宇宙空間で出会った短歌307首が完成

人工衛星を介して全国の想いと高校生の言葉が一つに

Space BD株式会社

合同会社SPACE VALUE(本社:岩手県花巻市、代表:安藤修一)とSpace BD株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:永崎将利)は、岩手県花巻市を宇宙で盛り上げる「花巻スペースプロジェクト UP花巻」の一環として、花巻北高等学校(以下、花巻北高)の生徒が携わった人工衛星「YODAKA」を2024年11月5日(火)11時59分(日本標準時)に打ち上げ、「YODAKA」ミッションである短歌の制作を10月から実施しています。 2025年2月20日(木)に歌人・木下龍也氏を招いて同校にてそのお披露目会を開催しました。

短歌お披露目会の様子
表彰される花巻北高の生徒

高校生が人工衛星に「上の句」「下の句」約400句ずつを送信して短歌を作成

私たちは2023年2月より、100年近く前に宇宙に思いを馳せた作家・宮沢賢治にちなんで岩手県花巻市を「宇宙」で盛り上げるプロジェクト「花巻スペースプロジェクト UP花巻」を実施しています。このプロジェクトのシンボルでもある超小型人工衛星「YODAKA」は2024年11月5日に打ち上げられ、12月に宇宙空間へ放出されて、宇宙空間で地球周回軌道を回っています(2月20日現在)。

※打上げ時の様子(2024年11月5日 プレスリリース)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000112.000050164.html

このたび、花巻北高の生徒たちが考えたミッションとして、YODAKAに地上から短歌の上の句と下の句を別々に送信し、偶然に出会った組み合わせの短歌(連歌)を作成するという試みを実施しました。全国および海外から募集した413句の上の句と、花巻北高の1,2年生を中心とした生徒たちが創作した430句の下の句を、花巻と東京の地上局から試験電波を通じてYODAKAへ送信。衛星の姿勢、通信状況、送信タイミング等が折り重なって宇宙空間にたどり着いた順番で上の句と下の句が独自に組み合わさり、最終的に307首の短歌が誕生しました(一部下の句の重複あり)。このデータ送信はYODAKAを開発した小型衛星コンステレーションの企画・設計を行う宇宙スタートアップ企業・アークエッジ・スペースによるバックアップのもと、同校の有志チーム「銀河の筆」を中心におこないました。

送信実験で高校生が通信機をYODAKAに向ける様子 ※無線局の技術操作は無線従事者が実施

人気現代歌人・木下龍也氏が宇宙で生まれた短歌を品評

2025年2月20日に花巻北高にて開催された成果発表会では、歌人・木下龍也氏をお招きし、宇宙空間で生まれた短歌の品評が行われました。奇跡的に出来上がった307首の中から秀作11首として下記が選定されました。

<秀作に選ばれた11首の短歌>

【一席】目が慣れてきたころ空は語りだす あなたにとどけわたしはここに

【二席】爪痕のような光のつぶつぶを 耳を澄ませる静寂の夜

【三席】天漢に運命繋ぐカササギが いつかわたしもとべるといいな

【佳作】

・花巻より元気な声がスマホより 夜空がきれい結構きれい

・ベランダに出れば広がる星の世界 声を紡いで見よ冬銀河

・オリオン座みんなでながめてたのしいな 孤独に寄り添う光頼もし

・クリぼっち星と語らう冷たい夜 空見上げればただ星一つ

・首いてぇ回してみたらみえた星 田んぼに揺れる蛍のひかり

・初孫の笑顔が浮かぶアルタイル 萬吸い込む星のカービィ

【UP花巻賞】夜空見て星に願いをしないとね 地球を超えたフレンドシップ

【花巻北高賞】その向こう忘れがたき日輝やけり オリオン座の下Shallwebegin?

※UP花巻賞はプロジェクトオーナー・安藤氏が、花巻北高賞は同校の生徒が選出、その他はすべて木下氏が選出しました。

<木下龍也(きのした たつや)氏プロフィール>

1988年山口県生まれ。歌人。歌集は『つむじ風、ここにあります』『きみを嫌いな奴はクズだよ』『オールアラウンドユー』『あなたのための短歌集』。その他、短歌入門書『天才による凡人のための短歌教室』や谷川俊太郎との共著『これより先には入れません』など著書多数。近刊は『すごい短歌部』。2025年4月よりNHK Eテレ「NHK短歌」選者。

なお、制作された全ての短歌は「花巻スペースプロジェクト UP花巻」ウェブサイトにて公開しています。
URL:https://up-hanamaki.com/article/279/

本プロジェクトを通じて、より多くの方々に宇宙利用の可能性について考えていただく機会となることを期待しています。

花巻北高等学校「銀河の筆」メンバーコメント 平賀 遼 2年

YODAKAを使った短歌作成を通じて、全国の人とつながることができて貴重な体験をしたと思います。この宇宙に関わる活動の中で、目標のために何をすればいいか、どんな問題があるのかを考えることが楽しかったです。ここで学んだ事を進路や将来の仕事に活かしてグローバルに活躍していきたいです。

花巻スペースプロジェクト「UP花巻」について 

2024年の人工衛星打上げを掲げる「衛星開発プログラム」と、宇宙を題材に花巻を支える地場産業に新たな価値を創出することを目的とする「地場産業プログラム」の2つの取り組みを通じ、花巻の魅力を全国・海外へ再発信していくことを目的としています。プログラムには花巻にゆかりのある若者にも参画してもらい、未来の花巻のリーダーの育成も視野に入れています。

UP花巻ウェブサイト:https://www.up-hanamaki.com/

合同会社SPACE VALUEについて 

SPACE VALUEは、「×宇宙で花巻をワクワクさせる」をミッションに、花巻の魅力を宇宙をテーマにして発信する花巻発の企業です。「花巻スペースプロジェクト UP花巻」を企画し、人工衛星の開発・打上る衛星開発プログラムと、地場産業と宇宙をかけ合わせ新商品・サービスの開発を目指す地場産業プログラムを推進しています。

Space BD株式会社について

Space BDは、日本の宇宙ビジネスを、世界を代表する産業に発展させることを目指す「宇宙商社®」です。2017年の創業以来、宇宙への豊富な輸送手段の提供とともに国際宇宙ステーション(ISS)を初めとする宇宙空間の利活用において、ビジネスプランの検討からエンジニアリング部門による技術的な運用支援までをワンストップで提供しています。技術力に立脚した営業力・事業開発力を礎に、多様なキャリアバックグラウンドを持ったメンバーが、宇宙を活用した官民の事業化支援・事業変革、教育分野などに事業を展開しています。

2025年1月現在、衛星取扱い件数 約90件を含め、約500件以上の宇宙空間への輸送実績を重ねています。

社  名:Space BD株式会社

本  社:東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 日本橋三井タワー7階

代 表 者 :代表取締役社長 永崎将利

設  立:2017年9月1日

事業内容:宇宙における各種サービス事業・教育事業

U R L:https://space-bd.com/

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会社概要

Space BD株式会社

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URL
https://space-bd.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワー7階
電話番号
03-6264-7177
代表者名
永崎将利
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2017年09月