【日本初】ファストドクター、診療報酬の算定業務の自動化に成功 熊本県の病院で業務の8割を省力化

深刻化する医療人材不足の解消へ

ファストドクター株式会社

 医療支援プラットフォームを開発・運営するファストドクター株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:菊池 亮<医師>、水野 敬志 )は、創業10周年を迎えた2026年、医療機関の運営基盤を支える役割へと事業を拡張する取り組みの一つとして、外来の診療報酬の算定業務を自動化するシステム「算定エージェント」を開発しました。本システムは、病院ごとに異なる業務フローに応じて、電子カルテ情報に基づいた算定から患者への請求書発行まで一連のプロセスを自動実行する点が特長で、日本初の取り組みとなります※。また、熊本県の谷田病院での試験導入では、外来算定業務にかかる工数の約8割を省力化したことを確認しています。


診療報酬の算定業務を取り巻く課題

 医療機関が患者に提供した医療行為に対し、国が定める点数表に基づいて保険請求額を確定させる算定業務は、高度な専門性を要する事務作業です。膨大な算定要件や施設基準の遵守に加え、2年ごとに実施される診療報酬改定への対応、さらには各自治体固有の公費制度など、多層的なルールを正確に適用する必要があります。しかし現在、全国の医療機関でこの業務を担う専門人材の確保は深刻な課題となっています。特に地方部では人材確保そのものが難しく、少数の熟練スタッフに業務が集中することが常態化しています。

「算定エージェント」の仕組み

 従来の算定支援ツールは算定候補の提示や内容のチェック補助にとどまっており、最終的な判断や作業は人が行う必要がありました。対して、「算定エージェント」は、電子カルテの診療情報を取得し、適用される算定条件をもとに診療報酬の自動算定を行います。さらにレセプトコンピューター(診療報酬明細書を作成するシステム)への反映から患者への領収書・明細書の印刷まで一連のプロセスを、人手を介さず実行します。

 これまで国内で算定業務の自動化が実現されてこなかった背景には、電子カルテの構成や業務フローなどが施設ごとに大きく異なる点にありました。例えば、同じ診療情報であっても「構造化データ」として登録される病院もあれば、「医師の自由記述」として登録される病院もあるなど統一されていません。さらに、算定に必要な情報の入力方法や管理の役割分担も組織構成によって異なるため、画一的なロジックでの対応は困難でした。本システムはこうした差異に柔軟に対応できるよう、 各医療機関の業務プロセスに合わせたカスタマイズを前提としています。

熊本県 谷田病院での実証結果

 2025年11月から開始した特定医療法人谷田会 谷田病院(熊本県上益城郡甲佐町)での実証では、特定の診療科における外来算定業務の工数の約8割を省力化しつつ、人手を介さずに正確に自動実行できることを確認しました。

 同院が所在する甲佐町は、人口約1万人の地域で、過疎化・高齢化が進んでいます。こうした地域では全国的に診療報酬算定や請求業務を担う専門的な事務人材の確保が難しく、業務効率化は大きな課題となっています。そこで同院は、DXによる業務効率化と人員配置の最適化を目的として、本実証に参加しました。現在、外来算定業務には2名の職員が従事していますが、本システムの導入により業務を省力化し、より人の手が必要な業務へ人材を再配置することを検討しています。

谷田病院 事務部長 藤井将志 様 コメント

谷田病院 事務部長 藤井将志 様

 算定自動化システムの導入により、診察終了から領収書・明細書の印刷までを半自動で行えるようになりました。これまで2名で対応していた入力業務の約8割が自動化され、現在は1名での運用が可能となっています。これにより人員配置の効率化が進んだだけでなく、業務の質にも好影響をもたらしたと考えています。当院では算定担当者が代表電話での患者さまからのお問い合わせ対応を行いながら業務にあたる場面も少なくありませんが、自動化によって電話対応による算定作業の中断や集中力の低下が引き起こす算定ミスの減少にもつながっています。

 さらに、レセプト確認においても、担当者ごとの経験や能力の差に左右されにくい環境が整いつつあります。確認項目の標準化が可能となったことで、業務全体の精度と安定性が向上し、職員が患者さんに向き合う時間をより多く確保できる体制づくりにつながり、医療現場としての本来の役割に集中できる環境が整ってきていると感じています。

ファストドクターならではのアプローチ

 夜間休日の救急支援から出発し、プライマリケアの地域実装へと歩みを進めてきたファストドクターは創業以来、提携医療機関とともに救急往診やオンライン診療の運用支援を通じて医療オペレーションをプラットフォーム上に構築し、算定業務を含む現場の実務知識を蓄積してきました。加えて、医療事務のBPOサービスを提供する株式会社クラウドクリニックをグループに有し、医療機関の事務業務を幅広く支援してきた実績を持ちます。

 「算定エージェント」は、これらの現場知見と、自社で磨いてきたDX・AI活用のノウハウを組み合わせて開発した医療機関向けプロダクトです。当社はこのように、診療を支援することだけでなく、医療機関の運営基盤そのものを支える役割へと展開を進めています。

今後の展望

 今後は対応する電子カルテおよびレセプトコンピューターの種類を拡張し、より多くの医療機関で利用可能な環境を整備します。また、導入医療機関の拡大とともに、対応診療科や算定対象領域の拡張を進め、自動化率のさらなる向上を目指します。

 生産年齢人口の減少と医療需要の増加が同時に進む「2040年問題」を前に、医療の人材不足はさらに深刻化すると見られます。ファストドクターは今後も、テクノロジーを活用した生産性向上の取り組みを通じて、地域を問わず安定した医療提供体制の構築に貢献してまいります。算定エージェントはその実践の一つであり、次の10年に向け、テクノロジーと新たな運用モデルで「プライマリケアの地域実装」を推進してまいります。


 ファストドクター株式会社は、本日2026年4月1日に創業10周年を迎えました。夜間・休日の救急支援から出発した当社は現在、人口減少や高齢化、医療人材の不足、社会保障費の増大を背景に「プライマリケアの地域実装」を支援する取り組みへと軸足を移しています。テクノロジーと新たな運用モデルを活用しながら、限られた医療資源で必要な医療を届ける仕組みづくりを推進しています。

 創業からの10年を支えてくださった患者の皆さま、医療従事者・関係者の皆さまに心より感謝を申し上げます。
▶ 今後の事業展開についてはこちらをご一読ください。

※「日本初」の表現は、当社調べによるものです。2026年4月時点で、国内で公表された主要な診療報酬の支援サービスの公開情報を対象に、「外来診療報酬の算定そのものを、電子カルテ情報取得からレセコン反映・患者向け請求書発行まで自動実行するシステム」として調査した結果に基づきます。

【ファストドクター株式会社】
所在地:東京都渋谷区恵比寿4丁目20-3
設立 :2016年8月
代表者:菊池 亮(医師)・水野 敬志
URL :https://fastdoctor.jp/corporate/

【本件についてのお問い合わせ】
ファストドクター株式会社 広報 田島めぐみ
メール:pr@fastdoctor.jp  電話: 090-7843-9782

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会社概要

ファストドクター株式会社

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URL
https://fastdoctor.jp/corporate/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都渋谷区恵比寿4丁目20-3
電話番号
03-6387-3499
代表者名
菊池亮、水野敬志
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
2016年08月