TBWAが「食」をテーマにした消費者の意識調査をもとに、兆しを先読みするレポートを公開
~健康意識の変化、テクノロジーの活用など、私たちの生活に深く関わる「食」の未来とは~
TBWAは、最新の独自の調査ツールであるディスラプション・インデックス(Disruption Index)を活用したデータ分析と戦略を組み合わせてカルチャーの変化を予測します。このインデックスでは、18 か国の約 8,000 人の参加者からのアンケート回答を処理して、バックスラッシュによるカルチャーのシフトや推移を分析し、それが消費者の意識と行動にどのような影響を与えているかを調査します。
「Future of Food」(食の未来)について
気候変動から社会正義まで、食料とその未来は今日の重要課題となっていることから、TBWAはきわめて重要な局面に立っていると考え、本レポートの公開に至りました。これは、「食」がもはや独立した産業として評価されるのではなく、より明るい未来に向けて前進するための全人類を視野に包括的に考えるべき重要な要素として位置されることを意味します。
食品ジャーナリスト、作家、料理人であるアリシア・ケネディ氏(Alicia Kennedy)は、序文の中で自身のインサイトを共有し、次のように述べています。 「世界の食料システムが持つ課題は気候科学、生態学的限界、文化的視点から見ても課題が多くあります。それらを解決するための万能な解決策はありません。だからこそ、あらゆるカテゴリからの詳細な情報や視点を1つのレポートにまとめ、アイデアが相互に影響し合う「場」を提供することが重要なのです。すべての人にとってより良い「食」の未来を確保するには、私たち全員の決意と連携が必要なのです。」
TBWA Worldwideの最高戦略責任者(CSO)であるアガテ・ゲリエ(Agathe Gurrier)は次のように続けています。「長い間、「食」の進歩は「利便性」を意味していました。 その結果、私たちは食材が食卓に届くまでのプロセスから切り離されたことにより、私たちの健康、地球環境、そして栄養への平等なアクセスに悪影響を及ぼしています。 企業と生活者がこの悪循環を変える時を迎えています。」
本レポートでは以下の4つの成長領域に関して記載しています。:
1. 食べ物=処方箋: 食と医薬品の間の境界線はますます曖昧になり、私たちが「何」を食べるかだけでなく、「なぜ」食べるのかという意識の変化しています。
・個人に合ったパーソナライズされた栄養やダイエットのストレス軽減のため、新しい「食」など医療における食品の役割が高まっている一方で、多くの新薬が健康的な食生活への切り替えをしなくても「健康に暮らせる」という錯覚を植え付けている。
・大手食品と大手製薬会社の関係が可視化され、生活者は健康問題の根本を解決してくれる企業に注目するようになる。
ディスラプション・インデックスによる解析:本インデックスで#1カテゴリーは「自分の健康と身体について、自身の健康に最も良いことを選択できること」。79%の回答者が「重要項目」として回答。
2.「食の見直し」:「良い」食品の探求は、今や倫理的で持続可能で、かつ包括的な食品の探求となっています。
・かつては、素晴らしい技術と完璧な盛り付けが、おいしい料理の指標であった。しかし、現在では、私たちは社会問題や環境問題を重視し、地球市民としての責任ある判断基準で食品を選ぶことが求められている。
・この価値観の変化により、カーボン・フットプリントを可視化したラベルの付いた製品が増加し、牛肉などのCo2排出が製造過程にて多い商品の生産制限が強化され、伝統料理に対する新たな評価やパラメーターがもたらされる。
ディスラプション・インデックスによる解析: 食品と飲料カテゴリーでの購買行動を促す決定要因3位に選ばれたのが「持続可能性をサポートするビジネス・商品に対してお金を使う」でした。「利便性よりも社会的および環境的利益を優先する」という生活者の意識は、すべてのカテゴリーの上位5つのトレンドに入っています。
3. 消費の先にあるモノ: 食品システムがよりインタラクティブに再設計され、受動的な消費者は積極的な参加者になります。
・私たちは、品揃え豊富なスーパーマーケットや超高速の食事配達アプリの利便性を何年も追い求めてきたが、今や利便性だけを追求したアプローチだけではダメだと気づいた。
・安定した供給を求めて、生活者は自分たちで作物を栽培し、食料を調達し、さらには余ったものを困っている人々に再分配する方法を再学習している。
ディスラプション・インデックスによる解析: クライシスハッキング(危機的状況を乗り切るスキル)は、この分野で第5位にランク・インしており、消費者の60%が「資源不足に対応するべくライフスタイルや消費パターンを調整する重要性を認識している」と回答し、半数弱が「資源不足を考慮した上で支出習慣を積極的に変えている」と回答しています。
4. 食は技術とテクノロジーの集大成:食品におけるテクノロジーの役割は高まっています。
・テクノロジーに汚された食品より天然食品を選ぶことが最善とされてきたが、、昨今、イノベーションを必要とする食に関する課題が、「テクノロジーx食」のコラボレーションを促している。
・より持続可能な未来を追い求めるにつれ、「テクノロジーx食」に対する嫌悪感は薄れ、研究室で合成されたタンパク質や廃棄物から生まれる新商品、AIが発案する新たな食材などがより受け入れられる道が開かれる。
ディスラプション・インデックスによる解析:研究室で製造・合成される食品についての認識は比較的低め (回答者の半数弱 - 46% - がその重要性に同意しました) しかし、これらのアーリーアダプターの間では、影響力が増大しており、動向が注目されるトピックとなっています。
レポートは下記のURLにてダウンロードいただけます:
https://www.tbwahakuhodo.co.jp/uploads/2023/08/JPN_Backslash_FutureOfFood_external.pdf
メソッド
本レポートは、数か月にわたる綿密な定性的および定量的調査、戦略的アイデア、および世界15カ国の TBWA オフィスからの 42 人のカルチャー スポッターの協力から生まれました。 TBWAに在籍するスポッターは、スターバックス、プラディス、アルバート・ハインなど、世界最大の食品会社の仕事から得た専門知識を活かしています。
Backslash(バックスラッシュ )について
Backslashは、TBWA のグローバルネットワークにある全世界 70のオフィスに在籍する300名以上のカルチャースポッターが支えるカルチャーインテリジェンスユニットです。世界中の出来事を注意深く観察・分析することで、TBWAとそのクライアントのビジネス拡大をサポートしています。戦略、データとジャーナリズムをダイナミックに掛け合わせることで、Backslash は今日のストーリーを明日のチャンスへと転換させます。Backslash に関する詳しい情報は、Instagramの@TBWABackslashをフォロー、または www.backslash.com をご覧ください。
Disruption Index(ディスラプション・インデックス)について
ディスラプション・インデックスは、カルチャーにおける変化や推移とその重要性、スピード、消費への影響を測定するための独自のツールです。 これを通して、マーケティング担当者は自社ブランドのカルチャーの中での立ち位置を特定し、ノイズを排除し、生活者が本当に重要と考えるモノ・コトを理解し、何が支出に影響を与えるかを特定できます。 この知識を活用すれば、ブランドは ROI を最大化し、最も顕著なカルチャー・トレンドに対してメッセージ、製品、サービス、体験を開発することができます。
TBWA Worldwide について
TBWAは、オムニコムグループに属する、21世紀のビジネスのためのカルチャーエンジン・The Disruption® Companyです。Fast Companyの「世界で最も革新的な企業」に2023、2022、2021,2020、2019年に選出され、2021年と2018年にはAdweekのGlobal Agency of the Yearと選出されました。商標登録をしている「Disruption®︎」のメソッドを活用しにクライアントのビジネスを拡大するための破壊的なアイデアを生み出しています。世界45カ国に10,000人以上の社員がおり、Auditoire、Digital Arts Network (DAN)、eg+ worldwide、GMR、The Integer Group®, TBWA Media Arts Lab、TBWA WorldHealth、TROなどのブランドを擁しています。グローバルクライアントには、adidas、Apple、Gatorade、Henkel、Hilton Hotels、McDonald's、Nissan、Singapore Airlinesなどがあります。https://tbwa.com/
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