【活動レポート】『MIZUHO ART SPORTS LIMITS全国学生選手権大会2025』における「Sky 星を紡ぐ子どもたち賞」受賞特典として、「コンセプトアーティストのお仕事体験」を実施!
~世界累計2.7億DLを誇るゲームの制作プロセスに触れるデザイン体験~
世界累計2.7億DLのゲーム『Sky 星を紡ぐ子どもたち』(以下Sky)を運営するthatgamecompany,Inc.(本社所在地 アメリカ合衆国カリフォルニア州)は、2025年8月31日(日)に開催された“新しい夏のアートの甲子園”『MIZUHO ART SPORTS LIMITS全国学生選手権大会2025』にて、「Sky 星を紡ぐ子どもたち賞」を受賞したチーム「かかりちょう」を対象に、受賞特典としてSkyの制作プロセスをオンラインで体験いただく特別プログラム「コンセプトアーティストのお仕事体験」を実施しました。

thatgamecompanyはかねてから、ゲームというメディアが単なる娯楽ではなく、ポジティブな感情体験を生み、世界中の人々を繋ぐことができるアートとなることを目指しており、クリエイティブに情熱を燃やす未来ある若者たちをサポートしたいという想いから、協賛という形で「LIMITS全国学生選手権大会2025」に関わらせていただきました。8月31日(日)に開催されたファイナルラウンド当日には、thatgamecompanyでビジュアルデベロップメントリードを務める田邊裕一朗が審査員として参加し、thatgamecompanyからの特別賞として用意した「Sky 星を紡ぐ子どもたち賞」には、ファイナルラウンドでは唯一芸術系以外の学校から出場し、大きな爪痕を残したチーム「かかりちょう」を選出させていただきました。
そしてこの度、その受賞特典として、田邊裕一朗に加えて、コンセプトアーティスト兼日本のブランドマーケティング担当の藤原未歩が参加し、特別プログラム「コンセプトアーティストのお仕事体験」をオンラインにて実施しました。
本プログラムは2回に分けて実施され、初回の講義では『Sky』の開発事例を交えながら、コンセプトアーティストという職種がどのような役割を担うのかを詳しく紹介しました。また、実際にコンセプトアーティストとして活躍する田邊、藤原より、「コンセプトアーティストとして大切にしていること」を自身の経験を交えて語りました。さらに講義の最後には、ゲーム内で実際に開催されている公式イベント「いたずらな日々」を題材とし、同イベントに登場し得る新たな衣装またはアイテムを考案する課題を出題しました。
翌週に実施された第2回では、「かかりちょう」が考案したアイテム案をプレゼンテーションし、thatgamecompanyがフィードバックを行いました。わずか1週間で30ページにおよぶ資料を用意するなど、その高い熱量が随所に表れ、田邊と藤原も大いに刺激を受ける内容となりました。
特別プログラムの体験を終えた「かかりちょう」氏からは、「表現の幅が広がる学びも多く、短い時間ながら、今後の創作活動に長く活きる内容を数多く吸収できた」との前向きなコメントが寄せられました。
thatgamecompanyでは、これからもこうした活動を通して、これまでに培ってきたアートに関する知見や幅広い経験を生かしながら、創作に情熱を燃やす学生アーティストの挑戦を全力でサポートしてまいります。
<活動レポート>
■Day1 オリエンテーション
初日の講義では、thatgamecompanyで日頃からコンセプトアーティストの仕事に従事している田邊裕一朗と藤原未歩より、Skyの開発事例を交えながら「コンセプトアーティストとはどのような仕事なのか」、また「コンセプトアーティストとしてどのようなことを大事にしているか」について紹介しました。
藤原はコンセプトアーティストを「世界観とビジュアルをつくる人」と説明し、ゲーム制作の初期段階において、どのような場所でどのようなキャラクターがどのような物語を生きているのかを可視化し、チーム全体で世界観を共有する役割を担うと述べました。また講義では、田邊がSkyの制作過程で描いた貴重なコンセプトアートも公開され、構想段階の思考や世界観形成のプロセスが示されました。田邊は、コンセプトアーティストに求められるのは単に絵を描くことではなく、作品が示す世界観や意図を言語化し、制作チームに正確に伝えることで実装への近道になると語りました。


後半の時間では、田邊と藤原が「コンセプトアーティストとして日頃大切にしていること」について紹介しました。
田邊は、①自分なりの軸を持つこと、②質感や音、匂い、前後の場面など描かれない要素まで意識すること、③作品全体に与える影響を踏まえて描くことの三点を挙げ、伝えたいテーマを明確にし、素材の質感や背景のイメージを的確に捉えた上で制作を進める姿勢の重要性を述べました。
一方、藤原は制作初期に重視している点として、まず徹底したインプットと情報収集を行い、多くの材料からアイデアを選び取るプロセスの大切さを紹介しました。また、田邊から贈られた「Shoot for the moon」という言葉を引用し、絵づくりは常に自由であり、惜しみなく描き出す姿勢が創作の幅を広げると述べました。さらに、最初から細部にこだわりすぎず、多様な可能性を探るために幅広い方向性からアイデアを試すことを心がけていると語りました。


この回の最後には、1週間かけて「かかりちょう」氏に取り組んでいただくワークの内容を発表しました。お題は、ゲーム内でも人気の高いハロウィンをテーマとした公式イベント「いたずらな日々」に登場し得る新たな衣装やアイテムを考案するというものです。実際にゲーム内で展開されているイベントを題材とする課題に、「かかりちょう」氏は期待と不安が入り混じる中、約2時間にわたる初日の講義を終えました。
■Day2 プレゼンテーション
1週間が経過し、2日目のプログラムでは、「かかりちょう」氏による課題のプレゼンテーションと、それに対するthatgamecompanyからのフィードバックを実施しました。「かかりちょう」氏がわずか1週間で準備した30ページに及ぶ資料には強い熱意が込められており、田邊や藤原、さらにLIMITS主催者の池田氏も深い感心を示しました。
プレゼンテーションの冒頭では、前回の講義を踏まえ、「かかりちょう」氏が自身が何からインスピレーションを得ることが多いのかを分析し、Instagramで行った情報収集の結果を紹介しました。さらに、その情報と与えられたお題を整理し、大きなテーマである「ハロウィン」に、彼女が普段Skyをプレイする中で特に印象深い楽しみとして挙げた「友達とリンクコーデができる」という要素を掛け合わせ、両方を満たすデザインテーマを検討。その結果、導き出したテーマが「魔女と黒猫」と「天使と悪魔」の2つでした。
そのテーマを基にしながら、日頃描いているテイストの絵から描き始め、そこからSkyのビジュアルに合うようなアイテムに落とし込んでいった過程を、それぞれのアイテムに込めた想いやイメージした世界観を説明しながら発表しました。


このプレゼンテーションを受け、田邊と藤原からフィードバックを行いました。
まず全体として、前回の講義内容を踏まえ、丁寧な情報収集を行いながら自分なりにテーマを解釈し、惜しみなく描き出す姿勢を体現していた点を高く評価しました。
また両名が共通して指摘したポイントとして、今回のプレゼンテーションの方向性を定めるうえで、自ら最初にテーマを絞り込めたことの重要性を挙げました。今回は「ハロウィン」という幅広いテーマだったことから、初期段階でどこまで絞り込めるかがその後の時間の使い方を大きく左右しますが、「かかりちょう」氏はテーマを自分の中で整理しつつ、「リンクコーデ」という発想を加えることで、広がりを持ちながらも明確な方向性に落とし込むことができていました。
さらに田邊は、そのテーマを基に実際の絵を描いていくにあたり、Skyという独特なビジュアルのキャラクターで描く難しさがある中で、最初に自信を持って描き出せるようにすることは特に重要であり、まず自分が描きやすいフィールドに落とし込んで、そこからSkyの枠に収められるように進めていったフローについて、仕事への取り組み方として理想的であり、「かかりちょう」さんが持つ強みとして高く評価しました。


また、デザインを描き出す段階においては、将来仕事として取り組む際にも重要となる「コンテンツ自体のリサーチ」の必要性についても指摘がありました。今回でいえば「Sky」というゲームそのものを丁寧に調べ、どのようなアイテムが既に存在しているのかを把握しておくことで、「既存にはこのタイプが多いので、今回は別の方向性を提案したい」といった形で、より説得力のあるアプローチが可能になると助言しました。
その後も、各アイテムについて「かかりちょう」氏が思い描いたイメージと実際のビジュアルが適切に結びついているか、絵のタッチの細部に至るまで丁寧なフィードバックが続けられました。さらに終盤では、田邊・藤原に加え、thatgamecompanyで働く他のメンバーから寄せられたコメントも紹介され、デザイン数の多さやクオリティの高さに対する好意的な意見が相次ぎました。その上で、実装を見据えた際に必要となる視点や考え方についてのアドバイスも共有されました。
■特別プログラムを終えてthatgamecompanyメンバーからの総括
藤原
「とても刺激になり、かかりちょうさんのプレゼンから逆にこちら側がたくさんのことを教えていただきました。一つだけリクエストするならば、Skyというゲームはとても幅広い方がプレイしているゲームで、若い女性のプレイヤーが若い女性の格好をするとは限らないゲームでもあります。どの年齢や性別でも楽しめるようなエッセンスがあると、より多くの人に楽しんでもらえるSkyの良さにマッチしたデザインになってくるのかなと思いました。かかりちょうさんにしか出せない唯一無二の味や武器があると思いますし、可能性は無限大だと思うので、これからの活動もすごく応援しています。」
田邊
「まずはすごく楽しませていただきました。かかりちょうさんならではの面白い世界観をお持ちで、これから仕事をしていく中では、その世界観を曲げないといけない場面も出てくると思いますが、そうした幅広い仕事をしながらも、自分自信の世界観を突き詰めていってほしいなと思いました。バリエーションの幅の広さを持ちながら、自分の持つ鋭さも常に磨いていただけると、お仕事をされるときにその両方を出せる、すごく強いコンセプトアーティストになれると思うので、ぜひその道を突き進んでいって欲しいなと思います。」
■特別プログラムを終えて「かかりちょう」氏からのコメント
「これまで“好きなものだけ”を描いてきたので、テーマに沿ってデザインを考えるのは本当に初めてで、何度も試行錯誤を繰り返しました。自分なりに模索してたどり着いた方法を、講師の皆さんから“良いプロセス”と評価していただけたことは、大きな自信につながりました。また、細かなディテールを伝える際に参考画像を使ってよいことなど、表現の幅が広がる学びも多く、短い時間だったのに、これからの創作にずっと役立つようなことをたくさん吸収できたと感じています。」
■「LIMITS全国学生選手権大会2025」主催からのコメント
「とても素晴らしいプレゼン、コラボワークプログラムに感銘を受けました。かかりちょうさんのプレゼンは、単に素敵なアイデア・デザインを発表するというレベルに留まらず、Skyの世界観やユーザーを見据えた上で自分の特徴をいかに落とし込んでいったかというプロセスを伝えてくれたことで、発表内容が立体的に伝わりワクワクさせてくれるものでした。
LIMITSとしては、大会を通じてクリエイティブを志す学生が社会と繋がっていくことを目指していますので、このような素敵なプログラムを提供していただいたthatgamecompany社に感謝しかありません。」
■『Sky 星を紡ぐ子どもたち』とは
「Sky 星を紡ぐ子どもたち」 は、iOS・Android・Nintendo Switch・PlayStation・Steamで大好評配信中のソーシャルアドベンチャーゲームです。誰でも直感的に遊べる設計でありながら、心を揺さぶり、他人とのつながりを感じ、感情を共有する体験となること、そしてそれにより寛容や思いやりの輪を広げ、現実世界においても良い影響をもたらすこと、「Sky」はこうした理想を掲げて、2019年のリリース以降多くのプレイヤーの心をつかみ、精力的なアップデートが続けられています。世界中でダウンロードは累計2億7千万を突破しており、2022年9月には日本ゲーム大賞2022の優秀賞を受賞。2023年8月には『最も多くのユーザーが参加したコンサートがテーマの仮想空間』としてギネス世界記録™ を更新しました。2022年12月7日から配信開始したPlayStation版、2024年4月10日からアーリーアクセスが開始されたSteam版により、今後ますますSkyの世界は広がっていきます。
【公式ウェブサイト】https://www.thatskygame.com/ja
【X(旧Twitter)アカウント】https://x.com/thatskygameJP (@thatskygameJP)
【Instagramアカウント】https://www.instagram.com/thatskygamejp/ (@thatskygamejp)
■thatgamecompany
thatgamecompanyは、幅広く受け入れられ、芸術的で、感情的で、豊かな体験の開発に取り組んでいます。これまでに生み出してきた「flOw」「Flowery」「風ノ旅ビト」「Sky 星を紡ぐ子どもたち」などの作品は多数のアワードで評価いただき、スミソニアン・アメリカ美術館の常設コレクションに認定されるなど、世界中のギャラリーや美術館にも展示されています。ゲームで実現出来るエモーショナルな体験の可能性を広げていくことで、年齢、文化、背景を越えて、あらゆる方々に楽しまれ、愛されるエンターテイメントをつくっていきます。
【公式ウェブサイト】 http://thatgamecompany.com/
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