「住教育」活動を通じた空き家問題への啓発を実施~国土交通省主唱「住生活月間」に合わせた地域と連携したワークショップ・セミナーを開催~
小田急不動産株式会社(本社:東京都渋谷区 社長:五十嵐 秀)は、国土交通省が主唱する「住生活月間」(毎年10月)に合わせ、住教育の取り組みを実施したことをお知らせします。
近年、空き家の増加は全国的に深刻な社会課題となっています。令和5年(2023年)住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は約900万戸、空き家率は13.8%と過去最高を記録しました。東京都・神奈川県では、空き家率こそ全国平均より低いものの、住宅総数が多いため空き家の「絶対数」は多く、地域の安全性や景観、資産価値への影響が懸念されています。特に老朽化した空き家は防災・防犯上のリスクとなることから、行政による対策や住民の意識啓発が急務となっています。
そこで当社では、予防的観点から、子どもから大人まで幅広い世代を対象に、空き家の現状や課題を「自分ごと」として捉えてもらうための教育的アプローチを展開しました。
当社の住教育活動は、単なる情報提供にとどまらず、参加者が主体的に考え、地域の未来に関心を持つきっかけとなることを目指しています。企業としての社会的責任を果たすとともに、地域との信頼関係を築きながら、持続可能なまちづくりに貢献します。これにより、サステナブルな社会の実現に向け、地域とともに歩んでまいります。

1. 住生活月間とは
「住生活月間」は、国民一人ひとりが豊かな住生活を実現するための意識を高めることを目的とした、全国的な啓発キャンペーンです。平成元年に旧建設省(現・国土交通省)が「住宅月間」としてスタートし、平成19年度には「住生活基本法」の施行を受けて「住生活月間」へと名称を変更しました。以来、毎年10月を中心に、関係機関・団体が連携し、住まいに関する幅広いテーマでイベントや広報活動を展開しています。
当社では、この「住生活月間」の趣旨に賛同し、多摩大学や、小田急グループ・川崎市・JA神奈川県信連で組成する「小田急沿線既存住宅流通促進協議会」、一般社団法人住教育推進機構および一般社団法人全国古民家再生協会の協力のもと、地域住民との共創を通じて、空き家問題の予防と意識啓発を目的とした「住教育」活動を実施しました。
住生活月間オフィシャルサイト:https://www.jh-a.or.jp/jyuuseikatu/top.html
2. 活動内容について
国土交通省主唱の「住生活月間」に合わせ、地域と連携して開催したワークショップ・セミナーは下記の通りです。
■10月4日(土):「住まい学講座」
対 象:小学生1~6年生(マチカドこども大学®の一講座として)
協 力:多摩大学
参加人数:子ども18名(見学保護者10名)
テ ー マ:「空き家の未来を考えよう~おじいちゃん、おばあちゃんの家ってどうなるの?~」
内 容:空き家の定義や社会的背景、放置による課題について、子どもたちにわかりやすく紹介しま した。クイズ形式のワークやグループディスカッションを通じて、子どもたちが自分の家族
や地域の住まいについて主体的に考える機会を提供しました。


【参加者の声】
(子ども)
「空き家は放っておくとどうなるのかなどが知れて勉強になった。」
「空き家をどう利活用するのかなどを考えるのが楽しかった。」
(保護者)
「子どもの時に地域社会の問題に興味をもつのは重要だと思う。」
「大人でも現実に迫っている問題なので、一緒に色々考えさせられる時間でした。」
※子どもだけでなく、付き添いの保護者の方からも高い評価を頂くことができました。
■10月14日(火):「住教育ワークショップ」
対 象:地域美化活動「ふらっとくり~ん部」
共 催:小田急沿線既存住宅流通促進協議会
協 力:一般社団法人住教育推進機構、一般社団法人全国古民家再生協会
参加者数:19名
テ ー マ:「実家を空き家にしないために~人の終活・家の終活セミナー~」
内 容:一般社団法人全国古民家再生協会所属の一級建築士である講師を迎え、空き家の現状や法制
度、家族での話し合いの重要性について具体的な事例を交えて紹介しました。また、「住教
育カードゲーム」を通じて、参加者が住まいについて考えるワークショップを実施し、地域
課題の解決と持続可能な暮らしのあり方を考える機会を提供しました。


【参加者の声】
「家の問題を先送りせず、お正月に子どもたちと話し合いたいと思いました。」
「カードゲームで『一個人としてなにができるか』を自分事としてとらえることができた。」
「自治会として空き家課題に意識が持て、地域の方とのつながりの大切さも実感しました。」
■10月25日(土):「空き家セミナー」
対 象:相続や空き家に関心のある方
共 催:小田急電鉄株式会社
参加人数:9組11名
テ ー マ:「世田谷相続不動産&空き家セミナー・相談会」
内 容:空き家問題において、相続後の対応に悩む方々が「誰に相談すればよいか分からない」「何
から始めればよいか分からない」といった理由で、なかなか行動に移せないケースが多く見
受けられます。本セミナーでは、こうしたお悩みに対し、相続後に取るべき具体的な対応策
を学ぶ機会を提供するとともに、専門家による個別相談の場も設け、地域の皆様の課題解決
を支援しました。


【参加者の声】
「実家が相続で空き家になってどうしようか悩んでいたが、売却・賃貸・税務の各個別相談ができたので大変参考になった。」
「セミナーだけでなく個別相談もできたので不安が解消されました。」
※多くの参加者から、実用的な内容として高い評価を頂くことができました。
3. 当社の取り組み概要
当社では、「空き家問題」への啓発活動に加え、様々な取り組みを行っていますのでご紹介します。
■マチカドこども大学®
多摩大学と小田急不動産が社会課題や共創による価値創造のための産学連携の取り組みとして進める、小学生向けの探究型学びプロジェクトです。文部科学省が求める「思考力・判断力・問題解決力」の育成を目指し、算数・国語・理科・社会といった教科の枠を超えた横断的な講座を提供しています(後援:川崎市麻生区)。
マチカドこども大学®サイト:https://www.machikado-uni.com/
■ふらっとくり~ん部
小田急多摩線栗平駅周辺で、地域住民や企業・団体など、さまざまな年代・立場のメンバーが参加する地域美化活動です。美化清掃や園芸を通じて、街を歩きながらゆるやかにつながる交流の場となっています。基本的には毎月第2火曜日の午前中に実施しています。
■小田急沿線既存住宅流通促進協議会
2017年に小田急グループ・JA神奈川県信連・川崎市が連携して設立した、地域密着型の住宅流通促進プロジェクトです。少子高齢化・人口減少に伴う空き家の増加という社会課題に対し、川崎市北部エリアを中心に、既存住宅の利活用と子育て世代の流入促進を目的とした取り組みを進めています。
小田急沿線既存住宅流通促進協議会サイト:https://www.odakyu-fudosan.co.jp/kyougikai/
■専門家による空き家相談
空き家相談士による相談会を毎週木曜日・土曜日に開催しています。依頼者の立場に寄り添いなが
ら、各分野の専門家と連携し、空き家に関する様々な問題をワンストップで解決・サポートします。
相続や空き家で使える税務の特例等もご案内し、最適な解決策を提案しています。
小田急あなた線‐専門家相談‐
https://anataline.odakyu-life.jp/consultation/expertconsultation/
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