

 

日本で販売されている複数の製品に加え、探索から後期臨床段階にある30品目を超えるプログラムからなる幅広いパイプラインの開発を、自社で、あるいは大手製薬企業やバイオ医薬品企業との提携により推進しています。このパイプラインは、神経疾患、消化器疾患、免疫疾患、代謝性疾患、希少疾患などの大きく成長する治療分野における主要なアンメットニーズにお応えすることに重点を置いており、業界をリードする独自のGPCR構造ベース創薬「NxWave™」プラットフォームを活用して、ベストインクラスまたはファーストインクラスの候補化合物を持続的に創出しています。

 

当社は、東京、大阪、ロンドン、ケンブリッジ、バーゼル、ソウルに主要拠点を展開しており、350名を超えるグローバル従業員が活躍しています。

 

詳しくは、ホームページwww.nxera.life/jpをご覧ください。

LinkedIn: @NxeraPharma | X: @NxeraPharma | YouTube: @NxeraPharma


会社概要

ネクセラファーマ株式会社

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URL
https://www.nxera.life/jp
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都港区赤坂9-7-2 ミッドタウン・イースト7F
電話番号
03-5962-5718
代表者名
クリス・カーギル
上場
東証プライム
資本金
468億700万円
設立
1990年06月