ドライファイバーテクノロジーによりコットン衣類の縫製端材を原料とした新たな包装材を実用化
セイコーエプソン株式会社(以下 エプソン)は、循環型経済の実現を目指して、エプソン独自のドライファイバーテクノロジーを応用し、コットン衣類の縫製過程で発生する端材を原料としてアップサイクルした新たな包装材を実用化しました。この包装材は2022年内にエプソンが販売する一部のウオッチ商品から採用していきます。
繊維・アパレル業界では、衣類を縫製する工程で大量の繊維端材や繊維くずが発生しており、その端材の利用が課題となっていました。また、世界的にプラスチックの使用量を削減する動きが進む中で、梱包材・包装材などについても自然由来の材料への置き換えも進んでいます。
そこで、エプソンはドライファイバーテクノロジーを応用し、コットン衣類の縫製過程で発生した端材をアップサイクルした新たな包装材を実用化しました。
ドライファイバーテクノロジーはエプソン独自の技術で、古紙をはじめとするさまざまな繊維素材について、用途に合わせた繊維化、機能性材料との結合、成形を行うことで高機能化を実現しています。使用済みの紙から新たな紙を作る「PaperLab」をすでに製品化し、さらに大型製造装置により、インクジェットプリンター用インク吸収材、吸音材、エプソン製品の緩衝材などの生産を行っています。
今回、新たに繊維業界の企業からコットン端材を原料として購入し、エプソン諏訪南事業所にある製造装置を活用、10月より新しい包装材の生産を開始しました。まずは2022年内にエプソンが販売する一部のウオッチ商品でこの包装材を採用します。来年度以降には、状況を見ながら対象商品を拡大していく予定です。
エプソンは、「環境ビジョン2050」の実現に向け、脱炭素や資源循環に寄与する環境技術開発のひとつとして、このドライファイバーテクノロジーを活用し、紙の再生や高機能化だけではなく、脱プラスチックを目指した梱包材・建材などの構造材・成形材へ展開することで、地上資源を最大限活用し、地下資源に依存しない循環型経済へ貢献します。
以上
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