「プログラミング言語に関する調査(2022年版)」の結果を発表。平均年収が高い言語、転職で企業ニーズが高い言語など
ITエンジニア向け国内最大の転職・就職・学習プラットフォーム「paiza(パイザ)」を運営するpaiza株式会社(東京都港区、代表取締役社長 片山良平)は、paiza(https://paiza.jp/)登録者のITエンジニア、プログラミング学習者を対象に「プログラミング言語に関する調査(2022年版)」を実施しました。
paizaには、現在約57万人のITエンジニア、プログラミング学習者が登録をしています。そのためpaiza利用者の動向を知ることは、国内のITエンジニアやプログラミング学習者の動向を知る一つの手がかりになると考え今回の調査を実施しました。深刻なITエンジニア不足が叫ばれる昨今、企業はどうすれば自社に必要な人材を的確に採用できるのか、個人は就職、転職に活かしやすい言語を知ったり、学習する言語を選択する際の参考などにしていただけますと幸いです。
以下の通り、結果を発表致します。
※調査方法:
2018年および2022年の「paizaスキルチェック*」のうち、本調査ではランクが測定できるテストのみを抽出。その受験回数を言語別に算出し、ランキングを比較。(社会人2018年:N=396,614、社会人2022年:N=572,008、学生2018年:N=131,066、学生2022年:N=326,107)
【解説】
・社会人のプログラミング学習について
社会人における学習で安定的に人気が高い言語はPython、Java、PHP、JavaScriptです。Pythonはデータサイエンス、数値計算、機械学習系のライブラリが充実しておりAI、統計処理、研究などでよく使われます。その一方でPythonは「読みやすさ・わかりやすさ」を重視した言語で、初学者でも学びやすく、社会人、学生ともに人気です。Java、PHP、JavaScriptは、いずれも企業の開発現場で広く用いられており求人数が多い言語です。現場でのニーズの高さが社会人の学習意欲を高めていると考えられます。
また、上記調査からはGo言語、Kotlinの学習人気が特に伸びていることが分かります。Go言語はGoogleで設計された言語で、シンプルで処理速度が早いなどの利点があるため、またKotlinはAndroidアプリの開発でよく使われるため求人数が増加しており、それが影響していると考えられます。逆に人気が下降傾向にあるのがRubyです。現状では求人数は減っていないものの、学習では他の新しい言語や業務上でより実用性が高い言語の学習に人気が移っている可能性が考えられます。
・学生のプログラミング学習について
学生の学習でも社会人同様PythonとJavaは人気が高いものの、学生ではC++やC、C#が社会人よりも人気です。これはおそらく、学校の授業で学習するユーザーが増えていることや(C言語)、競技プログラミング(C++)、ゲーム開発(C#)などで利用するために学んでいる可能性が考えられます。
※調査方法:(左:2022年順位) 2020年、2022年に「paiza転職」で掲載された言語別の求人票数を集計して比較。(右:2022年)2022年に「paiza転職」で掲載された求人票に占める各言語の割合を集計(2022年延べ求人票掲載数:31,699件)
【解説】
調査結果を見るとJavaScript、Java、PHP、Pythonの人気が高く、社会人の学習における人気言語と実務で企業のニーズが高い言語は一致していることが分かります。また、2020年から2022年にかけて特に企業ニーズが高まっているのがTypeScript、Kotlin、Go言語の3つです。TypeScriptは、もともと企業ニーズが高いJavaScriptの上位互換言語です。JavaScriptの知識があればそのまま利用することができ、JavaScriptの従来機能および追加機能(省略も可能な静的型付けやクラスベースオブジェクト指向など)が使え、JavaScriptで大規模アプリケーション開発するうえでの欠点を補う言語となっているためニーズが高まっていると考えられます。Kotlin、Go言語のニーズが高まっている理由は、上記「・社会人のプログラミング学習について」で解説した通り、使い勝手の良さが考えられます。
※平均年収調査方法: 2020年〜2022年に継続して「paiza転職」に掲載した企業の求人票に記載された年収を言語別に集計し、記載年収の中央の値(年収600万円~800万円と記載されている場合は700万円)に基づき平均を算出(2022年調査対象の延べ求人票数: 10,194件)
※基礎知識保有者調査方法:paiza登録者のうち、該当する言語について実務経験もしくはpaiza内外で学習経験のある人材を各言語の基礎知識を持つ人材と設定。登録者のうち、各言語の基礎知識を持つ人材が占める割合を算出
【解説】
2022年の言語別の平均年収ランキングでは、学習人気、企業ニーズともに伸びている比較的新しい言語Scala、TypeScript、Go言語がトップ3となりました。特にScalaは2020年と比べて平均年収が約72万円もの大幅アップとなっています。「paiza転職」の登録者で上記3言語の基礎知識がある方はごく少数で、Scalaで全体の1.0%、TypeScriptで2.6%、Go言語で2.4%となっています。希少なスキルを持つ人材を獲得するために企業が年収を上げていることが考えられます。
一方で、C++やCは2020年と比べて平均年収が各約44万円、約46万円と大きく減少していることが分かります。理由としては、C++の場合、基礎知識を持つ社会人の数が少なく(約11.2%)採用が難しいものの、学習経験者は多い(学生の学習人気言語3位)ため、経験が浅い若手人材の採用が進んだ結果、平均年収が下がったのではないかと考えられます。
【調査結果の全体まとめ】
・社会人の学習で人気が高い言語は、転職における企業ニーズと合致しています。有利な転職や社内での年収アップを見据えて学習に取り組んでいると考えられます。
・学生の言語学習では、学校で習う言語や研究で使う言語を優先しており、社会人に比べると実社会のニーズを強く意識していない可能性が考えられます。
・企業は、特定の言語スキルを持つ人材の採用が難しい場合、応募に必要な経験年数を3年から1年に減らすなど採用条件を広げる傾向にあります。企業の採用活動は外部環境にも左右されることが分かります。
・言語の平均年収については、企業から一定のニーズがあり、かつスキル保有者が少ない言語の年収が高くなる傾向があります。ITエンジニアの給与には人材の需給バランスが大きく影響していると言えます。
■paizaについて
paizaは国内最大のITエンジニア向け転職・就職・学習プラットフォームです。 オンラインでのプログラミングテスト「paizaスキルチェック*」を受験してスキルを証明し、それを使って転職・就職する独自のサービスで、2022年12月現在、paizaの登録者数は約57万人。3,800社を超える企業が採用に利用しています。 「paizaスキルチェック*」の総受験回数は2,000万回(2022年12月現在)に達しています。
「paiza転職」は、ITエンジニアの"スキルを可視化"し、実力重視で企業とマッチングするITエンジニア向け転職サービスです。そのほか、学生向け就職サービス「paiza新卒」、未経験、若手エンジニア向け転職サービス「EN:TRY」、および転職・就職直結型のプログラミング学習サービス「paizaラーニング」、「paizaラーニング 学校フリーパス」を展開。現役エンジニアの転職はもちろん、「paizaラーニング」で学んだ後に「スキルを可視化」して転職、就職する例も多数生まれています。
*paizaが特許を取得したプログラミングスキル評価機能。およびpaizaで利用しているプログラミングスキルチェック全般をさす。
(URL:https://paiza.jp/ )
paizaには、現在約57万人のITエンジニア、プログラミング学習者が登録をしています。そのためpaiza利用者の動向を知ることは、国内のITエンジニアやプログラミング学習者の動向を知る一つの手がかりになると考え今回の調査を実施しました。深刻なITエンジニア不足が叫ばれる昨今、企業はどうすれば自社に必要な人材を的確に採用できるのか、個人は就職、転職に活かしやすい言語を知ったり、学習する言語を選択する際の参考などにしていただけますと幸いです。
以下の通り、結果を発表致します。
※調査方法:
2018年および2022年の「paizaスキルチェック*」のうち、本調査ではランクが測定できるテストのみを抽出。その受験回数を言語別に算出し、ランキングを比較。(社会人2018年:N=396,614、社会人2022年:N=572,008、学生2018年:N=131,066、学生2022年:N=326,107)
【解説】
・社会人のプログラミング学習について
社会人における学習で安定的に人気が高い言語はPython、Java、PHP、JavaScriptです。Pythonはデータサイエンス、数値計算、機械学習系のライブラリが充実しておりAI、統計処理、研究などでよく使われます。その一方でPythonは「読みやすさ・わかりやすさ」を重視した言語で、初学者でも学びやすく、社会人、学生ともに人気です。Java、PHP、JavaScriptは、いずれも企業の開発現場で広く用いられており求人数が多い言語です。現場でのニーズの高さが社会人の学習意欲を高めていると考えられます。
また、上記調査からはGo言語、Kotlinの学習人気が特に伸びていることが分かります。Go言語はGoogleで設計された言語で、シンプルで処理速度が早いなどの利点があるため、またKotlinはAndroidアプリの開発でよく使われるため求人数が増加しており、それが影響していると考えられます。逆に人気が下降傾向にあるのがRubyです。現状では求人数は減っていないものの、学習では他の新しい言語や業務上でより実用性が高い言語の学習に人気が移っている可能性が考えられます。
・学生のプログラミング学習について
学生の学習でも社会人同様PythonとJavaは人気が高いものの、学生ではC++やC、C#が社会人よりも人気です。これはおそらく、学校の授業で学習するユーザーが増えていることや(C言語)、競技プログラミング(C++)、ゲーム開発(C#)などで利用するために学んでいる可能性が考えられます。
※調査方法:(左:2022年順位) 2020年、2022年に「paiza転職」で掲載された言語別の求人票数を集計して比較。(右:2022年)2022年に「paiza転職」で掲載された求人票に占める各言語の割合を集計(2022年延べ求人票掲載数:31,699件)
【解説】
調査結果を見るとJavaScript、Java、PHP、Pythonの人気が高く、社会人の学習における人気言語と実務で企業のニーズが高い言語は一致していることが分かります。また、2020年から2022年にかけて特に企業ニーズが高まっているのがTypeScript、Kotlin、Go言語の3つです。TypeScriptは、もともと企業ニーズが高いJavaScriptの上位互換言語です。JavaScriptの知識があればそのまま利用することができ、JavaScriptの従来機能および追加機能(省略も可能な静的型付けやクラスベースオブジェクト指向など)が使え、JavaScriptで大規模アプリケーション開発するうえでの欠点を補う言語となっているためニーズが高まっていると考えられます。Kotlin、Go言語のニーズが高まっている理由は、上記「・社会人のプログラミング学習について」で解説した通り、使い勝手の良さが考えられます。
※平均年収調査方法: 2020年〜2022年に継続して「paiza転職」に掲載した企業の求人票に記載された年収を言語別に集計し、記載年収の中央の値(年収600万円~800万円と記載されている場合は700万円)に基づき平均を算出(2022年調査対象の延べ求人票数: 10,194件)
※基礎知識保有者調査方法:paiza登録者のうち、該当する言語について実務経験もしくはpaiza内外で学習経験のある人材を各言語の基礎知識を持つ人材と設定。登録者のうち、各言語の基礎知識を持つ人材が占める割合を算出
【解説】
2022年の言語別の平均年収ランキングでは、学習人気、企業ニーズともに伸びている比較的新しい言語Scala、TypeScript、Go言語がトップ3となりました。特にScalaは2020年と比べて平均年収が約72万円もの大幅アップとなっています。「paiza転職」の登録者で上記3言語の基礎知識がある方はごく少数で、Scalaで全体の1.0%、TypeScriptで2.6%、Go言語で2.4%となっています。希少なスキルを持つ人材を獲得するために企業が年収を上げていることが考えられます。
一方で、C++やCは2020年と比べて平均年収が各約44万円、約46万円と大きく減少していることが分かります。理由としては、C++の場合、基礎知識を持つ社会人の数が少なく(約11.2%)採用が難しいものの、学習経験者は多い(学生の学習人気言語3位)ため、経験が浅い若手人材の採用が進んだ結果、平均年収が下がったのではないかと考えられます。
【調査結果の全体まとめ】
・社会人の学習で人気が高い言語は、転職における企業ニーズと合致しています。有利な転職や社内での年収アップを見据えて学習に取り組んでいると考えられます。
・学生の言語学習では、学校で習う言語や研究で使う言語を優先しており、社会人に比べると実社会のニーズを強く意識していない可能性が考えられます。
・企業は、特定の言語スキルを持つ人材の採用が難しい場合、応募に必要な経験年数を3年から1年に減らすなど採用条件を広げる傾向にあります。企業の採用活動は外部環境にも左右されることが分かります。
・言語の平均年収については、企業から一定のニーズがあり、かつスキル保有者が少ない言語の年収が高くなる傾向があります。ITエンジニアの給与には人材の需給バランスが大きく影響していると言えます。
■paizaについて
paizaは国内最大のITエンジニア向け転職・就職・学習プラットフォームです。 オンラインでのプログラミングテスト「paizaスキルチェック*」を受験してスキルを証明し、それを使って転職・就職する独自のサービスで、2022年12月現在、paizaの登録者数は約57万人。3,800社を超える企業が採用に利用しています。 「paizaスキルチェック*」の総受験回数は2,000万回(2022年12月現在)に達しています。
「paiza転職」は、ITエンジニアの"スキルを可視化"し、実力重視で企業とマッチングするITエンジニア向け転職サービスです。そのほか、学生向け就職サービス「paiza新卒」、未経験、若手エンジニア向け転職サービス「EN:TRY」、および転職・就職直結型のプログラミング学習サービス「paizaラーニング」、「paizaラーニング 学校フリーパス」を展開。現役エンジニアの転職はもちろん、「paizaラーニング」で学んだ後に「スキルを可視化」して転職、就職する例も多数生まれています。
*paizaが特許を取得したプログラミングスキル評価機能。およびpaizaで利用しているプログラミングスキルチェック全般をさす。
(URL:https://paiza.jp/ )
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