ヨーロッパ文明の礎を築いた「イスラーム文明」を時代背景や歴史も含め、全10回で解説!10月15日(金)13:30~スタート。※見逃し配信あり【NHKカルチャー オンライン講座】
イスラーム文明が、世界史上最も豊かで広範囲な文明となった特徴は、“融合文明”であること。半世紀にわたり中東研究に従事してきた塩尻和子さんがまとめた著書、『イスラーム文明とは何か』を元にお話します。
私たちが日頃、恩恵を受けている西洋文明の基盤が、実は中世のイスラーム世界で開発され、イベリア半島を経てヨーロッパへ伝播したものであることは、あまり知られていません。現代の暮らしの中の、医学、薬学、数学、天文学、化学、哲学をはじめ、料理やスパイス、礼儀作法、ファッション、音楽や娯楽にいたるまで、イスラーム文明の源流が生きています。
この講座では、今日の科学技術の基礎を築いたイスラーム文明の概要について10回テーマ別に学びます。
▼お申込みはこちらから
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1237719.html
この講座では、今日の科学技術の基礎を築いたイスラーム文明の概要について10回テーマ別に学びます。
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イスラーム文明とは、7世紀から17世紀にかけて、当時の世界で最も知的完成度が高く、今日の人類が意識的、無意識的に享受している多くの現代文明の礎を確立した文明です。この文明は、ムスリム(イスラーム教徒)だけでなく、キリスト教徒、ユダヤ教徒、ヒンドゥー教徒、仏教徒たちがともに協力して関わった、真の意味でのグローバルな文明でした。
この文明は、ヨーロッパでルネサンスの扉を開き、その成果によって近代科学をもたらすことになります。
しかし、21世紀の現在、その歴史的な存在も文明史上の意義も忘れられ、無視され、誤解され、故意に改竄までされています。
中世十字軍活動の際にゆがめられたイスラーム像、反イスラーム感情を具体化したヨーロッパ諸国により、相互不信の根深い感情が、文明という歴史的事実についても削除・隠蔽して伝承したからです。
この講座では、ヨーロッパのキリスト教世界主義によってゆがめられる前の、イスラーム文明本来の姿を学びます。
第2回11月5日:ギリシア文明の継承と発展:大翻訳事業
第3回11月19日:商業活動の発展と航海技術
第4回12月3日:生活文化:マナーとエレガンス
第5回12月17日:錬金術、化学、数学
第6回1月28日:天文学、医学、哲学
第7回2月4日:西洋中世哲学への影響とスコラ哲学
第8回2月18日: 十字軍運動と反イスラーム感情
第9回3月4日:西洋の発展と脱イスラーム文明
第10回3月18日:現代文明の源流としての意義
②シチリア王国に仕えた地理学者、イドリースイーが1154年に作成した平面世界地図、南北が逆転しているが、アフリカ大陸の左端に日本(アル・ワークワーク)も描かれている。
③イスラームでは9世紀半ばまでには、人体の血流、骨格、筋肉、神経などの構造を世界で初めて解明し、当時では最先端の外科手術も行われていた。左図は循環器系の働きを示す。右はアンダルシアの外科学の教本。
④今日、私たちが使っている算用数字はアラビア数字ともいう。イスラーム世界で確立され発展した数字と数学は現代の科学技術の基盤となっている。
岡山市生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学 (文学博士) 。筑波大学教授、同大理事・副学長 (国際担当) 、東京国際大学特命教授などを経て、現在、筑波大学名誉教授、アラブ調査室室長。専門分野は、イスラーム神学思想、比較宗教学、宗教間対話学、中東地域研究など。著書に『イスラーム文明とは何か』(明石書店)、『イスラームを学ぶ』(NHK出版)、『イスラームの人間観・世界観』(筑波大学出版会)、『リビアを知るための60章』(初版と第2版、共に明石書店)
講座名:「イスラーム文明とは何か―現代科学技術の礎」
講師:筑波大学名誉教授 塩尻和子
受講形態:オンライン ※見逃し配信あり
開催日時:10月15日(月)~全10回 13:30~15:00
受講料金:NHK文化センター会員・一般(入会不要) 税込33,000円
主催:NHK文化センターさいたまアリーナ教室
▼お申込みはこちらから
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1237719.html
この文明は、ヨーロッパでルネサンスの扉を開き、その成果によって近代科学をもたらすことになります。
しかし、21世紀の現在、その歴史的な存在も文明史上の意義も忘れられ、無視され、誤解され、故意に改竄までされています。
中世十字軍活動の際にゆがめられたイスラーム像、反イスラーム感情を具体化したヨーロッパ諸国により、相互不信の根深い感情が、文明という歴史的事実についても削除・隠蔽して伝承したからです。
この講座では、ヨーロッパのキリスト教世界主義によってゆがめられる前の、イスラーム文明本来の姿を学びます。
- 各回テーマ
第2回11月5日:ギリシア文明の継承と発展:大翻訳事業
第3回11月19日:商業活動の発展と航海技術
第4回12月3日:生活文化:マナーとエレガンス
第5回12月17日:錬金術、化学、数学
第6回1月28日:天文学、医学、哲学
第7回2月4日:西洋中世哲学への影響とスコラ哲学
第8回2月18日: 十字軍運動と反イスラーム感情
第9回3月4日:西洋の発展と脱イスラーム文明
第10回3月18日:現代文明の源流としての意義
- イスラーム文明の一端が伺える画像
②シチリア王国に仕えた地理学者、イドリースイーが1154年に作成した平面世界地図、南北が逆転しているが、アフリカ大陸の左端に日本(アル・ワークワーク)も描かれている。
③イスラームでは9世紀半ばまでには、人体の血流、骨格、筋肉、神経などの構造を世界で初めて解明し、当時では最先端の外科手術も行われていた。左図は循環器系の働きを示す。右はアンダルシアの外科学の教本。
④今日、私たちが使っている算用数字はアラビア数字ともいう。イスラーム世界で確立され発展した数字と数学は現代の科学技術の基盤となっている。
- 講師プロフィール
塩尻和子(しおじり かずこ)
岡山市生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学 (文学博士) 。筑波大学教授、同大理事・副学長 (国際担当) 、東京国際大学特命教授などを経て、現在、筑波大学名誉教授、アラブ調査室室長。専門分野は、イスラーム神学思想、比較宗教学、宗教間対話学、中東地域研究など。著書に『イスラーム文明とは何か』(明石書店)、『イスラームを学ぶ』(NHK出版)、『イスラームの人間観・世界観』(筑波大学出版会)、『リビアを知るための60章』(初版と第2版、共に明石書店)
講座名:「イスラーム文明とは何か―現代科学技術の礎」
講師:筑波大学名誉教授 塩尻和子
受講形態:オンライン ※見逃し配信あり
開催日時:10月15日(月)~全10回 13:30~15:00
受講料金:NHK文化センター会員・一般(入会不要) 税込33,000円
主催:NHK文化センターさいたまアリーナ教室
▼お申込みはこちらから
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1237719.html
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