【より生きやすいSNSにするために】SNSの孤独とトラブルについて「ReBit」×「あなたのいばしょ」×SNSアプリ「GRAVITY」座談会イベントを実施
HiClub株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:古谷由宇)が提供する、やさしいSNS「GRAVITY(グラビティ)(以下グラビティ)」(iOS、Android版)は、「闇バイト」や「炎上」など、昨今取り巻くSNSトラブルについて、認定NPO法人ReBit(本部所在地:東京都渋谷区、代表理事:藥師実芳、以下ReBit)、NPO法人あなたのいばしょ(本部所在地:東京都千代田区、理事長:根岸 督和、以下あなたのいばしょ)の2団体と共同で座談会イベントを実施いたしました。本イベントは、ヒルトピア グレイドパーク(東京都新宿区西新宿6-6-2 地下1階)にて「より生きやすいSNSにするために」をテーマに各NPO法人代表者様との対談を通じて議論いたしました。
■背景
グラビティは、「やさしい」SNS として性別・年齢・出身・職業にこだわりなく匿名性を持って様々な機能をお楽しみいただけるアプリです。2024年は、著名人を含めて「SNS トラブル」が話題になることが増え、SNSの利用における問題が大きく取り扱われました。そこには「SNSとしての在り方」を問われる場面を目にすることも。そこで、グラビティは、やさしいSNSとして、利用者が傷つくことの少ないSNSサービスを目指すにあたり「Rebit」、「あなたのいばしょ」の2団体とともに「より生きやすいSNSにするために何が必要か」議論を行いました。今回実施した座談会のハイライト部分をレポートいたします。
主な議題について
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SNSの利用やトラブルに関するアンケート調査の結果
・「SNSの利用目的」について
・「昨今のSNSトラブルの実態」について
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SNSとはどういう場所であるべきなのか
・内閣府が発表した「人々のつながりに関する基礎調査」について
・関心のある他社SNSの取り組み
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機能開発について
・新機能①【不快なコメントに対する添削モデル】
・新機能②【該当ワード検索ユーザーへのバナー表示】
登壇者(※敬称略)
・認定特定非営利活動法人ReBit
代表理事 藥師 実芳(ヤクシ ミカ)
・特定非営利活動法人あなたのいばしょ
理事長 根岸 督和(ネギシ マサカズ)
・HiClub株式会社
GRAVITY運営責任者 上野 絢大(ウエノ ケンタ)
■SNSを利用する目的について
どの年代も圧倒的に「ひまつぶし」がトップで、次いで「情報収集」となりますが、意外にも「既存の知人とのコミュニケーション」よりも「新たな交流関係を作るため」と回答している人が8ptも高い傾向にありました。
■既存のSNSに疲れを感じるか
10代〜30代に上がるにつれて、疲れを感じる人が多く、30代では57%もの人が疲れを感じております。20代〜30代は「SNSの初期」から「映えのSNS」の変遷を経験していることが要因の一つであると考えられます。
「SNSの利用目的」の調査と各団体様の活動について
ReBitの藥師様からのコメント:
SNSは、プライベートだけでなく仕事でも利用するため、疲れても離れづらいというのは本当にその通りだなと思いました。一方で私たちはSNSを活用したLGBTQのオンライン相談をやっておりますが、SNSがあるからつながれる、相談できるという事が本当に多々あるなと思っています。
あなたのいばしょの根岸様からのコメント:
私共にご相談に来る相談者様というのは、先ほど上野様からご説明いただいたSNSの利用目的である「ひまつぶし」「情報収集」「新たなコミュニティ」とは違う、「相談をしに来る」方でございます。それに対して私共は専門のトレーニングされた相談員が対応するといったところで、少し文脈は違いますが、ユーザー様が目的に応じた使い分けをされているというところがグラフから見てとれます。
GRAVITY運営責任者の上野からのコメント:
グラビティに関しましては「情報収集」というより、「自分の悩み」を発信しやすいという特徴があり、他のSNSより「相談」にも使われやすいので、あなたのいばしょ様とは少し近しい使われ方をしているユーザーが多いと感じております。
また、「あなたのいばしょ」の活動の中でのアンケートについての話題も挙げられました。
あなたのいばしょの根岸様からのコメント:
私共はいただいた相談をワードマップという形で分析しています。相談は深刻な自殺念慮やDV等々あるのですが、3番目に多く使われているワードに「ありがとう」といったのがあります。それが相談員のやりがいにもつながっております。
ReBitの藥師様からのコメント:
誰かに聞いてもらえた、誰かに相談が出来たということ自体が明日につながりますし、1日生きることにつながっていくんだなとすごく感じて、そういった言葉が「ありがとう」というところに表れているのかなと思い、私たちも相談員をやっているのでグッとくるお話でした。
■SNSの利用に関して不安や懸念を感じるか
「SNSの利用に関して 不安や懸念を感じることがありますか?」という質問に対し、72%のユーザーが「不安を感じている」ことがわかります。
誹謗中傷という部分は全体の割合で20%ほど、多いところでは30%を占めています。また、年代別で詳しくみてみると、年齢が高くなるにつれて詐欺の被害が増えており、ネットリテラシーの差と金銭面があるからこそ巻き込まれる傾向にあると見られます。
「SNSトラブルの実態」の調査について
あなたのいばしょの根岸様からのコメント:
非常に興味深く拝見させていただきました。私共には今、1日1,000件、累計120万件の相談が寄せられています。このテキストを、今回「SNSトラブル」という文脈で、少し分析してみました。実際の相談内容は申し上げられないのですが、相談内容で多いのは「ネット上で知り合った方に個人情報を送ってしまった」ですが、「他人を誹謗中傷してしまった、それを後悔している」という相談が2番目に多いです。やはりSNS時代でカッとなった気持ちでアクションしてしまったのだと思われますが、後から時間が経つにつれて非常に後悔している、といった相談が寄せられています。
ReBitの藥師様からのコメント:
11月20日は「国際トランスジェンダー追悼の日」という国際的な記念日です。トランスジェンダーというのは出生時に割り当てられた性別と性自認が異なる人を指します。その人たちが「ヘイトクライム」や「差別」「暴力」、そして「自死」などで亡くなってしまったことを追悼する日であるとともに、トランスジェンダーの尊厳や権利について考える日になります。まさに、SNS上にはLGBTQへの差別的な言動がたくさんあり、昨今の調査ですと、10代LGBTQの85%が過去一年でLGBTQに対する差別的な言動をSNSで見聞きしているという状況です。また、10代LGBTQの2人に1人が過去1年に「希死念慮」を持っていて、14%がこの1年で自殺未遂をしています。やはり、SNSでのたくさんの暴力や差別というものが誰かの命に直結しうるということを捉えていく必要があると思います。
次に「SNSとはどういう場所であるべきなのか」というテーマに移り、議論を進めていきました。
「SNSとはどういう場所であるべきなのか」の議論
GRAVITY運営責任者の上野からのコメント:
今年の3月に内閣府が発表した「人々のつながりに関する基礎調査」に関しての発表があります。この中にある「年齢階級別の『孤独感』」のグラフをご覧いただくと、スコアが「10~12点(常にある)」という人の割合は、20歳代から50歳代で高くなっていることがわかります。SNSとして、こういった「孤独感」に対してどのようにアプローチするべきかがこれからの課題の一つだと考えております。
ReBitの藥師様からのコメント:
私たちの調査によると10代LGBTQの孤独・孤立は内閣府の調査と比べると8.6倍高く出ており、LGBTQは孤独・孤立を感じることが非常に多い傾向にあります。SNSで暴力・差別がある一方で、肯定的な情報や仲間に出会えているといった現状もあり、SNSは繋がりのツールの一つでもあり、両面性があるのかなと思っております。
あなたのいばしょの根岸様からのコメント:
社会構造的に「孤独」を悪とするのはもう無理だと思っており、私自身も明日「孤独」になるかもしれない状況が、今の世の中を取り巻く環境であります。そういった時に、誰かと繋がれる実感を持つ事が重要だと思っております。
最後に、機能開発について【不快なコメントに対する添削モデル】【該当ワード検索ユーザーへのバナー表示】の2つを団体様に向けて提案し、それを基に意見を交わしました。本座談会の「SNSとはどういう場所であるべきなのか」というテーマでいただいた、たくさんのご意見から、どんな機能開発ができるか内容を検討していきます。
新機能①【不快なコメントに対する添削モデル】
・コメントを入力し「送る」ボタンを押した際、「コメントポリシーに違反するコメント」や「不快と感じる可能性のある表現」と判断した場合、該当箇所をハイライトし、ユーザーがコメントを投稿完了前に、AIが表現の見直しを提案。
新機能②【該当ワード検索ユーザーへのバナー表示】
・該当するワードを検索すると、投稿一覧の部分に、ReBit様や、あなたのいばしょ様のバナーが表示されるようになる。
ReBitの藥師様からのコメント:
特に新機能②は、素晴らしいなと思っておりまして、他のSNSでも希死念慮の高い投稿があると自死に関する相談窓口の情報が届いたりしますが、より細分化できたらいいなと思っています。例えばLGBTQに関するお困りごとがあるユーザーには、その相談窓口を流したり、生活が困窮されているユーザーには、生活困窮に関わる相談窓口など、カテゴリーに分かれていて、より必要な情報が届くとよりつながりやすいのかなと思っております。
あなたのいばしょの根岸様からのコメント:
他社サービスでもそういったプッシュ型の案内がされるものがありますので、オンラインセーフティーといったキーワードで、こういった活動が今後広がっていくのではないかなと思います。本当に新機能②はいいと思います。
■今後の展望
本座談会で頂戴した貴重なご意見や課題を踏まえ、機能改善、新機能の導入を進めていく予定です。ユーザーの皆様のニーズにより一層応えられるよう、サービスの改善を続けてまいります。今後の「GRAVITY」の更なる進化にどうぞご期待ください。
■プロジェクト概要
「より生きやすいSNSにするために」ReBit×あなたのいばしょ×SNSアプリ「GRAVITY」座談会
実施日:2024年11月20日(水)11:00-12:00
会場:ヒルトピア グレイドパーク(東京都新宿区西新宿6-6-2 地下1階)
■「認定NPO法人ReBit 」とは
LGBTQもありのままで未来を選べる社会を目指す、認定NPO法人。学校・行政・企業でLGBTQやダイバーシティに関する授業/研修を約2,200回、22万人以上に提供。多様な性についての教材作成や、LGBTQの就活生ら約13,000名超のキャリア支援を行う。また、LGBTQなど多様性にフレンドリーな就労移行支援事業所を、渋谷区と大阪市で運営。
<団体概要>
設立 :2009年12月1日
代表理事:藥師 実芳
本部所在地 : 東京都渋谷区代々木3-26-2新宿カメヤビル4階
URL:https://rebitlgbt.org/
■「特定非営利活動法人あなたのいばしょ」とは
2020年設立。本部は東京都千代田区。24時間365日年齢や性別を問わず誰でも無料・匿名で相談できるチャット相談窓口「あなたのいばしょチャット相談」(厚生労働省自殺防止対策事業)を運営。世界32カ国に約1000名の相談員を抱え、1日最大で約3000件の相談に応じる国内最大規模のチャット相談窓口。孤独・孤立対策を日本で初めて提唱し、大臣設置や推進法成立に寄与。孤独・孤立対策官⺠連携プラットフォーム幹事団体。2022年、Forbes JAPAN「すぐれた非営利団体30選」。
<団体概要>
設立 :2020年3月
理事長:根岸 督和
■SNSアプリ「GRAVITY(グラビティ)」とは
DL数650万突破!(※)何気ない日常を気楽にシェアでき、”トレンド寸前の次世代SNS”として話題のSNS「GRAVITY(グラビティ)」。声とチャットで交流できる「音声ルーム」、興味のあるコミュニティで繋がる「趣味の惑星」や相性の良いユーザーと繋がるための「性格診断テスト」などコンテンツが盛りだくさん!共通の趣味や自分と似た価値観をもつ友達がみつかる匿名性の高いSNSです。
※2024年6月時点、当社調べ(Android版とiOS版合算)
公式X(旧Twitter)https://x.com/GravityAD2
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Android版 https://play.google.com/store/apps/details?id=anonymous.sns.community.gravity
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