理美容業者の倒産、過去最多

新型コロナの影響を受け、中小破綻の増加懸念

『衛生行政報告例(2018年度)』(厚生労働省)によると、全国の理美容所は約37万施設存在している。こうした店舗過剰を背景とした同業者との競争激化に加え、家賃・人件費等の固定費負担や広告費ものしかかり、収益を圧迫している業者が散見される。

とりわけ、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が懸念される当業種。政府による緊急事態宣言の休業要請の対象に理美容室は含まれず、協力金の支給対象も除外された(地域によっては給付金で対応)。一方で、ネイルサロンやエステ・脱毛サロン等は、基本的に休止を要請する施設に含まれており、各々の対応に任されている。営業を継続している店舗では感染拡大の防止策を徹底しているものの、消費者の外出自粛の広がりにより、来店客数・客単価の減少や、来店サイクルの長期化も見込まれ、事業継続が困難となり破綻に至る中小事業者が増える可能性がある。

帝国データバンクは、「理容業」と「美容業」における、2009年度~2019年度の倒産(負債1000万円以上の法的整理)について分析した。なお、本調査は2019年12月に続き3回目。
<調査結果(要旨)>

理美容業者の倒産件数・負債総額理美容業者の倒産件数・負債総額


1.    2019年度の倒産件数は180件(前年度比9.1%増)判明。2年ぶりに前年度比増加となり、過去最多を更新した。負債総額は、58億6600万円(同34.0%増)となり、負債10億円以上の倒産は発生しなかったものの、2年連続して前年度比増加となった
 

年度負債規模別年度負債規模別


2.    負債規模別では、「5000万円未満」が157件と小規模倒産が9割を占めた

3.    理美容業は、店舗過剰を背景とした同業者との競争激化に加え、家賃・人件費等の固定費負担や広告費ものしかかり、収益を圧迫している業者が散見される。さらに、新型コロナウイルスの影響による消費者の外出自粛の広がりで、来店客数・客単価の減少や、来店サイクルの長期化も見込まれる。低調な消費が続く状況下、これまで営業を見合わせていた店舗の閉店や廃業を選択する事業者も増えてくるだろう。

個人経営業者では、代表者の高齢化や体調不良が重なり、運営体制を維持できなくなるリスクがはらんでおり、こうした中小規模事業者の淘汰は、今後さらに増加することが懸念される。
 

参考:主な理美容業者の倒産参考:主な理美容業者の倒産

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