博報堂DYホールディングス、博報堂テクノロジーズ、統合マーケティングプラットフォームBLOOMにて「STRATEGY BLOOM CM ANALYSIS」を開発
―博報堂DYグループオリジナルのTVCM定点観測調査データBestHIT™についてを活用し、マーケティング・コミュニケーション戦略の効率化・高度化を実現―
株式会社博報堂DYホールディングス(東京都港区、代表取締役社長:水島正幸、以下 博報堂DYホールディングス)と株式会社博報堂テクノロジーズ(東京都港区、代表取締役社長:米谷 修)は、統合マーケティングプラットフォーム「CREATIVITY ENGINE BLOOM (クリエイティビティ エンジン ブルーム)」に、マーケティング・コミュニケーション領域におけるTVCM分析業務を支援する「STRATEGY BLOOM CM ANALYSIS」を開発、社内での利用を開始しました。博報堂DYグループオリジナルのTVCM定点観測調査データであるBestHIT™を活用し、過去に放送されたTVCMに関する分析を可能とすることで、より広告効果の大きいTVCM企画の実現に寄与します。

◆背景
近年、少子高齢化や人口減少、市場の成熟、生活者の行動変化など、ビジネス環境は急速に変化しており、多くの企業は新たな成長領域への投資加速や既存市場での投資効果最大化が求められています。このような環境下で、企業のクリエイティブ戦略の見直しも今後の成長を左右する重要な要素となっており、広告会社においてもさらなる広告クリエイティブの効果・効率の向上や提案力の強化が喫緊の課題となっています。
TVCMはその規模と影響力から、依然として重要なコミュニケーション手法の一つです。しかし、ブランディング効果を求めるTVCMにおいては、放送開始から効果が観測されるまでの期間が長く、特に認知獲得や生活者の態度変容を目的とする“ブランデッドクリエイティブ”では、最適化のさらなる進化が重要となります。
◆プロダクト概要
STRATEGY BLOOM CM ANALYSISは、2007年から実施している博報堂DYグループオリジナルのTVCM定点観測調査データであるBestHIT™を活用し、多様な分析メニューとTVCM素材のメタデータを統合したTVCM分析を支援するプロダクトです。TVCMの基本情報の閲覧や最新トレンドの把握だけでなく、クリエイティブ分析を可能とする事で、TVCMプラニング業務の効率化・高度化を実現します。

CMランキング
博報堂DYグループオリジナルの指標である、そのCMがどれだけ効率的に生活者の関心を引いたかを評価する「気になる投票効率指数」や、「魅力演出度」、「注目喚起度」といった様々な評価指標で週次・月次・累計のTVCMランキングを閲覧でき、「今、生活者に評価の高いTVCM」を多面的に把握することが可能になります。
個別CM分析
出稿情報や出演者などの「TVCM基本情報」とBestHIT™データによる「広告効果」を同一画面上で閲覧しながら分析することが可能で、効率的なクリエイティブ分析業務を実現します。
クリエイティブ分析メニュー
博報堂DYグループのクリエイティブ分析業務のノウハウを標準化し、様々な分析メニューを提供します。視聴率や放送時期などのTVCMの基本情報に加え、業種や出演者、さらには性別・年代別の聴取結果など、多様な条件を設定し、あらゆる角度からクリエイティブを定量的に分析できます。搭載された複数の分析メニュー(比較分析、相関分析、散布図分析)を活用することで、BestHIT™データを起点に着目すべきKPIを特定し、そのKPIに寄与するクリエイティブ要素を探索できるため、クリエイティブ戦略策定に十分な分析結果を得ることができます。

◆BestHIT™
東京キー局で放送された全てのTVCMについて、商品・サービス・ブランドなどの様々なテーマの表現効果を測定する博報堂DYグループオリジナルのTVCM定点観測調査。2007年から開始し、現在までに約35万素材のCMについて調査データを蓄積。
◆今後の展望
今後、TVCM動画から広告効果予測を行うTVCM動画評価AI(特許出願中)の実装を予定しています。本機能を実装することで、過去に放送されたTVCMの広告効果に関する要因分析等の高度化を実現するだけでなく、制作過程の動画に対する広告効果の事前予測が可能となります。クリエイティブ制作フェーズを支援するCREATIVE BLOOMのプロダクトとシームレスに連携する事で、より効率的なクリエイティブ制作PDCAの実現を目指します。

◆参考)CREATIVITY ENGINE BLOOMとは
2024年6月4日、博報堂DYホールディングスは統合マーケティングプラットフォーム「CREATIVITY ENGINE BLOOM」の開発を発表しました。
「CREATIVITY ENGINE BLOOM」は、メディアビジネスやデジタルマーケティングなどのマーケティング領域での活用はもちろん、クリエイティブ制作、販促・CRMなどコマース、流通領域までをワンストップで統合・管理できる統合マーケティングプラットフォームです。博報堂DYグループが保有する生活者DATA PLATFORMをベースにAI技術を活用することで、利用者のクリエイティビティを拡張し、新しいコミュニケーションサービスやビジネス創造を支援します。まずは当社グループ社員での利用を開始し、スピーディーに高度な統合マーケティングサービスの効率化と高度化を実現することでマーケティングビジネスのOM率向上、売上総利益率の成長に貢献します。
「CREATIVITY ENGINE BLOOM」は以下の5つの主要モジュールから構成されています。
-
STRATEGY BLOOM:マーケティング戦略の策定を支援するモジュールで、生活者データとクライアント企業のデータを統合し、AI技術を用いて市場構造の可視化やターゲット設定、KPI策定の業務効率化を行います。
-
MEDIA BLOOM:AaaSと連携し、KPI達成のためのメディア効果を最大化するモジュール。テレビとデジタルを組み合わせたメディア最適化やアロケーションを効率的に策定します。
-
CREATIVE BLOOM:クリエイティブ制作を支援するモジュールで、AIを活用してクリエイティブの評価、自動生成を行い、業務の効率化と高度化を実現します。
-
COMMERCE BLOOM:購買データとECプラットフォームと連携し、リアル、ECを統合したマーケティング戦略立案を支援します。
-
ENGAGEMENT BLOOM:顧客との良質な関係性を構築するモジュールで、大手SFAやMAツールと生活者データプラットフォームを連携し、顧客のLTV向上やOne to Oneマーケティングサービスを提供します。
<CREATIVITY ENGINE BLOOMの強み>
1 マーケティング業務の統合・デファクトスタンダード化
STRATEGY、MEDIA、CREATIVE各業務を一元管理し、業務プロセスを統合・標準化することで、労働生産性を向上させます。
2 生成AI機能を用いた業務の効率化と高度化
生活者発想で培ったマーケティング業務のノウハウを生成AIにインストールし、生活者のより深い洞察を支援することで、ターゲットプロファイルやコンセプト、クリエイティブアイデアなどのクリエイティブワーク業務において生成AIと人間が協調するサービスを提供し、社員の創造性を高めます。
3 統合マーケティング効果の可視化
生活者DATAPLATFORMデータを活用し、統計技術やAI技術(Human-Centered AI 機能)を駆使して統合マーケティング効果を測定可能な独自指標を提供します。また指標を向上させるための戦略策定や施策開発を支援するマーケティングインテリジェンス機能も提供し、得意先の事業成長へ貢献します。
BLOOMは中長期的にはパートナーのマーケティング環境との連携を目指し、得意先のマーケティングを進化するプロダクト・サービスを提供していきます。また、異なるクリエイティビティを持つ人材やスキル、ナレッジを統合する機能の追加も準備中で、クライアント企業の事業創造や新市場へのチャレンジを支援します。
博報堂DYグループのクリエイティビティあふれる社員の個性をかけ合わせ、新しいマーケティングやビジネスを花開く、そんなプラットフォームを目指して開発・導入推進を目指していきます。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像