トビラシステムズ 特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート(2024年5月)

国際電話を使った迷惑電話の多発続く。定額減税に便乗した詐欺電話やメールが発生

トビラシステムズ

特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、以下「トビラシステムズ」)は、2024年5月に当社調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開します。(調査期間:2024年5月1日〜5月31日)
また、直近の当社調査で確認された傾向についてもお知らせいたします。

<調査サマリー>

  • 迷惑電話番号の種別割合で国際電話番号が増加、6割超

  • 「+1」「+800」から始まる不審な国際電話多発、新たにオーストラリアの番号も

  • 詐欺SMSは「三菱UFJ銀行」「docomo」「東京電力」かたる手口が目立つ

  • 定額減税に便乗した特殊詐欺が発生、「オンラインで還付」ウソのメールで偽サイトに誘導するフィッシング詐欺の事例も


1. 詐欺電話レポート

○迷惑電話は国際電話番号の割合が増加し6割超に

2024年5月に新たにトビラシステムズの迷惑電話番号データベースに登録された番号の種別割合について、国際電話番号は65.2%(前月比+6.8%)となりました。


特定IP電話番号(050番号)、固定電話番号、携帯電話番号の割合は、前月に続き横ばい傾向で推移しています。詐欺電話や迷惑電話に利用される電話番号の割合は、国際電話番号が高止まりを続けています。


○「+1」「+800」から始まる不審な国際電話の多発が続く

当社の調査で、2024年5月に着信件数が多かった国際電話の国番号は、上位からアメリカ合衆国やカナダなどの北米地域、国際フリーフォン、オーストラリア、スリランカ、イギリスでした。

前月に続き、「+1」から始まる北米地域、「+800」から始まる国際フリーフォン(注1)の電話番号からの着信が多発しています。スリランカおよびイギリスの電話番号からの着信も前月に続き多数確認されました。また、2024年5月は新たに「+61」から始まるオーストラリアの電話番号を使い、架空料金請求詐欺や投資関連の詐欺とみられる着信が発生しました。


なお、国番号として使用されていない番号(+293、+294、+295、+296など)からも、中国大使館をかたる不審な自動音声ガイダンスなどの電話が発生しています。


【実際の音声】中国大使館をかたる自動音声ガイダンス(トビラシステムズYouTubeより)

https://youtu.be/7s1V64EFU54


(注1)通話料金を着信者が負担する着信課金電話番号。いわゆる世界共通のフリーダイヤル番号。着信課金電話番号への着信に適用されるものであり、着信課金電話番号から発信された場合の通話料金は着信課金電話番号(発信者側)が負担する。


2. 詐欺SMSレポート

○宅配事業者をかたる詐欺SMSが8割超
トビラシステムズの調査で、2024年5月に確認されたフィッシング詐欺のSMSの種別割合は、宅配事業者をかたる手口が86.2%を占めました。次いで金融・決済サービスをかたる手口が6.9%、通信事業者をかたる手口が3.3%となりました。


○「三菱UFJ銀行」「docomo」「東京電力」かたるSMSが目立つ

実在する企業やブランドの名前をかたる詐欺SMSについて、2024年5月は「三菱UFJ銀行」「docomo」「東京電力」をかたるものが特に目立ちました。生活インフラとして身近な企業やブランドの名前をかたる詐欺SMSに引き続き注意が必要です。

<参考資料>

フィッシングによる不正送金被害が急増しています!(三菱UFJ銀行)
https://www.bk.mufg.jp/info/security/caution_phishing.html

ドコモを装ったフィッシングSMSにご注意ください!(NTTドコモ)

https://www.docomo.ne.jp/info/spam_mail/column/20190617/

東京電力(TEPCO)を装った SMSフィッシング詐欺にご注意ください!(東京電力エナジーパートナー)
https://www.tepco.co.jp/ep/support/sms/phishing/index-j.html


詐欺SMSの検知状況をリアルタイムに観測し可視化する「詐欺SMSモニター」で、詐欺SMSに関する最新情報をご確認ください。


詐欺SMSモニター

https://smon.tobila.com/


3. <トピック>定額減税に便乗した特殊詐欺・フィッシング詐欺が発生

2024年6月1日より、定額による所得税の特別控除(定額減税)が実施され、これに便乗した詐欺への懸念が高まっています。国税庁は、「定額減税に関する不審な電話やメールにより、銀行の口座情報を聞き出そうとする事例や、還付手続のためとウソを言ってATMを操作させ振込みを行わせる事案が発生している」と注意喚起しています。


トビラシステムズの調査では、6月下旬ごろ、定額減税に便乗したフィッシング詐欺の手口が確認されました。「早急に税金還付の申請を行ってください」「オンライン申請のみ受け付けています」などと、虚偽の情報を記載したメールから、個人情報やクレジットカード情報の入力を求めるフィッシングサイト(偽サイト)に誘導し、情報を盗み取ろうとする手口です。

トビラシステムズの公式Xアカウントにて、定額減税に便乗したフィッシング詐欺の手口を動画で紹介しています。


【動画】定額減税に便乗したフィッシング詐欺の手口(トビラシステムズ公式Xより)

https://x.com/tobilasystems/status/1805893192606433386


国税庁は、「定額減税について電話・メール・SMS等で銀行の口座情報を聞き出したり、ATMの操作をお願いすることは一切行っていない」と注意を呼びかけています。定額減税に関する不審な電話・メール・SMS等を受け取った場合は、対応しないでください。

 
社会的な変化があるタイミングは、便乗した特殊詐欺が発生しやすい傾向があります。引き続きご注意ください。

<参考資料>

定額減税や給付金をかたった不審な電話、ショートメッセージやメールにご注意ください(国税庁)

https://www.nta.go.jp/users/gensen/teigakugenzei/pdf/0024005-122.pdf


<詐欺電話の対策>

  • 電話で「お金」や「キャッシュカード」の話が出たら、まず詐欺を疑う

  • あやしいと感じたらすぐに電話を切り、家族や信頼できる人、警察に相談する

  • 迷惑電話対策サービスを活用し、特殊詐欺や悪質商法などの電話を自動で遮断

<詐欺SMSの対策>

  • 身に覚えのないメールやSMSが届いた場合、文面に添付されたURLに触らない

  • 日頃利用するサービスは、公式アプリやブックマークしたサイトから情報を確認

  • 迷惑SMS対策サービスを活用し、フィッシング詐欺などの不審なSMSを自動で遮断


4. トビラシステムズについて

テクノロジーで社会課題の解決を目指し、特殊詐欺やフィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しています。詐欺電話・詐欺SMS等の情報を収集・調査してデータベースを構築し、自動でフィルタリングする「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話、モバイル、ビジネス向けに展開し月間約1,500万人にご利用いただいています。


公式サイト:

https://tobila.com/

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会社概要

トビラシステムズ株式会社

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URL
https://tobila.com/
業種
情報通信
本社所在地
愛知県名古屋市中区錦2-5-12 パシフィックスクエア名古屋錦7F
電話番号
050-3612-2677
代表者名
明田 篤
上場
東証スタンダード
資本金
3億3235万円
設立
2006年12月