コロナ禍から脱却し、小幅増益見通しへ転換 来期は空運、情報・通信業を除き増益と回復鮮明に

最新決算を踏まえて四季報が全社の業績を独自に予想

 3月期決算会社の2021年3月期第3四半期(10~12月期)決算が出そろいました。1月に一部の都府県で緊急事態宣言が再発令されたことで、会社からは業績見通しの修正発表が相次ぎました。株式会社東洋経済新報社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:駒橋憲一)では、業界担当記者が決算発表を受けて取材を行い、全上場会社について独自に今期、来期の業績予想を見直しました。
 四季報予想を集計した結果、今期(21 年1月期~21 年 12 月期、対象 3447 社)の予想営業利益は、製造業が前期比 7.9%増、非製造業が同 5.7%増と、それぞれ 14.7%、15.3%の 2 桁減益見通しだった四季報新春号(20 年 12 月発刊)から一転、増益に転じました。全産業の営業利益見通しは前期比 6.8%増と、25.1%の大幅減益決算だった前期を底に、小幅ながらも利益が反発する形となります。なお来期は、空運の連続赤字、27.0%の営業益反落を見込む情報・通信業を除くほぼ全業種が営業増益となり、四季報では全産業で営業利益が 20.3%の増益になると予想しています。
 銀行業、保険業を除く 31 業種の中で、今期予想が営業増益となるのは食料品、医薬品、ゴム製品、ガラス・土石製品、非鉄金属、電気機器、その他製品、水産・農林業、情報・通信業、証券業の10業種となりました。石油・石炭製品、鉄鋼は黒字転換です。残る 19 業種のうち 17 業種は減益予想で、陸運業、空運業の2業種が赤字転落の見通しです。なお業種別で来期の営業利益が最も大きく伸びるのが鉄鋼の12.8倍です。次いで伸びが大きいのは輸送用機器の2.1倍です。また、今期赤字転落の陸運業も黒字化する見込みです。
 電気機器は前号の減益予想から増益予想に転換しました。ソニーはゲーム事業の好調、エレクトロニクス事業の想定を超える回復等で前号から大幅増額修正となりました。一方、苦境が続く陸運では、東日本旅客鉄道の営業赤字が前号からさらに拡大する見通しとなりました。来期には黒字転換を見込むものの、コロナ前には遠く及ばない低水準にとどまります。
 市場別に見ますと、内需型企業が多くグローバル経済回復の恩恵が1部より小さい2部は30.6%の営業減益、JASDAQも4.0%の営業減益です。これに対してデジタル化を追い風にする企業が多い新興市場の利益は167.9%増と急伸する見通しです。
 世界や国内では新型コロナウイルスワクチンの接種が始まっており、徐々に感染拡大が収束していくことが期待されます。一方で将来の景気の回復を先取りして、米国の長期金利が上昇する動きも見られます。長期金利上昇の上昇スピードが速まれば、実体経済の回復を妨げる波乱要因となる可能性もあります。

(注)業種別、市場別業績集計の算出方法
『会社四季報 2021 年2集』掲載会社で、今期・来期の予想および実績2期分がある企業の業績を集計。実績・予想とも連結決算の数値を優先。ただし、決算期変更企業、連結決算方式変更企業、上場企業の子会社は除く。銀行、保険の営業利益は集計していない。
 

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