【アーツカウンシル東京】TERATOTERA祭り2020「Collective ~共生の次代~」開催のお知らせ
東南アジアと日本のアートコレクティブ6組による大規模展覧会を開催!
中央線沿線で様々なアートイベントを展開しているTERATOTERA(テラトテラ)が、街中でのアート展をはじめ、音楽ライブやパフォーマンスなどを盛り込んだ大規模展覧会「TERATOTERA祭り」を開催します。
2011年度から始まり記念すべき10回目となる今回のテーマは「Collective ~共生の次代~」です。これまでより規模を拡大し、武蔵小金井駅~吉祥寺駅周辺の施設や公園などを舞台に、東南アジアと日本のアートコレクティブ6組によるインスタレーションやパフォーマンス、映像作品を発表します。
2011年にスタートしたTERATOTERA祭りが10回目を迎える。1回目にメインテーマとして掲げたのは“post”というものだった。それは「~以降の」「~の次の」を意味する接頭語であり、無論のこと、同年3月におきた東日本大震災、そして福島第一原子力発電所事故を念頭に置いて、「あのとき以降」どのような表現がこの世界で可能なのかを問いかける企画であった。あれから随分と月日は流れたけれど、私たちは“post”の時代に今なお生き続けている気がする。
ポピュリズムが世界を席巻し、グローバリゼーションは貧富の格差を生み続け、移民や難民問題は解決の糸口さえ見えない。絶対にないとされた男が大統領となり大国は世界の警察を退こうとしている。もう一つの大国は巨大な経済力を背景に中央の権力を拡大し続けている。自国に目を移せば、福島の放射能の問題、沖縄の基地問題、隣国との歴史認識をめぐる問題、そして切実な貧困問題など、どれもがアンダーコントロールとは程遠い。
分断、格差、孤立、これらは“post”の時代を表すのにうってつけの言葉であろう。富や権力はある一部に集中し、社会には分断が生まれ、人々は孤立し続けていく。なんとも未来の見えない、お先真っ暗な世界であるけれど、それが事実なのだから仕方がない。抗いがたい現実に対する無力感、そして思考停止。
ただ本当にそれでいいのだろうか。あのとき掲げた問いは、「諦め」という答えで終わってしまうのか。いや決してそんなことはないはずだ。では、分断、格差、孤立、それらに対抗するものはいったい何があるというのか?
その答えを導くため、今回のTERATOTERA祭りでは「Collective ~共生の次代~」というコンセプトを掲げる。コレクティブとは、複数のアーティストが共同で恒常的に表現活動を行う際に使われる言葉であり、参加をお願いしたのは国内外で精力的に活動を続けるアート・コレクティブである。彼・彼女たちは、コト・モノ・時間をシェアし、自分たちが信じる表現の元に集い、そして共生=共に生きている。私は、そうしたアーティストたちの日々の営みの中に、今我々が直面している様々な困難を乗り越えていくヒントが多く隠されているように思えてならない。
少し考えればわかることだが、表現活動において共同で何かをすることは、個人で制作をするよりもずっと面倒なことである。それぞれの考え方や意思をぶつけ合いながら相手を理解し、自身を変えていく必要があるからだ。ただそうした面倒なプロセスにこそ私は未来を感じるのだ。他者を受け入れ、自身を変え、共に何かを生み出していくこと。どうしようもないほどにバラバラになってしまったならば、再び個と個が集うことからはじめればいいのだ。たとえそれが愚直であろうとも。
分断には対話を、格差にはシェアを、孤立には繋がりを。TERATOTERA祭り2020に集う多種多様なコレクティブの活動は、私たちが生きるこの荒涼とした世界の次の時代への道筋をきっと指し示してくれるはずだ。“post”のその先へ。次の一歩は踏み出せる。すぐそばにいる自分ではない誰かと共になら。
TERATOTERAディレクター 小川希
TERATOTERA祭り2020「Collective ~共生の次代~」開催概要
■会期:2020年5月2日(土)~10日(日)11:00~18:00 ※7日・8日は休み
■会場:武蔵小金井駅~吉祥寺駅周辺の施設や公園各所(Art Center Ongoing、吉祥寺PARCO、旧竹田製麺所、KOGANEI ART SPOT シャトー2F、武蔵野芸能劇場、武蔵野公会堂、ほか)
■参加費:無料(ライブ公演等、一部有料になる場合があります。)
■参加コレクティブ:Chiang Mai Art Conversation(タイ)、Ruang MES56(インドネシア)、Sa Sa Art Projects(カンボジア)、hyslom(京都)、Ongoing Collective(東京)、Sapporo Dance Collective(北海道)
■主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、一般社団法人Ongoing
■公式サイト:http://teratotera.jp/events/matsuri2020/
中央線沿線で様々なアートイベントを展開しているTERATOTERA(テラトテラ)が、街中でのアート展をはじめ、音楽ライブやパフォーマンスなどを盛り込んだ大規模展覧会「TERATOTERA祭り」を開催します。
2011年度から始まり記念すべき10回目となる今回のテーマは「Collective ~共生の次代~」です。これまでより規模を拡大し、武蔵小金井駅~吉祥寺駅周辺の施設や公園などを舞台に、東南アジアと日本のアートコレクティブ6組によるインスタレーションやパフォーマンス、映像作品を発表します。
「Collective ~共生の次代~」コンセプト
2011年にスタートしたTERATOTERA祭りが10回目を迎える。1回目にメインテーマとして掲げたのは“post”というものだった。それは「~以降の」「~の次の」を意味する接頭語であり、無論のこと、同年3月におきた東日本大震災、そして福島第一原子力発電所事故を念頭に置いて、「あのとき以降」どのような表現がこの世界で可能なのかを問いかける企画であった。あれから随分と月日は流れたけれど、私たちは“post”の時代に今なお生き続けている気がする。
ポピュリズムが世界を席巻し、グローバリゼーションは貧富の格差を生み続け、移民や難民問題は解決の糸口さえ見えない。絶対にないとされた男が大統領となり大国は世界の警察を退こうとしている。もう一つの大国は巨大な経済力を背景に中央の権力を拡大し続けている。自国に目を移せば、福島の放射能の問題、沖縄の基地問題、隣国との歴史認識をめぐる問題、そして切実な貧困問題など、どれもがアンダーコントロールとは程遠い。
分断、格差、孤立、これらは“post”の時代を表すのにうってつけの言葉であろう。富や権力はある一部に集中し、社会には分断が生まれ、人々は孤立し続けていく。なんとも未来の見えない、お先真っ暗な世界であるけれど、それが事実なのだから仕方がない。抗いがたい現実に対する無力感、そして思考停止。
ただ本当にそれでいいのだろうか。あのとき掲げた問いは、「諦め」という答えで終わってしまうのか。いや決してそんなことはないはずだ。では、分断、格差、孤立、それらに対抗するものはいったい何があるというのか?
その答えを導くため、今回のTERATOTERA祭りでは「Collective ~共生の次代~」というコンセプトを掲げる。コレクティブとは、複数のアーティストが共同で恒常的に表現活動を行う際に使われる言葉であり、参加をお願いしたのは国内外で精力的に活動を続けるアート・コレクティブである。彼・彼女たちは、コト・モノ・時間をシェアし、自分たちが信じる表現の元に集い、そして共生=共に生きている。私は、そうしたアーティストたちの日々の営みの中に、今我々が直面している様々な困難を乗り越えていくヒントが多く隠されているように思えてならない。
少し考えればわかることだが、表現活動において共同で何かをすることは、個人で制作をするよりもずっと面倒なことである。それぞれの考え方や意思をぶつけ合いながら相手を理解し、自身を変えていく必要があるからだ。ただそうした面倒なプロセスにこそ私は未来を感じるのだ。他者を受け入れ、自身を変え、共に何かを生み出していくこと。どうしようもないほどにバラバラになってしまったならば、再び個と個が集うことからはじめればいいのだ。たとえそれが愚直であろうとも。
分断には対話を、格差にはシェアを、孤立には繋がりを。TERATOTERA祭り2020に集う多種多様なコレクティブの活動は、私たちが生きるこの荒涼とした世界の次の時代への道筋をきっと指し示してくれるはずだ。“post”のその先へ。次の一歩は踏み出せる。すぐそばにいる自分ではない誰かと共になら。
TERATOTERAディレクター 小川希
TERATOTERA祭り2020「Collective ~共生の次代~」開催概要
■会期:2020年5月2日(土)~10日(日)11:00~18:00 ※7日・8日は休み
■会場:武蔵小金井駅~吉祥寺駅周辺の施設や公園各所(Art Center Ongoing、吉祥寺PARCO、旧竹田製麺所、KOGANEI ART SPOT シャトー2F、武蔵野芸能劇場、武蔵野公会堂、ほか)
■参加費:無料(ライブ公演等、一部有料になる場合があります。)
■参加コレクティブ:Chiang Mai Art Conversation(タイ)、Ruang MES56(インドネシア)、Sa Sa Art Projects(カンボジア)、hyslom(京都)、Ongoing Collective(東京)、Sapporo Dance Collective(北海道)
■主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、一般社団法人Ongoing
■公式サイト:http://teratotera.jp/events/matsuri2020/
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