台湾運搬機械製造業の振り返りと今後の展望<ワイズ機械業界ジャーナル2022年3月第2週号発行>

〜台湾機械業界の最新動向と分析〜

ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の2022年3月第2週号を発行しました。今週号では、運搬機械業界、半導体業界、工作機械メーカーの永進機械工業、台湾EVバス産業の現状について紹介します。

<220310号記事>
  • 台湾運搬機械製造業の振り返りと今後の展望
  • 半導体市場の景気好調、2030年まで継続か
  • 永進機械工業(YCM)
  • 台湾電動バス産業の現状

<台湾運搬機械製造業の振り返りと今後の展望>
一、産業概況

 2021年は▽世界経済の回復、▽先端テクノロジーの需要好調、▽従来型製造業の景気回復、▽遠距離商機と巣ごもり商機増加によって、第5世代移動通信システム(5G)と高性能計算(HPC)の関連需要が大きく伸び、とくに情報通信製品と電子製品の関連受注が旺盛だった。製造業メーカーは生産量の増加に対応し、新型コロナウイルス感染症のクラスター発生を回避するため、運搬機械を含む自動化生産設備の調達と設置を拡大した。また、台商(海外で事業展開する台湾系企業)によるUターン投資の増加によって、台湾運搬機械製造業の内需規模は安定して成長した。

 海外市場では、世界経済の回復を受けて多くの国の製造業が資本投資支出を引き上げた。とくに中国と米国の運搬機械産業が、生産能力の増加を受けて台湾当産業からの部品調達規模を拡大したため、台湾当産業の輸出受注の成長につながった。

 このように、内需および輸出市場がそろって好調だったことから、21年1〜10月の台湾当産業の生産額は前年同期比12.89%増の364億4,200万台湾元、販売額は同12.44%増の366億4,900万台湾元となった。

 


 世界経済の回復に伴い、世界的に製造業の投資規模が拡大し、運搬機械製造業の受注は大きく伸びた。とくに工場・生産ラインでの新型コロナウイルス感染症のクラスター発生を懸念する製造業メーカーの自動化設備に対する調達需要は強い。このため、21年通年の台湾当産業の生産額と販売額は10%前後の成長幅となる見通しだ。しかし、原材料価格の高騰によって産業全体の粗利益率が低下しており、さらに一部メーカーが台湾元高の影響で為替差損を出したことから、売上高は小幅成長にとどまると予測される。

二、各カテゴリーの販売状況


三、今後の展望
 22年も台湾は経済成長が続き、製造業は輸出受注が増加して、生産指数も上昇するとみられることから、製造業の台湾当産業からの調達需要は安定した成長を維持する見通しだ。また、伝染力が強い新型コロナウイルス感染症の変異株、オミクロン株が流行する中、メーカーは労働者のクラスター感染を予防するため、自動化設備の調達規模をさらに引き上げる見込みだ。

 このほか、新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受けて、電子商取引(EC)を利用する消費者が増加したことから、倉庫や物流などのサービスに対する需要が大きく伸びた。これに伴って▽コンベア、▽フォークリフト、▽無人搬送車(AGV)、▽自動化倉庫システムの需要が成長している。(後略)

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業種
サービス業
本社所在地
中華民国台北市襄陽路9號8F 富邦銀行襄陽分行大樓
電話番号
-
代表者名
吉本康志
上場
未上場
資本金
7000万円
設立
1996年11月