世界がん撲滅サミット2022 in OSAKAにMuse細胞の出澤真理氏が登壇!
本年11月3日(木・祝)午後1時より大阪国際会議場5Fメインホールにて開催される『世界がん撲滅サミット2022 in OSAKA』(https://cancer-zero.com)。
その日本代表講演にMuse細胞の発見者・出澤真理氏(東北大学大学院医学系研究科 細胞組織学分野 教授)が登壇する。
出澤氏といえば修復細胞、いわゆるMuse細胞を世界に先駆けて発見した世界的権威だが、なぜ修復細胞とがん撲滅サミットが関係するのだろうか? これについて代表顧問の中見利男氏はこう言う。
「そもそもがん患者のリスクの1つに脳梗塞があります。これはがん細胞がムチンという血栓を発症しやすい物質を生み出し、さらに放射線、抗がん剤などの治療によっても血栓が生まれやすくなるのです。これが脳に飛ぶことでがん患者に脳梗塞のリスクが伴うのです」
今回、Muse細胞がその脳梗塞の治験に活用されたわけだが、TVニュースなどで伝えられたその結果は驚嘆すべきものであった。
二重盲検で実施された治験は寝たきりかトイレや食事などの日常生活が自立できない重症患者が対象で、発症後2~4週に点滴を1回だけ投与するというものだった。
その結果、70%の患者が電車・バスに乗り、歩行、トイレ、食事が自立できるようになり介助不要となったのだ。
しかもそのうちの30%の患者は脳梗塞発症前の機能が戻り、なんと職場復帰できるレベルまで回復したのである。
とりわけ治験を受けた患者が箸を使って食事したり、筆記具で筆記や署名までできるようになったことは特筆すべきであろう。
しかし、これだけの成果を上げたMuse細胞が条件付き早期承認されないのはどういうことだろう。
このあたりの事情についてウイルス療法G47Δを巡って様々な交渉を行い、ついに条件付き早期承認に漕ぎつける原動力となった前述の中見利男氏はこう言う。
「条件付き早期承認制度は安全性と有効性が確認された段階で仮免許を発行しようというものです。しかし私が、これまで数年にわたり取材したところでは、そのガイドラインは存在せず、見方を変えれば恣意的にゴールポストを動かしたり、不可思議なジャッジが下される余地があるということになりかねません。PMDAの実質的司令塔の厚労省には日本の創薬を支援するために、ぜひPMDAの透明性、公平性、中立性などのガバナンス改革に乗り出してほしいですね。ともかく患者ファーストです」
中見氏の言うところではPMDAのジャッジにも疑問が残るということだが、同氏はこう続けた。
「たとえば、ある既得権益に属する審査担当が新しい治療法やライバルを封印しようと思えば、それが実行できる人事配置になってはいないか。またPMDAが有料で行っている相談義務や打ち合わせで取り決めた治験スキームが裁定の段階にきて、突然ひっくり返されることはないのか? 事実、G47Δのときもゴールポストを専門家の人々が動かそうという強い意志を感じました。だいたいMuse細胞やG47Δのように新しい治療法の発見者や開発者以上の専門家がいるのでしょうか? こうした疑問をもたれる点は多々あると思いますね。1日も早く厚労省はPMDA改革を進めるべきです」
中見氏の言うとおり、審査機構に恣意的なジャッジが下される余地があるとすれば、それは国家レベルの問題だ。アメリカなどでは、こうした審理・規制当局の利益相反に厳しくFBIが動くケースもあるという。
さて、とりもなおさず前述の治験結果を含めてMuse細胞には潜在能力が秘められているのではないかと考えられる。
ぜひ、PMDA改革を進めて1日も早く患者の手に届けたいところだ。
当日は出澤真理教授に実際に治験の成果や日本の医療界の問題点などをお伺いしたい。
さらに明日の未来医療を示す羅針盤を同氏が示してくれるかもしれない。
現在、入場エントリーを世界がん撲滅サミット2022 in OSAKA(https://cancer-zero.com)にて受け付けている。皆さんも、ぜひご参加いただきたい。
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