「Digital×北斎」特別展 「大鳳凰図転生物語」の開催について ~ 葛飾北斎の最大の作品 岩松院本堂天井絵「鳳凰図」を300億画素のデジタル技術で再現 ~
東日本電信電話株式会社(代表取締役社長:井上 福造、以下「NTT東日本」)は6月2日(木)よりNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]にて「Digital×北斎」特別展「大鳳凰図転生物語」を開催いたします。株式会社NTT ArtTechnology(代表取締役社長:国枝 学、以下「NTT ArtTechnology」)が株式会社アルステクネ(代表取締役社長:久保田 巖、以下「アルステクネ」)と連携してデジタル化を行った葛飾北斎最大の作品、岩松院(長野県・小布施町)※1本堂天井絵「鳳凰図」(八方睨み鳳凰図)を、300億画素のデジタルデータを活用して、実物大で完全に再現する展示を行います。デジタル化の過程で得られた様々な発見についてもご紹介するとともに、それらの発見に基づいて考察・制作した、葛飾北斎が目指していたと思われる「鳳凰図」を、岩松院の本堂を再現した空間の中で体感する作品としてご紹介いたします。
※1 曹洞宗 梅洞山 岩松院(長野県・小布施町)https://www.gansho-in.or.jp/
1812年(文化9年)の火災による本堂の消失後、1831年(天保2年)に再建された際、髙井鴻山が世話人を務め、本堂大間天井絵の制作を葛飾北斎に依頼した。
1. 背景と目的
NTT東日本、NTT ArtTechnology、アルステクネは「Digital×北斎【序章】」展、「Digital×北斎【破章】」展に続く展覧会のテーマを葛飾北斎の晩年に求め、2019年より長野・小布施町にある岩松院本堂の天井に描かれた間口6.3m、奥行5.5mの「鳳凰図」、通称「八方睨み鳳凰図」に関する調査を開始しました。その調査の過程である発見があり、私たちはこの巨大な天井絵をアルステクネの技術を活用して高精細デジタル化するプロジェクトを開始しました。幸いにも岩松院はじめ小布施の方々に多大なるご協力をいただき、「八方睨み鳳凰図」の高精細デジタル化を実現することができ、そしてその結果、調査の段階での発見以外にも様々な事柄がわかりました。
NTT東日本ならびにNTT ArtTechnologyは、ICT技術を活用して、様々な人々が身近な環境で文化芸術を楽しむことができる「分散型デジタルミュージアム構想」の実現を目指しております。本展覧会では、これまで長野県・小布施町の岩松院でしか鑑賞することのできなかった「八方睨み鳳凰図」をICCで完全再現展示を行うことで、より多くの方にご鑑賞いただけるようにするとともに、調査・デジタル化の過程で得られた発見・考察についても動画やパネルを用いてご紹介します。さらに葛飾北斎が目指していたと思われる推定完全復原版「鳳凰図」を、岩松院本堂を再現した空間の中で鑑賞いただくことで、当時葛飾北斎と小布施の方々が共同して実現しようとした世界を体感していただくことを目指しております。
2. 展示構成・概要
①北斎 新たな旅
・葛飾北斎が晩年に力を注いだ肉筆画作品の紹介。
似鳥美術館所蔵「詠歌美人図」「雲龍図」のマスターレプリカ※2を展示。
・葛飾北斎を小布施に招いた髙井鴻山と葛飾北斎の関わりを説明。
・北斎が小布施を訪問した時期に関する考察。
②四つの鳳凰図の謎
・葛飾北斎が生涯に描いた4つの鳳凰図の紹介ならび関係性の説明。
[4つの鳳凰図]
岩松院天井絵原図「鳳凰図」(岩松院所蔵)
岩松院本堂天井絵「鳳凰図」(岩松院所蔵)
東町祭屋台天井絵「鳳凰」(東町自治会蔵・北斎館管理)
「鳳凰図屏風」(ボストン美術館所蔵)
・岩松院天井絵原図「鳳凰図」マスターレプリカ、岩松院本堂天井絵「鳳凰図」マスターレプリカ [原図と同寸の縮小版]を展示。
③巨大天井絵デジタル化プロジェクト
・岩松院本堂天井絵「鳳凰図」マスターレプリカ [実物大] 横6.3m×縦5.5m
・デジタル化のプロセスの説明。
・記録調査、デジタル化で発見・考察した内容の説明。
[主な発見・考察]
一定の方向から光をあてると「鳳凰図」が光る
北斎が光らせることを意図して用いた線描の手法
集団制作や耐久性を考慮して考案したと思われるデザインの簡素化
反射時の見え方を考慮して行ったと考えられる原図からの変更点
天井絵が未完成であった可能性
④天井絵転生物語
・前項の発見・考察をもとに制作した推定完全復原版天井絵「鳳凰図」を岩松院の本堂(間口6.3m、奥行5.5m、高さ5m)を再現した空間で天井絵として展示。顔料・箔が光の反射によって変容する姿まで再現(ローランド ディー.ジー.株式会社のUVプリンターを使用)。
・大型3Dダイブシアター※3「大鳳凰図転生物語」。5面に映像を投影する体感型作品。北斎の意図を継承し、最新のデジタル・アートとして展示。
⑤おわりに
・本プロジェクトのメイキングおよび関係者インタビューの紹介。
・「フローティングギガビューワー」※4(原図、天井絵、推定完全復原版天井絵)による細部の鑑賞。
※2 マスターレプリカ
アルステクネが有する特許技術「高品位三次元質感画像処理技術DTIP」を用いて制作された、所蔵元認定の公式複製作品。
※3 3Dダイブシアター
正面、左右、床面、天井等に投影された動画を通じて作品の持つ世界に没入した感覚で鑑賞する体感型作品。
※4 フローティングギガビューワー
空中に投影された操作画面を非接触で操作し、作品を拡大してモニターで鑑賞するシステム。
3. 基本情報
・タイトル:「Digital×北斎」特別展 「大鳳凰図転生物語」 − 小布施とHOKUSAI 神妙に達していた絵師 –
・会期:2022年6月2日(木)~7月3日(日) 木曜日~日曜日開催
開催日程詳細 https://www.ntt-east.co.jp/art/hokusai-special/
・時間:11:00~18:00(入場は17:30まで)
・会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC] ギャラリーA
〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
京王新線「初台駅」東口から徒歩2分
・入場料:一般・大学生 1,500円
※ギャラリーEで開催中の「Digital×北斎【破章】北斎vs廣重」展の入場料を含みます。
※身体障害者手帳をお持ちの方および付添1名、65歳以上の方と高校生以下は無料(当日身分証明書のご提示をお願いいたします。)
※オンラインチケット https://www.e-tix.jp/hokusai_tokubetsuten/
・お問い合わせ:e-mail bunka-ml@east.ntt.co.jp 電話 0120-114-677
・主催:東日本電信電話株式会社
・企画・運営:株式会社NTT ArtTechnology
・監修:久保田巖(株式会社アルステクネ 代表取締役社長)
・企画協力:市村次夫(北斎館理事長)
・協力:株式会社アルステクネ、岩松院、北斎館、髙井鴻山記念館、似鳥美術館、ローランド ディー.ジー.株式会社、株式会社Goolight
4. 今後の展開
岩松院本堂天井絵「鳳凰図」(八方睨み鳳凰図)のデジタルデータを活用して、さらなる鑑賞機会の拡大および小布施町の活性化への貢献について検討してまいります。
なお本展の終了とともに、ギャラリーEで開催中の「Digital×北斎【破章】北斎vs廣重」展も終了します。その後、準備期間を経て、「Digital×北斎【急章】」展を開催する予定です。詳細についてはあらためてお知らせいたします。
(参考)
1812年(文化9年)の火災による本堂の消失後、1831年(天保2年)に再建された際、髙井鴻山が世話人を務め、本堂大間天井絵の制作を葛飾北斎に依頼した。
1. 背景と目的
NTT東日本、NTT ArtTechnology、アルステクネは「Digital×北斎【序章】」展、「Digital×北斎【破章】」展に続く展覧会のテーマを葛飾北斎の晩年に求め、2019年より長野・小布施町にある岩松院本堂の天井に描かれた間口6.3m、奥行5.5mの「鳳凰図」、通称「八方睨み鳳凰図」に関する調査を開始しました。その調査の過程である発見があり、私たちはこの巨大な天井絵をアルステクネの技術を活用して高精細デジタル化するプロジェクトを開始しました。幸いにも岩松院はじめ小布施の方々に多大なるご協力をいただき、「八方睨み鳳凰図」の高精細デジタル化を実現することができ、そしてその結果、調査の段階での発見以外にも様々な事柄がわかりました。
NTT東日本ならびにNTT ArtTechnologyは、ICT技術を活用して、様々な人々が身近な環境で文化芸術を楽しむことができる「分散型デジタルミュージアム構想」の実現を目指しております。本展覧会では、これまで長野県・小布施町の岩松院でしか鑑賞することのできなかった「八方睨み鳳凰図」をICCで完全再現展示を行うことで、より多くの方にご鑑賞いただけるようにするとともに、調査・デジタル化の過程で得られた発見・考察についても動画やパネルを用いてご紹介します。さらに葛飾北斎が目指していたと思われる推定完全復原版「鳳凰図」を、岩松院本堂を再現した空間の中で鑑賞いただくことで、当時葛飾北斎と小布施の方々が共同して実現しようとした世界を体感していただくことを目指しております。
2. 展示構成・概要
①北斎 新たな旅
・葛飾北斎が晩年に力を注いだ肉筆画作品の紹介。
似鳥美術館所蔵「詠歌美人図」「雲龍図」のマスターレプリカ※2を展示。
・葛飾北斎を小布施に招いた髙井鴻山と葛飾北斎の関わりを説明。
・北斎が小布施を訪問した時期に関する考察。
②四つの鳳凰図の謎
・葛飾北斎が生涯に描いた4つの鳳凰図の紹介ならび関係性の説明。
[4つの鳳凰図]
岩松院天井絵原図「鳳凰図」(岩松院所蔵)
岩松院本堂天井絵「鳳凰図」(岩松院所蔵)
東町祭屋台天井絵「鳳凰」(東町自治会蔵・北斎館管理)
「鳳凰図屏風」(ボストン美術館所蔵)
・岩松院天井絵原図「鳳凰図」マスターレプリカ、岩松院本堂天井絵「鳳凰図」マスターレプリカ [原図と同寸の縮小版]を展示。
③巨大天井絵デジタル化プロジェクト
・岩松院本堂天井絵「鳳凰図」マスターレプリカ [実物大] 横6.3m×縦5.5m
・デジタル化のプロセスの説明。
・記録調査、デジタル化で発見・考察した内容の説明。
[主な発見・考察]
一定の方向から光をあてると「鳳凰図」が光る
北斎が光らせることを意図して用いた線描の手法
集団制作や耐久性を考慮して考案したと思われるデザインの簡素化
反射時の見え方を考慮して行ったと考えられる原図からの変更点
天井絵が未完成であった可能性
④天井絵転生物語
・前項の発見・考察をもとに制作した推定完全復原版天井絵「鳳凰図」を岩松院の本堂(間口6.3m、奥行5.5m、高さ5m)を再現した空間で天井絵として展示。顔料・箔が光の反射によって変容する姿まで再現(ローランド ディー.ジー.株式会社のUVプリンターを使用)。
・大型3Dダイブシアター※3「大鳳凰図転生物語」。5面に映像を投影する体感型作品。北斎の意図を継承し、最新のデジタル・アートとして展示。
⑤おわりに
・本プロジェクトのメイキングおよび関係者インタビューの紹介。
・「フローティングギガビューワー」※4(原図、天井絵、推定完全復原版天井絵)による細部の鑑賞。
※2 マスターレプリカ
アルステクネが有する特許技術「高品位三次元質感画像処理技術DTIP」を用いて制作された、所蔵元認定の公式複製作品。
※3 3Dダイブシアター
正面、左右、床面、天井等に投影された動画を通じて作品の持つ世界に没入した感覚で鑑賞する体感型作品。
※4 フローティングギガビューワー
空中に投影された操作画面を非接触で操作し、作品を拡大してモニターで鑑賞するシステム。
3. 基本情報
・タイトル:「Digital×北斎」特別展 「大鳳凰図転生物語」 − 小布施とHOKUSAI 神妙に達していた絵師 –
・会期:2022年6月2日(木)~7月3日(日) 木曜日~日曜日開催
開催日程詳細 https://www.ntt-east.co.jp/art/hokusai-special/
・時間:11:00~18:00(入場は17:30まで)
・会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC] ギャラリーA
〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
京王新線「初台駅」東口から徒歩2分
・入場料:一般・大学生 1,500円
※ギャラリーEで開催中の「Digital×北斎【破章】北斎vs廣重」展の入場料を含みます。
※身体障害者手帳をお持ちの方および付添1名、65歳以上の方と高校生以下は無料(当日身分証明書のご提示をお願いいたします。)
※オンラインチケット https://www.e-tix.jp/hokusai_tokubetsuten/
・お問い合わせ:e-mail bunka-ml@east.ntt.co.jp 電話 0120-114-677
・主催:東日本電信電話株式会社
・企画・運営:株式会社NTT ArtTechnology
・監修:久保田巖(株式会社アルステクネ 代表取締役社長)
・企画協力:市村次夫(北斎館理事長)
・協力:株式会社アルステクネ、岩松院、北斎館、髙井鴻山記念館、似鳥美術館、ローランド ディー.ジー.株式会社、株式会社Goolight
4. 今後の展開
岩松院本堂天井絵「鳳凰図」(八方睨み鳳凰図)のデジタルデータを活用して、さらなる鑑賞機会の拡大および小布施町の活性化への貢献について検討してまいります。
なお本展の終了とともに、ギャラリーEで開催中の「Digital×北斎【破章】北斎vs廣重」展も終了します。その後、準備期間を経て、「Digital×北斎【急章】」展を開催する予定です。詳細についてはあらためてお知らせいたします。
(参考)
岩松院本堂天井絵「鳳凰図」(八方睨み鳳凰図)
岩松院天井絵原図「鳳凰図」
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