国境なき医師団日本の新事務局長にジェレミィ・ボダンが就任
国境なき医師団(MSF)日本の新しい事務局長にジェレミィ・ボダン(Jérémie Bodin)が本日付で就任した。ボダンは東京を拠点にMSF日本のすべての活動を指揮していく。
ボダンは、MSF日本の医療援助活動に関わる戦略的な意思決定と計画実行の責任を担い、海外派遣スタッフの採用、人道危機を国際社会に訴える証言活動、活動の独立性と柔軟性を確保するための資金調達、海外事務局と連携した現地活動の統括などを先頭に立って行っていく。
選任を受けて、ボダンは「日本に事務局が開設されて20年あまり、MSF日本は緊急援助に対応できる人的リソース、堅牢な財務体質、最も信頼できる医療・人道援助団体のひとつであるという社会的認識を確立してきました。私はMSF日本の存在意義をさらに高め、多くの命を救う役割を果たすため、世界中のMSFの活動に貢献できるよう努力して参ります」と抱負を述べている。
ボダンはおよそ20年にわたり、人道援助・開発援助分野に身を置き、サハラ以南アフリカや東南アジアなど、多くの現場での業務も経験してきた。直近ではシンガポールを拠点にセーブ・ザ・チルドレン世界連盟アジア担当支援事業部長を2年間務め、事業運営における戦略策定、インパクト評価、リスク管理を統括した。また、それ以前は、セーブ・ザ・チルドレンUKで、プログラム資金調達部長、緊急資金調達責任者、アフリカ南西部担当緊急支援マネージャーなどの役職を歴任した。またMerlinやACFといった国際的な人道援助団体に参加した経緯も持つ。現場と事務局両方の経験に裏付けられた、深い戦略的思考とクリエイティブな洞察力を兼ね備える。
今回のボダンの就任により、2005年より事務局長としてMSF日本を率いたエリック・ウアネスは退任する。MSF日本の会長である黒﨑伸子医師は、「組織を代表してエリックには感謝申し上げたい。8年間にわたり、MSF日本の組織と活動を拡大させ、また社会的地位の向上に寄与した彼の功績は大きい。ジェレミィの豊富な知見はMSF日本をさらに飛躍に導くと期待しています」と述べている。
<国境なき医師団について>
国境なき医師団(MSF)は、紛争や災害、貧困などによって命の危機に直面している人びとに医療を届ける国際的な民間の医療・人道援助団体。「独立・中立・公平」を原則とし、人種や政治、宗教にかかわらず援助を提供する。医師や看護師をはじめとする海外派遣スタッフと現地スタッフの合計約3万5000人が、世界約70の国・地域で活動している。1999年、ノーベル平和賞受賞。
MSF日本は1992年に設立され、2012年までに280人のスタッフを、のべ778回、活動地に派遣。MSF日本の活動資金はすべて、個人を中心とする民間からの寄付金でまかなわれている。
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