奈良県広陵町の“日本一の靴下”が、ネパールから世界へつながる平和教材に
なかよし学園、広陵町役場を表敬訪問しネパール活動を報告。真美ヶ丘第一小学校では「世界とつながる学び講演会」を実施し、児童が染めた「広陵くつした」を世界へ託す
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトは、2026年7月9日、奈良県広陵町役場を表敬訪問し、吉村裕之町長をはじめ町役場職員の皆様に、ネパール・ルンビニ州で実施した教育支援・平和交流活動について報告しました。

なかよし学園はこれまで、広陵町が誇る地域産業「広陵くつした」を通じて、日本のものづくり文化、地域の力、そして平和への思いを世界に届ける活動を進めてきました。ネパールでの活動では、ルンビニ州ルパンデヒ郡のOmsatiya Rural Municipalityを表敬訪問し、Manjeet Yadav村長、Krishna Prasad Panthi行政長に広陵町の靴下を贈呈。日本の教育とものづくりが地域産業を育て、人々の暮らしと平和を支えていることを紹介しました。なかよし学園のネパール活動報告書でも、奈良県広陵町の靴下は「日本のものづくり紹介」として活用された教材の一つに位置づけられています。 また、過去の活動でも広陵町の特産品である「広陵くつした」を通じ、日本の地域産業が持つ技術力やものづくりの精神を現地へ紹介してきました。


ネパールで行われた活動の様子
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000106.000166170.html
同日、広陵町立真美ヶ丘第一小学校では、なかよし学園による「世界とつながる学び講演会」を開催しました。児童たちは、これまでなかよし学園が行ってきたシリア、ネパールなどでの平和活動や、広陵町の靴下が世界でどのように紹介されたのかを学びました。
さらに、真美ヶ丘第一小学校の児童から、SDGsの学びの一環としてナスの皮を使って染めた「広陵くつした」がなかよし学園へ託されました。この靴下は、今後なかよし学園が活動する国や地域で授業教材として活用される予定です。
広陵町の地域資源を、世界の学びへ
広陵町は、靴下の生産地として全国的に知られる町です。今回の取り組みでは、その地域産業を単なる特産品として紹介するのではなく、「地域の誇り」「日本のものづくり」「人を思いやる心」を世界へ伝える教材として活用します。
なかよし学園が大切にしているのは、物を届けるだけの支援ではありません。日本の子どもたちが地域の学びを通して作ったものが世界に届き、現地の子どもたちの学びに使われ、その反応が再び日本の学校に戻ってくる。この循環型の学びを、なかよし学園では「CoRe Loop」と呼んでいます。
真美ヶ丘第一小学校の児童が染めた靴下も、まさにこのCoRe Loopの実践です。広陵町の地域産業を学び、SDGsの視点で素材や環境について考え、自分たちの手で靴下を染める。その学びが、世界の子どもたちに届けられ、国際理解や平和教育の教材になります。


ネパール自治体へ広陵町の靴下を贈呈
今回、広陵町役場で報告したネパール活動では、なかよし学園はルンビニ州ルパンデヒ郡を中心に、Omsatiya Rural Municipality、Rohini Rural Municipalityなどと連携し、学校教育支援を実施しました。
活動では、科学実験、防災教育、WASH・衛生教育、平和教育、人権教育、日本文化体験など、多様なテーマの授業を実施。日本各地の学校や地域で子どもたちが作成した教材を、ネパールの学校やムスリム系教育施設、マドラサなどで活用しました。
その中で広陵町の靴下は、Omsatiya Rural Municipalityへの表敬訪問時に自治体首長へ直接贈呈されました。なかよし学園は、広陵くつしたを通じて、日本の地域産業が長年培ってきた技術や品質、使う人を思うものづくりの姿勢を紹介しました。
現地自治体関係者からは、なかよし学園の教育支援活動に対して高い評価をいただき、今後も継続的な連携を期待する言葉が寄せられました。




真美ヶ丘第一小学校で「世界とつながる学び講演会」を開催
表敬訪問と同日、真美ヶ丘第一小学校では、なかよし学園代表理事の中村雄一による「世界とつながる学び講演会」を実施しました。
講演では、広陵町の靴下がネパールの自治体で紹介されたこと、世界の子どもたちがどのような環境で学んでいるのか、日本の小学生の学びが世界の教育支援につながることを児童たちに伝えました。
児童たちは、自分たちの町の産業である靴下が、遠く離れた国で平和活動や教育活動に活用されていることを知り、地域の学びが世界とつながる実感を得ました。
また、児童がSDGsの学びとしてナスの皮で染めた靴下をなかよし学園へ託す場面では、地域の特産品と環境学習、国際協力が一つにつながる象徴的な時間となりました。



広陵町特産のナスで「広陵くつした」を染める様子

児童発案のナス染め風景

完成した「広陵なかよし靴下」

くつしたの端切れを使った「ペットボトルホルダー」
広陵町役場で、ネパールからの平和交流の証を贈呈
広陵町役場で行われた活動報告では、なかよし学園がネパールで受け取った伝統的な布「カタ」を吉村裕之町長にかけ、現地から広陵町へ寄せられた感謝と友好の思いを伝えました。

また、ネパール・ルンビニ州ルパンデヒ郡のOmsatiya Rural Municipalityを訪問した際、現地自治体からなかよし学園へ贈呈された記念盾を紹介しました。この盾は、なかよし学園がルンビニ地域で実施した教育支援活動と、日本の地域資源を活用した平和交流に対する感謝の証として贈られたものです。

広陵町の靴下は、同自治体のManjeet Yadav村長、Krishna Prasad Panthi行政長との面会において直接贈呈されました。なかよし学園は、広陵くつしたを通じて、日本の地域産業が持つ技術、品質、そして使う人を思うものづくりの姿勢を紹介しました。

今回の広陵町役場での贈呈式は、ネパールで生まれた感謝と交流の成果を、広陵町の皆様へ直接還元する場となりました。これは、なかよし学園が大切にしている「日本の地域の学びを世界へ届け、世界での反応を日本へ還す」CoRe Loop型教育モデルを象徴する機会となりました。
靴下生産の廃材を教育教材へ。「くつした折り紙」の世界活用を検討
今回の表敬訪問では、広陵町の新たな取り組みとして、靴下生産時に生じる廃材を活用した「くつした折り紙」についても紹介されました。
「くつした折り紙」は、靴下の生産過程で出る素材を再活用し、子どもたちが手を動かしながら創造力や環境意識を育むことができる教材です。なかよし学園は、これまで世界各国の学校で、折り紙、絵合わせ、手作り教材、科学実験教材、防災教材などを活用し、低コストで再現可能な探究型授業を実施してきました。

今回の検討会では、「くつした折り紙」を今後の海外活動でどのように活用できるかについて意見交換を行いました。想定される活用方法として、以下のような展開が考えられます。
・日本のものづくりと地域産業を紹介する教材
・廃材活用を通じたSDGs・環境教育教材
・手先を使った創造力・空間認識力を育てる教材
・広陵町と世界の子どもたちをつなぐ国際交流教材
・「捨てられるものに新しい価値を生む」アップサイクル教育教材
なかよし学園は今後、広陵町と連携しながら、「くつした折り紙」を世界の学校現場で活用する可能性を探ってまいります。広陵町の地域産業から生まれた素材が、世界の子どもたちの学びと笑顔につながる新たな平和教材となることが期待されます。

代表理事 中村雄一コメント
広陵町の靴下は、単なる贈呈品ではありません。日本の地域が培ってきたものづくりの力、使う人を思いやる品質、そしてその産業を支えてきた教育の力を世界に伝える教材です。
なかよし学園はこれまで、シリアやネパールをはじめ、紛争や貧困、災害の影響を受けた地域で、日本の質の高い教育・ものづくり・地域資源を教材として活用してきました。シリアでは、日本が戦後の焼け野原から教育と産業の力で復興してきた歴史を伝えました。そこでは、平和は願うだけでなく、学び、技術を磨き、仕事を生み、暮らしを支える力によってつくられていくものだと伝えてきました。
この考え方は、先日ポルトガル・リスボンで開催された国連ACUNS国際学術会議でも発表した、なかよし学園の「CoRe Loop」にも通じています。日本の教室や地域で生まれた教材を世界の学校や紛争後地域へ届け、現地で授業として実装し、その反応を再び日本の教室へ返す。なかよし学園はこの循環を、寄付ではなく相互学習として位置づけています。
今回、広陵町の靴下はネパールの自治体で紹介され、日本の地域産業が人々の暮らしを支え、世界とつながる平和教材になり得ることを示しました。そして真美ヶ丘第一小学校の子どもたちは、自分たちで染めた靴下を世界へ託してくれました。この靴下は、これから世界のどこかの教室で、日本の子どもたちの思い、広陵町のものづくり、そして「質の高いものを通じて人を大切にする」という日本の価値を伝える教材になります。
私たちが目指しているのは、日本のいいものをただ海外に届けることではありません。日本の地域にある質の高いものを教材化し、世界の子どもたちと学び合い、平和をつくる行動へ変えていくことです。広陵町の子どもたちが、自分の町の産業を通じて世界とつながり、平和をつくる一歩を踏み出してくれたことを、心から嬉しく思います。

事務局長 中村里英コメント
真美ヶ丘第一小学校の子どもたちが、広陵町の靴下を自分たちの手で染め、「世界の友だちに届けたい」と託してくれたことに、とても大きな意味を感じています。
日本の子どもたちにとって、自分の町にあるものが世界の誰かの学びにつながる経験は、国際協力を特別なものではなく、日常の学びの延長として感じるきっかけになります。
広陵町の靴下は、地域の誇りであり、日本のものづくりの象徴です。その靴下が、ネパールをはじめ世界の子どもたちとの出会いを生み、平和を考える教材になっていくことを楽しみにしています。

今後の展開
なかよし学園は、真美ヶ丘第一小学校から託されたナスの皮で染めた「広陵くつした」を、今後の海外教育支援活動の中で授業教材として活用します。
活動国では、靴下を通じて、日本の地域産業、ものづくり、SDGs、環境、平和について紹介し、現地の子どもたちと学び合います。その様子は写真・動画・感想として真美ヶ丘第一小学校へ届けられ、児童たちの学びへ還元されます。
また、広陵町役場で紹介された「くつした折り紙」についても、今後の活動国での活用に向けて検討を進めます。靴下生産時に出る廃材を、子どもたちの創造力を育てる教材、環境を考える教材、そして日本の地域産業を世界へ伝える教材として展開することで、広陵町のものづくりの可能性をさらに世界へ広げていきます。
広陵町の地域資源を世界へ届け、世界の学びを再び広陵町へ還す。なかよし学園は、今後も広陵町の皆様とともに、教育を通じた平和構築活動を進めてまいります。

団体概要
団体名:特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
所在地:千葉県松戸市
代表理事:中村雄一
事務局長:中村里英
活動内容:教育支援、平和教育、防災教育、WASH・保健衛生教育、国際協力型探究学習、国内外の学校連携事業
公式サイト:https://nakayoshigakuen.org
本件に関するお問い合わせ
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
E-mail:peace.office@nakayoshigakuen.org
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