「harmoワクチンケア」アルフレッサと協業、国の予防接種DXを加速
全国規模の医療機関ネットワークを活かした導入・サポート体制を強化
予防接種業務を支援する医療機関向けアプリ「harmoワクチンケア」を展開するシミックホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:中村 和男、以下:シミック)は、医療用医薬品等卸売事業を行うアルフレッサ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:福神 雄介、以下:アルフレッサ)と協業し、厚生労働省が推進する医療DX施策「予防接種事務デジタル化」事業の加速に向けた体制を構築します。両社は、シミックが展開する医療機関向けアプリ「harmoワクチンケア」を活用し、予防接種業務の効率化を支援するとともに、技術を融合させることで、ワクチン接種業務のデジタル化を包括的に支援する新たなプラットフォームの開発に取り組んでまいります。
【協業の背景と目的】
厚生労働省は医療DXの一環として、予防接種業務の効率化と安全性の向上に向け、紙ベースの運用からデジタル化への大きな転換を進めています。
シミックは、「すべての患者さんと医療従事者のために」という強い想いのもと、ワクチン接種の取り違え防止や接種記録の電子カルテ転送機能を備えた医療機関向けアプリ「harmoワクチンケア」を2020年より提供してきました。同アプリは、マイナポータル連携やワクチンバーコードの読み取り機能を搭載し、現在は厚生労働省および複数の自治体と共同で実用性向上に向けた先行実証事業にも採用されています。
本年8月には、厚生労働省が推進する「予防接種事務デジタル化」事業において「医療機関アプリ」に位置づけられ、厚生労働省より全国の自治体へ正式に紹介されました※。
しかし、予防接種は医療機関の現場で実施される業務であり、近年の医療リソースの不足も相まって、デジタル化施策を円滑に浸透させるためには多くの支援や現場での工夫が求められるという課題が実証事業を通じて浮き彫りになってきました。加えて、ワクチンの全国的な在庫や流通を的確に把握する仕組みが十分に整っていないことから、地域ごとの不足や過剰、使用期限切れによる廃棄といった問題の解決も急務となっています。
一方、長年にわたる医療用医薬品等の卸売事業を通じて医療機関との強固な取引基盤を有するアルフレッサは、接種希望者と医療機関の利便性向上および需要量に応じたワクチン供給を実現する「ワクチン供給最適化プラットフォーム(サービス名:ワクチンぷらっと)」を展開しています。同サービスは、接種希望者が24時間いつでもワクチン接種のウェブ予約が可能であり、医療機関の予約状況やワクチン在庫の一元管理を実現するとともに、ワクチン需要に対する供給を最適化することで、医療機関の業務負担を軽減させつつ、在庫の偏在および廃棄リスクの低減を図っています。
こうした背景を踏まえ、両社は接種管理とワクチン流通の両面から課題解決を図ります。アルフレッサの医療機関との取引基盤と、シミックの持つ「harmoワクチンケア」を核とした自治体・医療機関への予防接種管理における価値提供力を結集し、厚生労働省が推進する医療DXの一環として「harmoワクチンケア」のさらなる普及を推進いたします。将来的には共同開発を通じて、「harmoワクチンケア」と「ワクチンぷらっと」双方の強みを活かしたワクチン接種業務のデジタル化を包括的に支援するプラットフォームを構築してまいります。
※厚生労働省 令和7年度第5回「予防接種事務デジタル化に係る自治体説明会」
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001535672.pdf
なお、自治体向けの販売・導入はシミックグループのCMIC Trust株式会社が行っています。
■アルフレッサ株式会社について
2004年の設立以来、アルフレッサは20年にわたり、病院や薬局に医療用医薬品を供給する卸売事業を中心に、人々の健康に貢献するさまざまなサービスを提供してきました。医療用医薬品に加え、医療機器・材料、検査試薬、栄養食品などのメディカル品を国内外約1,000社のメーカーから仕入れ、病院・診療所や薬局に安心・安全にお届けしています。
近年では、全国約170拠点のネットワークを活かし、各地域の事情に合わせたそれぞれの地域包括ケアシステムの構築をサポートしています。また、さまざまな情報サービスやソリューションツールを通じて、医療現場の業務効率化や医療の質向上に寄与する活動を行っています。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
■harmoワクチンケアについて
「harmoワクチンケア」は「患者と医療従事者のために、ワクチン接種をより安心・安全にできる仕組みを作りたい」という想いから、2020年にシミックCCOLab(所長:福士 岳歩)で開発されました。医療機関で手入力なくワクチンの情報を入力し接種間違いのチェックを行うと同時に、その記録をPHR(Personal Health Record)として患者にリアルタイムに提供する機能を備えています。同年より神奈川県川崎市川崎区内の小児ワクチン接種を行う約30の内科・小児科で実施された実証実験では、3,500名以上が利用し、180件以上の接種事故を未然に防止した実績を有しています。2021年のコロナワクチン接種では200を超える自治体接種会場での利用を通じて、延べ220万人以上の接種管理に活用され、70件以上の接種事故を未然に防止しました。現在、厚生労働省と実施中の先行実証事業ではデジタル予診票にも対応し、複数の自治体・医療機関の現場から高い評価をいただいています。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
■CMIC Trust株式会社について
「harmoワクチンケア」の自治体向けサービス導入、販売についてはシミックグループのCMIC Trust株式会社(代表取締役社長:秋田 昌男)が行っています。厚生労働省が推進する予防接種事務のデジタル化、予予請求システムとの連携など最新情報の発信も行っています。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
■シミックグループについて
シミック(CMIC)は、1992年に日本で初めてCRO(医薬品開発支援)事業を開始し、今では開発から製造、営業・マーケティングまでの医薬品に関する総合的な支援業務を提供しています。製薬・バイオテクノロジー・医療機器等の海外企業の日本市場参入や、アジアでの臨床試験実施、米国と日本における医薬品開発および製造のサポートなども展開しています。また、シミックは個人や自治体を支援する新しいヘルスケアソリューションを提供しており、製薬企業のバリューチェーンを全面的に支援する豊富な経験と実績を基盤として、“個々人の健康価値を最大化”する事業モデルPHVC("Personal Health Value Creator”)の展開を目指しています。シミックグループは、世界中に7,800人を超える従業員とグループ会社27社を擁しています。詳しくはウェブサイトをご覧ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
