FastLabel、シリーズBラウンドで11.5億の資金調達を実施
生成AI領域へサービスを拡大し、AIデータカンパニーとして海外展開に向けて
今回の資金調達により、AIデータアノテーション領域で国内売上シェアNo.1を目指すとともに、生成AI領域へサービスラインアップを拡大し、日本初のAIデータカンパニーとして海外展開に向けた準備(CxOの募集およびエンタープライズ向け営業体制の構築、エンジニアの積極募集)を進めてまいります。
背景と目的
当社は、2020年1月の創業以来、教師データ作成代行やアノテーションツールの提供を主力事業として展開。現在ではデータセントリックなAI開発プロセス全体を包括的に支援するサービス(業務代行及びコンサルティング)およびシステム(各種ツール)を提供しています。
これまで、大手企業を中心とした100社以上のAI開発における課題解決を支援してまいりました。
また、2021年10月の正式リリース以降、当社のAIデータプラットフォーム『FastLabel』における累計アノテーション数は3,200万件超、利用ユーザー数は6,700人超となっています。
米OpenAI社の「GPT-4」他、大規模言語モデルが公開されたことを受け、コンテンツを生成することが可能な生成AI(Generative AI)技術が急速に発展しています。また、英Stability AI社の「Stable Diffusion」を代表とする画像に関連した生成AIも登場し、その活用の可能性が期待されています。一方で、AI倫理の観点から「被写体からAI開発への利用承諾を得ていること」がAI開発に使用するデータとしての利用条件となるケースが増えています。
そのような背景を受け、今回の資金調達を機に、当社はAIデータアノテーション領域で国内売上シェアNo.1を目指すとともに、生成AI領域へサービスラインアップを拡大し、AIデータマネジメントプラットフォームの開発に注力してまいります。
生成AI領域に関しては、従来のAI(識別系)に加えて、生成AIモデルが開発可能なプラットフォームへの進化、生成AIを活用した機械学習モデル構築のための学習・評価データの作成、権利クリアされた生成AI用データセットの販売を目指してまいります。
AIデータマネジメントプラットフォームの開発に関しては、生成AIの登場などにより、機械学習で利用されるデータ量の増加やAI活用のフェーズがPoCから運用へ移行している中で、企業としてAI開発にかかるコストを抑えながら、データセットの効率的な管理やAI倫理の観点を意識しつつ、安心してAI開発に利用できるAIデータマネジメントプラットフォームへと進化してまいります。
FastLabel採用情報
上記に伴い、CxOおよびエンタープライズ向け営業、エンジニアを積極募集いたします。詳細は以下をご覧ください。
FastLabel採用情報:https://fastlabel.ai/career
FastLabel公式note(入社エントリ等公開中):https://note.com/fastlabel
資金調達概要
調達金額:11.5億円
調達方法:第三者割当増資
既存投資家(50音順):株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ、ジャフコ グループ株式会社
新規投資家(50音順):MPower Partners Fund、Salesforce Ventures、DBJキャピタル株式会社
資金用途:強固な営業体制の構築、プロダクトの強化、および人材の採用
投資家からのコメント
MPower Partners Fund パートナー 深澤優壽氏
FastLabelが提供する教師データ作成サービス/アノテーションツール、データ管理ソフトウエア/MLOpsなどのプロダクト群は、今後AI関連市場がますます発展し成長していくなかで重要な役割を担うことになり、その大きな可能性に期待して出資させていただきました。また、同社の高品質で使いやすいAI開発インフラを通じて、医療、インフラ、農業・水産、製造業、IT産業、サービス業など幅広い分野の社会課題が解決されることを期待しています。今回の出資を通して、ESGと事業成長の両面においてFastlabel のさらなる発展を支援できるよう努力してまいります。
Salesforce Ventures プリンシパル 細村拓也氏
あらゆる産業でデジタル化が進み、収集できるデータが急増しています。それら膨大なデータから有用な洞察を得るために、多くの企業がAIアルゴリズムを構築していますが、学習させるデータの準備、ラベリング、そして学習データやモデルの管理までAI開発を取り巻く技術的な基盤は発展の途上にあります。高品質な学習データの不足はAI開発の成長を妨げる要因となります。FastLabel社と初めて会ったのは2年前ですが、AIデータのアノテーション領域で既に日本を代表する企業にも利用され、更にデータプラットフォームとして周辺領域に展開を始めています。Salesforce VenturesはAI・データを最重要の投資テーマとして掲げていることから、今回共同リード投資家としてFastLabel社を支援することを光栄に思います。
DBJキャピタル株式会社 ディレクター 森下正弥氏
経営陣2人の自身の経験に裏打ちされたFastLabelの商品、サービスに対するお客様からの評価は高く、生成AIの台頭などもあり、今後AI活用がますます広がる中で、FastLabelのデータを軸としたAI開発のプラットフォームの重要性もますます大きくなることが見込まれます。日本政策投資銀行(DBJ)グループでは、新事業創出支援‐イノベーションを支援し、日本経済の成長を促進‐を主な取り組みテーマの一つに掲げてますが、今回の出資を通じ、誰もが簡単にAI活用できる未来に向け、そして、FastLabelのパーパスである “AIインフラを創造し、日本を再び「世界レベル」へ”の実現に向け、同社の取り組みを積極的にサポートして参ります。
ジャフコ グループ株式会社 プリンシパル 松本孝之氏
2022年の弊社からの初回出資以降、生成AIの登場によりAIデータアノテーション市場は急拡大しており、当領域のトップシェアを目指すFastLabelに追加出資させて頂きました。
AI開発に必要な教師データの作成において、膨大なデータを扱い作業量が多く、労働集約的で非効率になりやすいという課題があります。これに対し、当社は教師データ作成の自動化機能、AIモデルの学習/評価機能等を有したAIデータマネジメントプラットフォームを提供することで、各業界のリーディングカンパニーのAI開発を加速させています。
今回のラウンドでは新たに素晴らしい投資家の皆様にご参加頂けたことを大変嬉しく感じており、"AIインフラを創造し、日本を再び「世界レベル」へ"の実現に向け、共にサポートして参ります。
株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ 平尾明子氏
ChatGPTの台頭により日常におけるAIの活用が進む中で、高精度なAIを効率良く開発する必要性が高まっています。FastLabelは、アノテーション機能を中心に、AI開発に必要な機能の開発・実装を続けています。NTTグループにおいてもFastLabelの活用は進んでおり、使いやすいUI/UXやアノテーションの可視化などを高く評価しています。
今回の出資を通してFastLabelとNTTグループの共創をさらに加速し、同社の成長を支援してまいります。
今後の展望
AIの社会実装には、AI開発の高度化が必要不可欠と考えており、データ収集やアノテーションなどデータ準備のフェーズだけでなく、モデル学習・評価や運用などを含めたAI開発プロセス全体をリプレイスするAIPaaS(※)の提供を目指しております。また国内市場だけではなく、日本初のAIデータカンパニーとして海外展開に向けた準備を進めてまいります。
※)AIPaaS…AI Process as a Service、AI開発プロセスを高速化・高度化させるサービス、プロダクトの総称
FastLabel株式会社について
社名:FastLabel株式会社
代表者:代表取締役CEO 上田 英介
事業内容:AI開発を包括的に支援する「AIPaaS」の提供(AIデータプラットフォーム、アノテーションサービス)
設立:2020年1月23日
本社所在地:〒141-0001 東京都品川区北品川5-5-27 201号
本プレスリリースに関するお問い合わせ
FastLabel株式会社
広報担当 pr@fastlabel.ai
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