築200年木造住宅「清水の次郎長生家」耐震改修始まる
新築だけではなく耐震改修による建物保全を目的に
「耐震住宅100%実行委員会」http://www.taishin100.com(実行委員長 田鎖郁男・株式会社エヌ・シー・エヌ代表取締役社長)の全国200社の工務店は、新築するだけでなく改修することによる建物の保全を目的に、2014年9月〜12月「あなたの残したい建物コンテスト」を開催しました。
そこで大賞に選ばれた「清水次郎長の生家」 の改修に賛同した地元方や支援企業などから寄付金として総額2500万円が集まり、2017年1月から耐震改修工事が行われることが決定しました。
1月10日(火)にその改修工事の起工式が行われ、式には寄付をした企業や経済団体、工事関係者など多数が参列。
次郎長菩提寺である梅蔭寺の住職が法要を営み工事の無事を祈願し、参列者は新しい瓦へ記帳を行いました。
そこで大賞に選ばれた「清水次郎長の生家」 の改修に賛同した地元方や支援企業などから寄付金として総額2500万円が集まり、2017年1月から耐震改修工事が行われることが決定しました。
1月10日(火)にその改修工事の起工式が行われ、式には寄付をした企業や経済団体、工事関係者など多数が参列。
次郎長菩提寺である梅蔭寺の住職が法要を営み工事の無事を祈願し、参列者は新しい瓦へ記帳を行いました。
■清水の活性化と地域再生を目指して
このプロジェクトは実行委員として登録している全国200社の工務店をはじめとして、地元企業や市民の皆様のご協力のもと、2年を費やしました。
既存の間取りや雰囲気をそのままに、壁を増やすことなく耐震性を上げるという建築的な矛盾をどう解決するのか。さらには、1階の平屋部分は来館者の目的に合うようにしなくてはなりません。
そこで「耐震構法 SE構法」を用いて耐震改修することで1階は極力現状を維持し、2階は開放的に使いやすくある程度の人数が収納可能となりました。
このような時代のニーズの合わせた耐震改修によって今後は地元イベントの拠点として、また外国人客への日本文化を紹介する観光スポットにするなど、この生家から清水の活性化と地域再生が始まることを目指しています。
なお、今後の工事の状況は「耐震住宅100%実行委員会」ホームページ http://www.taishin100.com で紹介していきます。
■「次郎長の生家を後世に残そう」プロジェクトとは
「耐震住宅100%実行委員会」が建物の保全を目的に「あなたの残したい建物コンテスト」を開催。全国から420件もの応募があり、その中から厳選した8物件の一般投票をfacebookで行いました。結果、大賞に「清水次郎長の生家」(静岡県 静岡市 清水区美濃輪町4-16)が選ばれました。清水からの投票は3000件となりテレビ局や新聞なども取り上げ地元では大変注目されました。改修費用は耐震住宅100%実行委員である全国の工務店からの寄付の他に、全国からも幅広く寄付を募りました。
■次郎長生家改修工事 概要
次郎長生家は2階建146.7㎡の木造。次郎長の生涯を伝える、歴史的価値ある施設として地元の方々に愛され、県内外から多くの観光客が訪れていました。今年11月には登録有形文化財への認定も予定されています。
しかし、築200年の歳月によって雨漏りなどによる躯体の老朽化、火災による構造材の劣化の修復がひどく、株式会社エヌ・シー・エヌの他、地元の方や企業からの寄付金が2500万円が集まりました。竣工は今年6月を予定しています。
工事面積:<1階>113.65平方メートル <2階>33.05平方メートル <合計>146.7平方メートル
設 計:杉山智之建築事務所
施 工:株式会社アキヤマ
構造:設計:有限会社マルワ建工
構造監修:株式会社エヌ・シー・エヌ
基本方針:
<歴史的、文化的価値が損なわないように配慮する>
清水発展の立役者である次郎長の生家である事、また幕末期の商家が残されているという事は歴史的にも建築的にもその価値は大変高く、また、屋根に使われている清水瓦は失われた地場産業を世に伝えるという、資料的にも大変重要な存在なので、既存の清水瓦の再利用、内外装材も使用可能な既存材の再利用を行います。
<安全性・耐震性向上の実現>
多くの来館者が訪れるので老朽化に対しての安全性の確保と、後世に伝えるという意味においても重要となる耐震性の向上の観点から、躯体に「耐震構法 SE構法」を使用します。
<大空間を活用した施設の可能性を追求>
改修によって2階部分に広い空間をつくることで、地域に開かれた施設としての使用が可能となり街の活性化へ寄与します。
■着工式でのコメント
◎牧田充哉氏 (NPO法人次郎長生家を活かすまちづくりの会会長)
建物として基礎も不十分な状態から、完全な形に修復することが出来て大変嬉しい。今回の工事を経て建物を直す事が、私たちの最終目的ではない。清水の街おこしはここからスタートする。
◎伊藤貴広氏(有限会社マルワ建工)
空間全体の雰囲気を残しながら、外観やたたずまいを変えないことに気を付けた。たとえば清水瓦の成り立ちや流通などこの建物を教科書として、子どもたちに地元の産業を伝えていきたい。
◎杉山智之氏(杉山智之建築事務所)
柱の傷や太い梁などから、時代を感じる空気が残っているので、使える材使い雰囲気を残すという難易度の高い工事となる。1階は文化財要素があるのでその痕跡を残した改修を、2階は耐震補強を行うことで地元に人が安心して使える空間を目指す。
◎田鎖郁男(「耐震住宅100%実行委員会」実行委員長)
コンテストの開催から足かけ2年かかった。耐震性の高い建物となることで、人の命を守る建物となる。清水市から全国へ耐震化の運動を広げていきたい。
■耐震住宅100%実行委員会
阪神淡路大震災で亡くなった人の死因の9割は、木造住宅の倒壊による圧死でした。それから22年経過しましたが、旧耐震基準の木造住宅は約900万戸あり、そこにはおよそ2,000万人の人々が暮らしています。
国土強靭化基本計画ではこの旧耐震基準の建物を無くし、2020年までに耐震住宅を95%にする、という目標を掲げています。これを受け、株式会社エヌ・シー・エヌは、日本の住宅建設業界全体に対し、旧耐震で建設された建物の改築と改修を促す事を目的に本実行委員会を2014年に立ち上げ、全国から200社の工務店が参加しています。http://www.taishin100.com/
【会社概要】
会社名:株式会社エヌ・シー・エヌ http://www.ncn-se.co.jp/
所在地:〒108-0075 東京都港区港南1-7-18 DBC品川東急ビル
TEL:03-6872-5601 FAX:03-6872-5611
代表者:代表取締役社長 田鎖郁男
設立:1996年12月11日
資本金:1億3,727万円
従業員数:85名(構造設計一級建築士3名/一級建築士20名/二級建築士13名)
事業内容:
・木造システム「耐震構法SE構法」の提供(SE構法の開発、構造計算、資材販売、品質履歴管理、性能保証)
・建築ネットワーク事業(建設会社ネットワーク、住宅ブランド、設計事務所ネットワーク)
・建築関連サポート(登録施工店サポート、長期優良住宅認定申請サポート、保険金融サポート)
関連会社 :
・SE住宅ローンサービス株式会社
・株式会社MUJI HOUSE(無印良品の家)
・株式会社MAKE HOUSE ※2017年1月現在
【耐震構法 SE構法】
高精度な集成材を軸組部分に採用し、接合部にエヌ・シー・エヌ独自開発によるSE金物を使用して、圧倒的な構造強度を実現した住宅構法が「耐震構法 SE構法」です。
具体的な構造計算データを基に安全性を確保できるため、真に安心して建てることのできる住宅として注目されています。このような特徴から、大きな開口部を自在に配置することができるので、パッシブな家づくりに適した工法といえます。また施工する工務店は、特別な講習を受け資格を取得した全国の493社。
創業以来、全棟構造計算・全棟性能保証を実施し、現在では全国に延べ1万7000棟のSE構法の家があります。
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